有機米作り体験会「稲刈り」@埼玉・小川町

 2014年10月12日(日)は曇り。強大な台風19号が接近中とのニュース。
 朝の10時、東武東上線・小川町駅前には、2014年度の有機米作り体験会「稲刈り」への参加者が集合しました。
 主催は(有)ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所の社会コミュニティ活動を支える(有)US..Peace
 親子連れなど約30名の参加者は、車やタクシーに分乗して旧・下里分校に移動。
 ここは地元のNPO下里学校が、地域内交流、都市農山村交流の拠点として活用していめ施設です。
 ちなみに、TVアニメ「のんのんびより」の舞台のモデルになっているそうです(私は知りませんでしたが)。
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 着替えなど準備を済ませて校庭に集合。
 主催者の方からの挨拶に続き、農業体験を指導して下さっている松永さん(新規参入された方です。)から、この日の作業内容の説明。
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 そして歩いて田んぼへ。
 コスモスや柿の実に彩られた田園風景が広がります。遠くの田んぼでも稲刈りが進んでいるのが見えます。
 途中、槻川(つきがわ)を渡りました。豊かな水量です。
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 今年、みんなで籾振り、田植え、草取りをした田んぼに到着(私は今年は初参加ですが)。一面、黄金色の稲穂が垂れ下がっています。
 松永さんが、子ども達にも分かりやすいように鎌の使い方や稲束の縛り方を教えてくれます。麻縄を使い、縛り方も自由とのこと(ただし、膝で押さえつけるようにしてきつく縛るように、と)。
 ちなみに今秋の稲刈りは、千葉・鴨川の大山千米田新潟・上越の大賀集落に続いて3か所目ですが、束ね方やはざの架け方は少しずつ違うようです。 
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 三々五々、田んぼに散って稲刈りスタート。ちなみに「大正餅」という品種のもち米だそうです。
 子ども達も、お母さんやお父さんに教えてもらいながら稲を刈っていきます。ここの田んぼは少し湿っていて、コナギという雑草が生えています(紫色の花もつけていました)。
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 さほど広くない1枚の田んぼの稲刈りは、ほどなく終了。はざの組み立てにかかります。
 ここで一つの問題が。強い台風が接近しており、はざの方向をどうするか。みんなで手を挙げて決めました。これで、強風で稲束が落ちるようなことになっても共同責任です。
 3本の竹で支柱を組み、、掛矢(大形の木槌)で打ち込んで補強します。
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 そこに竹を渡して、松永さんに教えてもらって稲束を2つに分けるようにして架けていきます。すき間ができないように、詰めるのがコツだそうです。
 この作業も間もなく終了し、田んぼを後にして大豆畑に向かいました。
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 この日のもう一つの農業体験メニューは枝豆刈り。「青山在来」という在来種です。
 青々と育った葉をかき分けてみると、丸々と太ったサヤが鈴なりです。一般的な枝豆より植え付け期が遅く、ちょうど今が収穫期、食べ頃とのこと。
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 子ども達も鎌で刈り取り、松永さんの軽トラに載せて分校に向かいます。
 大きなブルーシートを敷いて、子ども達も一緒に人海戦術で枝豆ちぎり。ちぎった枝豆は、かまどで沸かしたお湯ですぐに煮ていきます。
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 既に別働の調理部隊により、羽釜でご飯が炊かれ、カレーが煮込まれています。そして参加者が持ち寄った料理の数々。
 シートを囲んで座り、お楽しみの食事タイム。希望者にはビールも配られました(私はもちろん、希望)。青山在来、めちゃ美味しいです。たっぷりと堪能させて頂きました。
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 参加者からひと言ずつ自己紹介。埼玉や東京の方が多いですが、神奈川県の横浜や藤沢から参加された方も。この体験会のファンで、常連の家族連れの方達もいらっしゃいます。
 主催者の一人・高橋優子さん(NPOつばさ游)からは、11月2日(日)に開催される「小川町オーガニックフェス」の案内もありました。
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 昼食後、しばし校庭周辺を散歩。
 隣接する貸し農園に来られている方、指導されている新規就農者の方の姿も。隣の霜里農場には、放牧されている牛の姿も。
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 食後のプログラムはロケットストープ作りのワークショップ。少ない燃料で強い火力が得られ、エコストーブとも呼ばれているそうです。
 1斗缶に穴を明け、パイプを金ノコで切断して組み立てていきます。金ノコの使い方は難しく、大人も苦労します(私もうまくできませんでした)。子ども達は最初は興味津々に見ていただけですが、やがて自分達もチャレンジ。大人より上手なこどももいました。
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 断熱材を敷きつめてストーブが完成。新聞紙や昼食に使った割り箸に火をつけると、大きな鍋のお湯がわきました。
 指導いただいた長谷川さん、有難うございました。
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 有機農業のメッカ・小川町では、地元の生産者、事業者、NPO等が協働し100年後を見据えた里山地域づくりに取り組んでいます。
 その地を舞台に、都会の親子連れ等を対象とした体験会が、農業とは縁遠いと思われる東京のIT関連会社により開催されていることも、特筆できることと思われます。
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 里山には、人間の生活や農業と密着した豊かな自然があります。
 この日も、たくさんの花や虫たちに出会えました。
 田んぼでカエルを見つけた男の子達は手に取って大喜び。一方、刈り取ろうとした稲に大きな毛虫を見つけた女の子は泣き出してしまいました。いずれも、都会では体験できない貴重な思い出となったことでしょう。
141012_15_convert_20141013170427.png 次回は、11月16日(日)に収穫祭が予定されています。今日、刈ったもち米のお餅が食べられるかもしれません。
追伸
 分校脇の畑で、数年前に新規就農されたAさん(女性)と久しぶりに再会。
 ご自身で米や野菜を作っておられるほか、地元の蔵でも働いておられるそうです。溌剌と頑張っておられる姿が、まぶしく感じられました。
 蔵人の1人としてお名前が記されている純米酒と、お野菜を頂きました。有難うございます。楽しみに頂きます。
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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