表参道 サロン・ド・ケイコ

 2015年5月12日(火)は台風が接近とのニュース。
 朝、畑に出てネットを掛け、煉瓦で押さえます。さやかな市民農園の一画だから、このような応急対策もできますが、プロの生産者のご苦労がしのばれます。農業は、自然の影響を(恩恵も被害も)大きく受けます。
 未明に温帯低気圧が通過した翌13日(水)は、台風一過の青空。
 畑に出てみると、ネットは飛ばされておらず、被害はなし。久々の本格的な雨は、恵みの雨となりました。
 土の上では、翅がボロボロになったモンシロチョウが、雨に濡れた体を乾かせていました。チョー大変だったようです。(間もなく、飛び立っていきました。)
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 そのようなことがあった週の金曜日は、表参道へ。
 中曽根敬子先生から、フェイスブックで面白そうなイベントの案内を頂いていたのです。
 まだ空に明るさが残る19時前に青学会館に到着。
 会議室の入口には、「表参道 サロン・ド・ケイコ」の案内が掲げられていました。 
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 ドアを開けると、フェルメールの絵から飛び出してきたような出で立ちの中曽根先生。
 長く青山学院大学で英文学の教鞭をとられ、退職された後も、日本語と英語の文化・世界観を知る楽しみをもっと多くの人と共有したいという気持ちは変わらず、そのための活動の一環として「サロン・ド・ケイコ」を個人で開催されているのです。この日が3回目とのこと。
 参加者は6名。うち3名は先生の元・教え子だそうです。
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 配られているテキストは、「御嶽山噴火半年」に関する新聞社説の英文と和文。気になったフレーズを書き出しています。スタートから30分遅刻、私も慌てて慣れない英文に立ち向かいます。
 ホワイトボードに貼り出し、先生から、この構文は何か等と参加者に問題が出されます。
 「S・V」とか「S・V・O・C」とか、懐かしいというよりは、あまりいい思い出に結び付かないような言葉が飛び交います。
 うーん。
 海外経験の豊富な人、帰国子女の方もおられるようで、ちょっと場違いな(レベル違いの)ところに顔を出してしまったかなと、ちょっと引いてしまいかけたのですが・・・。
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 難しい構文の話は、ほんの入り口に過ぎませんでした。話題は、たちまち様々な方向に拡がっていきます。
 例えば、対訳からみえてくる英語と日本語の違い。つまり英語はロジックを重視するため文字数も多くなる一方、日本語は「情」の文化があり、省略されることも多い。
 ということから、日本人男性の告白やプロポーズの言葉は分かりにくい、という話で盛り上がります。
 ところで、「てにをは」の「て」って何?、という話も。 
 と思うと、話題はシェイクスピアの悲劇や史劇に移ります。
 ヘンリー5世は何のために戦場で「Walkabout(歩き回る)」したか等。
 先生からの「最近のネットの発達によって日本語は滅びつつあるのでは」という問題提起には、「アニメの普及等で日本語のスピーカーが世界で増えている」ことを指摘する声も。
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 元・教え子さんの若い方達も、中曽根先生と対等の立場で対話を交わします(「タメ口」ではありません。これも話題に出ました)。
 それを優しく、そしてご自身も面白がって受け止めて楽しむ中曽根先生。
 セミナーは、いつか笑いの渦に包まれ、あっという間に21時になりました。
 大学時代の中曽根先生の授業がいかに面白かったかを想像することができました。
 (元・教え子の方たちが参加されていたのですから。仕事が忙しくて間に合わなかった方もいたようです。)。
 この「表参道 サロン・ド・ケイコ」、次回は6月19日(金)の予定。
 可能であれば、坐禅体験を取り入れたいと計画されているそうです。
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
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