図15 世界の人口と穀物自給率


◆ F.M.豆知識
  フード・マイレージを始めとする食や農に関わる話題について、毎回少しずつ取り上げていきます。
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6 「食と農」豆知識
(1) 世界の人口と食料自給率
 前回まではフード・マイレージについて述べてきましたが、今回から、毎回、1点ずつ食や農に関するグラフを紹介していきます。

 今回、取り上げるのは穀物自給率です。
 自給率にはいくつかの種類がありますが、穀物自給率は計算も簡単であるため、国際的には最も一般的に用いられています。

 2011年における日本の穀物自給率は28%(よく用いられる金額ベースの67%、カロリーベースの39%よりも低い水準です)。これは、世界の178の国・地域中125番目、OECD加盟34か国中29番目に当たります。

 さて、同年の世界の人口は約68億人。人口が1億人を超える国(ここでは仮に「人口大国」と呼びます。)は世界に11ありますが、これら11カ国で全世界の人口の6割強を占めています。
 日本も人口大国一つです。人口は1.3億人で、中国(13.5億人)、インド(12億人)、アメリカ(3.2億人)等に続き、世界第10位に当たります。

 これら人口大国の穀物自給率をみると、アメリカ(人口3位)118%、ロシア(9位)124%を始めとして、中国100%、インド109%、パキスタン(6位)117%など、多くは100%以上またはそれに近い自給率を達成しているのです。

 図15は、横軸に人口、縦軸に穀物自給率をとり、世界全体の穀物需給の状況を表したものです。このグラフからも日本の穀物自給率が際立って低い水準にあることが分かります。

(図15)

 なお、日本の穀物自給率が低いのは、大量の飼料穀物(家畜のえさ)を輸入しているためですが、仮に主食用に限って計算しても59%までしか上昇しません。

 逆に、国内の需要が十分満たされていない(飢餓人口がいる)ような国でも、外貨が乏しく穀物を輸入できなければ自給率は高くなるように、自給率という指標には様々な限界があります。
 しかし、仮に世界が同時不作等に見舞われた際に、1億人以上いる日本国民全員に十分な食料が供給できるかどうかについては、このグラフからは心許ないと感じられます。

[参考]
 農林水産省「食料需給表」(自給率は10頁目以降に掲載)
  http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/pdf/140805-03.pdf

 FM豆知識のページ(ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」)
  http://food-mileage.jp/wp-content/uploads/fm-data_mame.html

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