齋藤修先生最終講義「フードシステム研究と食・農・地域をつなぐ」

 2016年2月23日(火)は、午後から休暇を頂いて千葉・松戸へ。
 駅前広場には「祝・初優勝、大関 琴奨菊」との横断幕。所属する佐渡ヶ嶽部屋は松戸にあり、先日、優勝パレードも行われたそうです。
 商店街を抜けてしばらく進むと、旧水戸藩主の別邸・戸定が丘歴史公園があります。
 その脇を登り坂の途中に、千葉大学園芸学部の看板。
 去る2011年度、園芸学研究科・フードシステム学分野に社会人入学し、通った道です。 
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 東京都心よりも暖かいのか、キャンパスには様々な花が咲き、春の本格的な訪れが感じられます。
 レンギョウ、アセビ、それにオオカンザクラもほぼ満開。
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 この日は、今春退官される4人の先生方の最終講義の日。
 恩師である齋藤修先生も、そのお一人です。
 予定時間の15分ほど前に会場の園芸学部E棟2階・合同講義室の前に着くと、すでに齋藤先生ご本人を含め、多くの方達が待っておられました。
 花束を抱えた学生の方の姿も。
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 そして予定より10分ほど遅れて最終講義がスタート。
 学内や学会関係だけではなく、行政(国、地方公共団体)、農業法人、企業やJA等ともネットワークを築かれつつ研究をされてきた先生らしく、会場は様々な方達で埋まりました。
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 最終講義のテーマは「フードシステム研究と食・農・地域をつなぐ」。
 これまで先生の講義・講演は学会等で何度もお聴きしてきましたが、この日は、農業経済学を志した個人的な経歴等にも触れられるなど、今までにない興味深い内容でした。
 もっとも、会場におられた奥さまに幼い子どもを託されて15年間も単身赴任されたことなど、話しにくそうな部分もありましたが。
 農業経済学を志し、次第に「川中」「川下」を含むフードシステム研究に傾斜され、学会に設立に携わり全集を刊行したこと、流通システムからサプライチェーンへ、さらにバリューチェーンへと研究内容が進展して行ったこと等についても紹介されました。
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 また、農業経済学者の研究環境が変化していること(政策追従、評価システムとスピード化等)等についても指摘がありました。
 そして最後に、今後の新しい研究の課題と方向として、一次産業の価値の提案、グローバル・バリューチェーンと国際地域における産業クラスターの形成、農商工連携から医福食農連携への展開、プラットフォームづくりと地域マネジメント等について、貴重な示唆を頂きました。
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 終了後は、松戸駅前の居酒屋へ。
 幅広い所属・立場の方達が集まり、これまでの先生のご尽力に感謝するための宴が行われました。
 研究機関の在籍経験はあるとはいえ、一介の行政官に過ぎない私に大学院入学を奨めて下さり(もちろん、職場の理解もあった訳ですが)、学位の取得まで指導して頂いた齋藤修先生には、感謝の気持ちで一杯です。
 これからも、日本フードシステム学会等で、引き続きご指導頂くこととなると思います(しっかり、やらないと)。
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
 (プロバイダ側の都合で1月12日以降更新できなくなったことから、現在、移行作業中です。)
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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