美味の宴2題-「共奏キッチン」と「呑みマス!ニッポン」-

 職場近くの日比谷公園は、すっかり秋の粧いです。
 有名な「首賭け銀杏」も、週初めにはまだ緑が残っていましたが、金曜には黄金色が鮮やかになってきました。
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 かつて道路拡幅で伐採されるところを、日比谷公園の設計者の一人である本多静六博士が、首を賭けて守り、移植されたものと伝えられています。
 仰ぎ見ると、巨樹の迫力に圧倒されます。
 菊花展も開催中です。昼下がりの秋晴れの下、多くの方が訪れていました。
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 今月も、FBで「たかったー」さんから、東京・三田の古民家で月1回程度開催されている「共奏キッチン♪」の案内が届きました。
 「みなさま、おばんどすぇ〜 水曜夜に共奏キッチン♪オープンです!
 お近くにいらしたら、どうぞふらっとお立ち寄りくださーい♪
 ごはんをつくって食べたあとは、みなさんが取り組んでいることや関心のあること、学びや気づきをシェアしましょう。
 ステキな仲間との出会いが待っているかも〜☆^^」
 先週末から風邪気味で今週は大人しくしていようと思っていたのですが、このユルいメッセージに、つい、ふらふらと今月も三田に引き寄せられてしまいました。
 そして確かに、今回も「ステキな出会い」がありました。
 いつものように19時過ぎに到着すると、既に料理がたけなわです。
 この日は、2人の男性がシェフの主役を務めて下さっています。
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 献立も、なかなか本格的です。
 リエットとは、豚肉や鶏レバーをバーミックスでペースト状にしたものだそうです。これをカリカリのパゲットに載せて頂くのですが、何とも美味です。豚肉の時点でパケットが無くなってしまい、買い出しに行くという一コマも。
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 そのほかに、大ぶりな鶏の香り焼き、きのこのタプナード、長ネギのマリネ、茄子の揚げ浸し、シヨートパスタ、レンコンカレーなど。
 レモン和えで頂いた大根は、世田谷の在来品種である大蔵大根です。
 届けて下さったのは、世田谷区の祖師谷で農業を営んでおられる「せーさん」。一時、建設関係の会社に勤めておられましたが、30代で退社し代々続く農家を継がれたそうです。
 慶応大の夜間スクーリングに通っておられるとのことで、この日は授業の前に野菜を届けて下さり、授業の後に改めて顔を出して下さったそうです。
 「せーさん」の思いがこもった野菜が、この日の参加者の皆さんの血肉となりました。
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 終了後も、色々と話を伺わせて頂きました。都市部での農業は、色々とご苦労も多いようです。帰りの山手線で渋谷駅までご一緒し、再会を約して別れました。
 なお、次回の「共奏キッチン」は、12月19日(水)の予定です。
 さて、11月16日(金)は「呑みマス!ニッポン」プロジェクトの「新酒&ちょっと早い忘年会」。
 会場は、今回も神田の全国うまいもの交流サロン・なみへい
 「東京から故郷(まち)おこし」がコンセプトのお店で、地域特産品のアンテナショップも兼ねています。
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 このプロジェクト、もともと日本酒が好きな女性の方達の集まりだったのが、昨年の大震災以降は、東日本大震災の復興を日本酒で支援するすることを目的に、男子もおっさんも参加できる集いとして毎月11日前後に開催されていたもの。
 1周年を区切りにいったん中断していましたが、最近、復活したものです。
 この日は、新酒シーズンを迎え、ひと足早い忘年会と題して、宮城・福島のお酒をいただきます。
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 ところが、今年は暖かい季節が長かったため蔵の温度が下がらず、例年より醪の発酵に時間がかかったそうで、主催者の皆さんがギリギリまで調整されたラインナップは以下の通りになりました。
 宮城県からは、村田町の大沼酒造店「乾坤一」の特別純米辛口(ササニシキ使用)と純米吟醸生詰原酒(ササシグレ)。
 石巻市の平孝(ひらこ)酒造からは「日高見」の特別純米(山田錦)と純米吟醸(蔵の花)。
 福島県は、いずれも喜多方市の3蔵から。
 ほまれ酒造「会津ほまれ」の四段仕込みにごり酒と生醸造生原酒、小原(おはら)酒造の大吟醸純米「交響曲 蔵粋」、大和川酒造店の純米大吟醸「いのち」と同「弥右衛門 只トナ」です。
 最後に出して頂いた「弥右衛門 只トナ」は、何と四半世紀の眠りから覚めた秘蔵古酒とのこと。
 事務局の皆さんによる乾杯のあいさつでスタート。厳選された珍しい銘柄のお酒が、順に運ばれてきます。
 途中、参加者の方からのスピーチも交え、楽しい宴が続きます。
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 そして料理は、今月は秋田県大館市の特産品が中心のコース。
 前菜の盛合せは、大館産生ハムの柿巻き、大根とさきいかサラダのとんぶりのせ等。
 「畑のキャビア」とも言われるとんぶり(ほうき草の実)は、大館が生産量日本一とのことです。
 魚料理は、タラと秋野菜の薯蕷(じょうよ)蒸し。すり下ろした山の芋をのせて蒸し、あんをかけた料理。
 野菜料理は、レンコンのツナカレー風味揚げ。
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 途中、特別メニューとして「さもだしの南蛮漬け」を出して頂きました。
 なみへいの女将・川野真理子さんによると、「さもだし」とは出汁の良く出るきのこだそうで、川野さんの故郷である青森の女性が作られたものだそうです。近くにいれば作り方を教えてもらえるのに、と仰っていました。
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 そして最後に「きりたんぽ鍋」。
 材料の比内地鶏を始め、食材すべて大館から直送されたものだそうです。
 恒例の全員での記念撮影をし、純米酒カレー」とお米(あきたこまち)のお土産を頂いて、23時近くに「お開き。
 この日も、貴重な日本酒の空瓶が並んだ姿は壮観でした。
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 気がつくと、年の瀬が近付きつつつあります。
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