2015年10月27日(火)は、和暦では長月十五日。
朝は、月2回発行している拙メルマガを何とか配信。細々と、80号を数えます。
夜には、東京地方でも見事な満月。秋も深まってきました。
翌28日(水)、終業後に職場を出ると雨が落ちています。
傘をさして向かったのは、港区の公共施設「きらきらプラザ」1Fにある「ご近所ラボ新橋」。
ご近所インペーション活動(地域でのつながりや支え合いを発展させていくため、自分ができる事、やりたいことを持ち出してみる活動)の様々なアイディアや想いを形にしていく実験室(ラボ)です。
この日19時から開催されたのは「ご近所ラボ新橋 全体カイギ #1 (ここはどこ?)」と題するイベント。
参加者は、早めに帰られた方、遅れて参加された方など含め延べ30名ほど(出入り自由でした)。
開会に先立ち、みんなで「影舞(かげまい)」というのを体験。
床の上に置いた小さな杉の木の椅子は「てるぺん」というそうで、徳島・上勝町で作られたものだそうです。
そして2人一組で人差し指だけで椅子を挟み、ゆっくりと持ちあげていきます。無言で精神を指先に集中することで、相手のこと、やりのことを意識するようになるとのことです。
雰囲気が和んだところで、「対話の場づくり部」コーディネータ・たかったー氏の進行により開会。たかったー氏は、共奏キッチン♪の主唱者でもあります。
「2014年4月にオープンしてから2年目の今年、4月からは曜日マスター制の実験が始まり来場者も少しずつ増えているけど、ご近所ラボ新橋ってどんなところ?と聞かれたとき、いまだに明快に回答できない(あれれ)。
今日は、これまでの経緯や実績をおさらいしてから、ご近所ラボ新橋に関わっている、またはこれから関わっていきたい・利用していきたいかもという人で、ざっくばらんに自分とラボの方向性について話し合いたい」との趣旨説明。
まずは、りょうさんから、ご近所ラボ新橋の成り立ちの説明。
「港区芝地区総合支所と慶應義塾大学が協働して実施している交流の場づくりプロジェクトの一環として、「芝の家」に続く拠点としてオープン。日替わりでマスターと呼ばれるボランティアスタッフが常駐しており、お茶等もあって、誰でも立ち寄ることができる。地域をつなぐ出会いの場、小さな企画を実現できる場を目指していきたい」
続いて、慶應大で教鞭もとられている「ながっつ」氏から、現在までの流れについて。
「東京だけどローカルな場を目指している。今年の4月から2年目に入り、施設もリニューアルしマスター制を導入。現在3期目のご近所イノベータ養成講座は5期までは続く予定。人と交流し一緒に活動できる場として活用していきたい」
セナさんからは、
「様々な部活が盛んになり、毎月の来場者は200名ほどに増えている。最初は柔らかくても四角い豆腐のイメージだったのが、最近はさらに角が取れて丸くなってきている雰囲気」とのこと。
前半が終了。室内のボードには、「部活」など様々な活動内容が掲示されています。
慶應大学の校章入りのチョコレート、すぐ近所にあるお菓子屋さんの名物・切腹最中などで一休み。
再開後の後半は、いよいよ自分とラボの方向性について話し合い。
たかったー氏からは、
「ざっくばらんな意見を出してほしいが、あくまで主語は自分として考えてほしい。できれば、次の具体的な一歩を示すところまで行きたい」とのコメント。
配られたA3版の紙を横にして、左側には「今」(現在までの評価等)と、右側には「これから」(やりたいこと等)を、各自、書き出していきます。
まずは、3人ずつ位のグループになって、それを基に話し合い。
続いて、各グループでの話し合いの内容についてシェア。
代表して1人が報告しますが、自由な意見交換に。たかったー氏が巧みに発言を促し、様々な意見やアイディアを引き出していきます。
「自分がしたいことは、1人ひとり、違っていていい」
「実験の場で、しばりのないところがいいのでは」
「その上で、共通の目的があってもいい。先日、ガチで2冊読んできて感想をシェアするという『本の会』というのに参加し楽しかった。いくつかの核となる活動は必要ではないか」
「部活という名称は、ひょっとしたら部員限定といった閉鎖的なイメージを与える恐れはないか」
「1年間ボランティアスタッフとして参加したが、途中で義務のように感じることがあった。自分のしたいことと、来場者の興味や関心との接点を探っていくことが重要」
「様々な関心を持っている人をミックスしていくということでは。ご近所の人から始まり、他の地域、例えば農村部の人や生産者との交流をもっと進めていってはどうか」
「他世代、他業種の多くの人たちと交流し、マンパワーを共有していきたい」
「色々とアイディアを持っている人は多いが、それを実現するためにはサポータのような人が必要かも」
「被災地のボランティアに入って思ったのは、団体間の横のつながりが希薄なこと。防災の観点から街歩きもしたが、災害が起こった時に地域で助け会えるかが重要」
「ご近所そのものをイノベーションする場ではないか。旧来型の『町内会』とは違う新しいコミュニティを創っていけるのではないか」
「初めて来た人、来ようとする人へのメッセージが重要。 『界隈性』を大事にしていきたい。思いを寄せる暮らしの場としたい」
具体的な「次の1歩」についても提案(あるいは決意表明)がありました。
「部活単位では盛んだが、全体のFBページを作って情報共有を進めては。FBを使っていない人への情報発信をどうするか」
「こんな活動をしているので参加者募集中、といった情報発信に力を入れていきたい」
「地域の方達との個人的なリアルなつながりも活用して、ラボに来て頂き、ラボの活動に還元していきたい」
「週1日、電話相談のようなことをしてみたい。最初はかかってこないかも知れないが、こちらからご用聞きのようなかたちででも、ご近所の人の話をきいてみたい」
「今日のような全体カイギを半年くらい続けてはどうか」
様々な提案を受け、当面、11月4日(水)19時から「振り返り」をすることになりました。この日の参加者以外でも、誰でも参加自由とのこと。
22時頃に終了。
(残念ながら)おっさん5人だけで近くの中華料理店で「話し合い」の続き。お互い、意外なご縁で繋がっていたことが判明したり。
ラボという名前の通り、この地での様々な実験からどのようなご近所つながりが生まれていくのか、注目していきたいと思います。
ところで11月3日(火・祝)には、13時から慶應大(港区三田)でシンポジウム「ご近所イノベータの時代」が開催されます。
ご近所イノベータ養成講座の受講生が地域で活動した成果を発表し語り合うとともに、「生き心地の良いご近所」 と題した岡 檀氏(和歌山県立医科大学保健看護学部講師)の講演もあります。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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