大賀集落総出の草刈り&交流会 @新潟・上越

2016年7月30日(土)の朝7時。青空の東京・たかったー馬場駅前に集合。
みずかさんの車に同乗させて頂き、関越自動車道で新潟・上越市の大賀集落に向かいます。
途中、休憩した上里SAでは安全ドライブ関係のイベント開催中。白バイまたがり体験など。
新しくなった谷川岳SAでは、水を汲む多くの方達。
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湯沢ICで関越自動車道を降り、緑がむせ返るような真夏の山の道へ。
青空市場(上越市大島区)で昼食。冷やしそばに舞茸の天ぷら。それに、店頭で販売されていた茹でたてトウモロコシ(甘っ!)。
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国道から脇道に入り、さらに山が深くなってきたところに「大賀集落-人情あふれる米作りの里-」入り口の看板があります。
14時頃、いつもの集会施設に到着。今回もお地蔵様が出迎えて下さいました。
私は昨年11月の収穫祭以来です。
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抜けるような青空に一条の飛行機雲。稲は青々と健やかに育っています。
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中山間地域に位置するこの集落の戸数は5軒。
高齢の方も多く、外形的にはいわゆる「限界集落」の定義に当てはまりそうですが、親族が程近い「町場」(吉川)に住んでおられる家が多く、さらには東京圏から移住してこられた一家も(2歳の女の子も!)。

この日は、年一回の集落総出の草刈り&交流会の日。
夏草が生い繁った畦畔や生活道路沿い等をみんなで丁寧に除草し、その後は手作り料理等を持ち寄っての直会(なおらい)。お盆にご先祖様をお迎えするための大切な行事に、首都圏から来た私達も参加させて頂くことになったのです。

15時過ぎ、田んぼの向こうに地域の方達(町場に住んでおられる集落に所縁のある方達も)が道具を持って集まり始めたのをみて、私たちも合流。
山道を登ったところから草刈作業を開始。
いつもの農作業でもお世話になっているNさんに、草刈機の使い方を教わります。
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山道の両側に分かれ、はみ出している草や潅木を切りながら山道を下っていきます。
実は私は草刈機を使ったのは初めて。
右手のレバーで回転数を調整するのは難しく、それなりに重いため、両腕の感覚が次第に鈍くなってきます。

道路に散乱した草や潅木の枝は、最後の2人の女性がフォークで脇に寄せて生きます。こちらの作業の方が大変そうです。
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途中、小さな浅間社の境内で休憩。
短時間の軽作業ながら汗でびっしょり。準備して下さっていた冷たいペットボトルの水で生き返る思い。

降りてきた山道を見上げると、すっきりとなりました。
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ここから坂下まではわずかで、今回の草刈作業は実質1時間ほどで終了。
実はNさん達は朝から作業をされ、この山道以外の草刈はすでに終了していたのです。私たちが参加するため、ここだけ残しておいてくれたのかも知れません。

移住された方の畑を見学させて頂きました。
筆ナス、十全ナス、頚城オクラなど地場の伝統野菜も栽培されています。地域の方が種を長く守ってこられていたそうです。
ただハクビシン等の獣害が酷いらしく、ナスなどは全体をネットで覆っていました。それでも被害は防げないとのこと。
近くの竹林ではミョウガを収穫させて頂きました。薄いレモン色の花がつきはじめています。
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集会所に戻り、交代で風呂に入って汗を流しつつ、直会(なおらい)の準備。
といっても、自分達がするのは青空市場で買ってきたトウモロコシや枝豆を茹でるのと、Nさんに頂いていたトマトを切っておくくらい。
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やがて地域の方達が集まり始めました。お母さん達は手作りの料理を持ってきて下さいます。
地元の野菜や山菜をふんだんに使った煮物など。お寿司やトウモロコシのおむすびも。

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豪華な仕出し料理も準備して下さり、18時40分位から直会のスタート。
参加者は20名以上と賑やか。現在、ここに住んでいるのは5戸だけですが、行事等がある時には家族や所縁のある方達が集まるのです。
ビールや日本酒。

ちなみに大賀がある上越・吉川区は「杜氏の里」と呼ばれています。
途中、みずかさんからは、「ふるさとラボ大賀」という団体を立ち上げたい旨の報告がありました。
私たち首都圏からの参加者も、大賀での様々な集落活動に、よりスムーズに関われるように体制を整えたいという趣旨です。

賑やかな会は20時半頃にはお開きに。
地域の発展を祈念して全員で(地域の方達も首都圏から来た私たちも)万歳。
皆さんを送り出しながら空を見ると、降るような満天の星でした。
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翌31日(日)も快晴。
朝食の前に、集会所脇の坂道を降りてみました。素晴らしい棚田の景観が広がります。
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Nさんの指導の下、5月に自分達で植えた(私は不参加)一画も、立派に稲が成長していました。
感慨深そうに眺め入るTさん。ふだんは精密機器のエンジニアとして多忙な生活を送っておられます。稲の花が咲いている場所も。
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集会所を片付け、掃除して出発。
みずかさんは、近所の方の庭先で笹の葉を取らせて頂いていました。冷凍しておけば料理を包んだりするのに重宝するとのこと。
高く背が伸びたトマトの支柱は、何と天然の竹です。
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最後に、お礼を兼ねてNさん宅へ。
ハウスでトマトの収穫をさせて頂きました。もぎたてを頂くと、何ともいえない瑞々しさです。
余っていたというキュウリの苗を2本ほど求めさせて頂きました(わずかな金額ですみません)。
Nさん始め大賀集落の皆さま、今回も大変お世話になりました。
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帰途は松之山温泉(十日町市)に立ち寄り。山の中、渓流沿いの露天風呂は塩辛いお湯です。

関越道の渋滞はそれほど酷くなく、無事に東京に帰還しました。
翌日から8月。早めの夏休み。
自宅近くに借りている市民農園の一角に、Nさん宅で求めてきた2本のキュウリの苗を定植。
この苗が成長していくのを見るたび、大賀のことを思い出すことになります。
綺麗な花の名前をもつ女の子(2歳)も、大賀の地で健やかに成長していくことと思います。
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10月には稲刈り、11月には収穫祭を予定しているとのこと。また大賀の方達に会えるのが、今から楽しみです。