11月の「結イレブン」とドキュメンタリー「原発のとなり村」

 2014年11月11日(火)の夕方は、久しぶりに「結イレブン」に参加。
 新宿と福島を結ぶカフェイベントが、毎月11日に開催されています。
 会場は、新宿・富久町の「小料理・結」。新宿における復興支援の拠点・「ダイニングカフェ・結-YUI-」が、先日、模様替えされました。看板や暖簾も、お洒落なものに変えられています。
 江戸料理を追及されている方を迎え、さらに美味しい料理が食べられるようになったそうです。
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 さほど広くない店内は、10人少々で今日も満席。
 カウンターの中には、オーナーの新宿区議・根本二郎さん。和服姿の江戸料理研究家の方と、結イレブンの主催者・鈴木亮さん(すずめの未来市)の姿も。
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 この日は、ドキュメンタリー「THE NUCLEAR VILLAGE -原発のとなり村-」の上映が行われました。
 原発のある大熊町や富岡町に隣接する川内村に残り、事故を起こした第一原発で作業に当たる2人の青年の姿を追ったドキュメンタリーです。
 「自分の地元のことだから自分達で守ろうと、そういう気持ちでやっている」と淡々と語る姿が印象的です。
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 この日は製作に携われた太田ゆりさんも見えられ、映像ができた経緯等について話して下さいました。
 震災1か月後に、郡山市のビッグパレット(川内村、富岡町からの避難所)を訪ねた際、本作の主人公の1人と出会ったことがきっかけだったそうです。川内村の状況等についてFB等で情報発信を続けるうち、高校時代の後輩・田口恵美理監督(アメリカ在住)と繋がって映像制作が実現したとのこと。
 映像鑑賞後は、感想などをシェアしながら意見交換、懇談。投票率が低かった先日の福島県知事選の話題も。地元で活動されているという若い女性の方は、しっかりと意見を述べられていました。
 また、この日も、二本松市・きぼうのたねカンパニーから届いた野菜の料理と、福島の地酒等を堪能させて頂きました。
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 さて、11月16日(日)には、東京・清瀬市のSさん宅で、地大豆「せんごく」を使った料理などを持ち寄って会合。
 山梨・上野原市西原(さいはら)地区で行っている交流・体験イベント「しごと塾さいはら」の今後の進め方についての話し合いが目的だったのですが、本題に入る前に「THE NUCLEAR VILLAGE -原発のとなり村-」をみんなで鑑賞。
 間もなく2歳になる男の子(電車大好き!)の父親の方は、「子どもが小さいうちは原発被災地には近づきたくないというのが正直な気持ち。しかし電気の受益者としては、地元の人にばかり後始末を任せておくわけにはいかないと感じた」とのこと。
 40代男性は「福島を扱った映画等はたくさんあり、色々と考える機会は多いが、自分が何ができるか途方に暮れることもある。せめて忘れないようにしようと思う」との感想。
 これに対して50代女性からは「多くの人は忘れているか、原発も何とかなっていると思っているのが現実では」とのコメント。
 30代女性の方は、「原発に依存しなくて済む未来が来ればいい」との思いを語られました。 
 17分ほどの短いものですが、観た人に様々な形で訴えてくるドキュメンタリーです。
 ぜひ、多くの方に観て頂きたいと思います。
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追伸
 11月15日(土)は、日射しがまぶしい一日。
 「結」のオーナー・根本さんに勧められていた新宿区内のスポットを、ようやく訪ねることができました。
 まずは、おとめ(御留)山公園
 将軍家の狩猟場や相馬家(福島・浜通りを領していた旧・中村藩主)の屋敷であった地が、地元市民団体と協働しつつ拡充整備され、先月、オープンしたばかりです。
 豊かな緑と湧水。芝生広場には子ども達の歓声が溢れていました。
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 続いて新宿歴史博物館へ。
 「高須四兄弟-新宿・荒木町に生まれた幕末維新」と題する特別展が開催中です(24日まで)。
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 幕末史を彩った徳川慶勝(尾張藩主)、一橋茂栄(慶喜の後の一橋家当主)、松平容保(会津藩主、京都守護職)、松平定敬(桑名藩主、京都所司代)の4兄弟は、博物館にもほど近い新宿・荒木町にあった美濃・高須藩の上屋敷に生まれました。
 激動の時代の中で、明治新政府の高官、あるいは「逆賊」等と立場を異にした兄弟が、維新から10年以上後に再会した時の写真は感慨深いものがあります。
141116_3_convert_20141116214429.png 常設展では、古代から現代までの新宿区の歴史をたどることができます。
 内藤新宿の賑わいを再現したジオラマ、実物大の市電等が印象的でした。
 歴史博物館と聞くと何となく地味なイメージがありますが、この日は年配の方から若い女性、グループまで、多くの見学者で賑わっていました。
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
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