69(ロック)の会

 2013年5月9日(木)20時から「69(ロック)の会」が開催されました。
 「69(ロック)の会」とは、昨年6月9日、5人の発起人(松田美由紀さん、岩上安身さん、マエキタミヤコさん、小林武史さん、岩井俊二さんさんの各氏)による環境問題を考える会で、定期的に公開イベント等を開催しています。
 マエキタさんからFBで招待して頂き、初めて参加しました。
130509_1_convert_20130511213010.png この日の会場は、渋谷区神宮前の貸しスペース「クレームデラクレーム」。
 メトロ銀座線の外苑前駅から歩いて10分強、ビルの2階の会場はコンクリート打ちっ放し・ウッドフロアの、広くておしゃれな空間です。
 早めに着いたのでソファーに座れましたが、多くの参加者は床に座っての参加です。
 開会前に、注文しておいたお弁当をビールとともに頂きました。
 お弁当は亀戸・升本のもの。亀戸大根の絵が包装紙に描かれ、亀戸大根のたまり漬けがお弁当にも入っていました。
130509_2_convert_20130511213038.png そういえば、先日(4月20日)の日本テレビ「満点★青空レストラン」では江戸東京野菜が取り上げられ(江戸川区の生産者・木村重佳さんも出演されていました)、この時に紹介されていた料理店が亀戸・升本でした。
 各々レジャーシートの上で弁当を広げビールを飲んでいるという、あたかも花見のような雰囲気の中、予定の20時を回ったところで、マエキタミヤコさんの司会により会がスタートしました。
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 最初の説明者は、「緑茶会」事務局の 竹村英明さんです。
 「緑茶会」とは、政治団体「脱原発政治連盟」の略称で、アメリカの政治運動「ティーパーティー」をもじったものだそうです(この日の会合、テーマは真剣かつ深刻なものながら、このような遊び心が随所にみられました)。
130509_9_convert_20130513064309.png 先の総選挙では若い層を中心に大量の棄権票があったことを踏まえ、7月の参院選における脱原発候補の推薦名簿を作成中とのこと。
 また、原発ゼロに向けて10万人から賛同を集めるプロジェクト「原発ゼロノミクス」のクラウドファンディングが、募集期間が残り1日しかないのに目標額の半分も集まっていないことの危機感も訴えられました(翌日、無事に目標額に達したそうです)。
 続いて、手弁当による市民メディア「映像ドキュメント.com」代表で元NHKの桜井均さん。
 「九条の会」を記録する一連の作品のほか、普天間基地問題や福島原発事故を中心に取りあげておられるそうです。
130509_4_convert_20130511213137.png さらに、「内部被ばくを考える市民研究会」の川根眞也代表によるベラルーシ視察の報告。
 27年前のチェルノブイリ原発事故による立入禁止区域の現在の線量よりも、福島や北関東の数値の方が高いこと等についての報告がありました。
 これで前半が終了。
 休憩後の第2部では、慶応大学経済学部教授の金子勝さん、精神科医の香山リカさん、社会活動家の湯浅誠さん、作家・ジャーナリストの鈴木耕さん、ジャーナリストの内田誠さんという、そうそうたるメンバーが壇上(会場はフラットですが)に並ばれました。
 内田さんからは「デモクラTV」の紹介がありました。
 今年3月の「愛川欽也のパックインニュース」終了を受け、市民活動家や評論家が資金を出し合い立ち上げた「市民のためのネット放送局」。日本一分かりやすいニュース解説を自負しているとのこと。
130509_5_convert_20130511213206.png 湯浅さんからは、生活保護受給者が過去最多の200万人を超える中、マスコミ等では不正受給バッシングも。生活保護は50年間、増えたといっては減らし、色々な事件が起きて今度は増やすという不毛な繰り返し。
 その上で、「生活保護に春を」をコンセプトに、生活保護の真実を伝えてイメージを変えるために発足する雑誌『はるまち』を創刊することについて紹介されました。
 金子先生からは、原発やTPP、貧困など様々な問題がありそれぞれに取り組んでいるが、最低限のレベルの緩やかなコンセンサス(例えば、未来や子どもを犠牲しない等)を共有し、フラットなネットワークにより繋がりを作っていくことの重要性を訴えられました。
 そのために密かに結成されたのが「他民党」。
 自分のことではなく他人のことを第一に考えようという趣旨で命名。この夜も、その秘密結社の地下での会合という位置づけとのことです(実際には会場は2階でしたが)。
 4月に創刊したばかりの「発禁新聞」の紹介もありました。
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 香山さんからは、最近の診察室では「このバイト代では生活できない」「生活保護を打ち切られた」等の相談を受けることが多く、本来の精神科医としての仕事ができていない、との率直な悩みが打ち明けられました。
130509_7_convert_20130511213309.png 鈴木耕さんからは、憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン「マガジン9」の紹介がありました。
 また、会場には、元東芝・原子力プラント設計者の後藤政志さんも見えられており、マエキタさんに促されて、翌日の原発「新規制基準」のパブコメ提出に関する記者会見等の情報を話されていました。
 司会のマエキタさんは、「『集会』が足らない。お茶会のような気楽な集まりが、地方でも同時多発的に開催され、ネットを使わないオフラインの人達にも情報が届くようになればいい」と訴えられました。
130509_8_convert_20130513065012.png それにしても、いつも明るくパワフルなマエキタさん(拙メルマガでも紹介させて頂きましたが)。
 その軽妙かつ的確な進行の下、会場との質疑応答も含め、ユルくも熱く真剣な討議は23時過ぎまで続きました。
【ご参考】
 ◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
 ◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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