【ブログ】江戸東京野菜を食べよう!「おいねのつるいも」

2017年7月25日(火)の夕刻は東京・新宿の都庁へ。
 だいぶ日が短くなってきました。手続きをして一時通行証をもらい、エレベータで32階に昇ると素晴らしい眺望が広がります。

都庁職員食堂の入り口には、おいしそうなジャガイモ料理のディスプレイ。
 昨年、江戸東京野菜に追加認定されたばかりの「おいねのつる芋」(檜原村)です。

西洋フード・コンパスグループが運営するこの食堂はとうきょう特産食材使用店にも登録されていますが、さらに昨年5月から月1回、「江戸東京伝統野菜フェア」と銘打って、期間限定で旬の江戸東京野菜を使ったメニューを提供して下さっています。

この日開催されたのは、フェアにあわせて江戸東京野菜コンシェルジュ協会が毎月開催している「江戸東京野菜を食べよう!シリーズ」。
 「おいねのつる芋」は、私はまだ見たことも食べたこともありません。

18時前に到着すると、ちょうど乾杯のタイミング(!)
 江戸東京野菜コンシェルジュ協会の納所二郎理事長の音頭により乾杯。続いて大竹道茂会長から、テーブルに配布して下さったJA東京中央会が消費者向けに作成している冊子『とうきょう農紀行』(大竹さんが江戸東京野菜について連載されています。)の紹介を含めて挨拶を頂きました。

次々と料理が運ばれてきます。
 おいねのつる芋・柚子胡椒風味に、明太マヨネーズがけ。チーズ焼きに豚肉のおろしポン酢がけ。

おいねのつる芋は、男爵とメイクイーンの中間のような食感です。

飲みものはビールやワイン、ソフトドリンクのほか、澤乃井(小澤酒造、東京・青梅市)の無ラベルの一升瓶を特別に出して下さいました。
 それに季節限定の純米生酒・さわ音。

やわらぎ水まで東京づくし。水道水のペットポトルです(採水地は地元!)。

続く料理は、檜原村産まいたけ入りコロッケ、おいねのつる芋とベーコンのピザ。ボリュームもたっぷりです。
 この日は洋風の料理が多かったのですが、日本酒にもよく合います(!)。
 〆には、この食堂の人気メニュー・八丈島産のメダイのお寿司。

最後にデザートとして、江戸東京野菜の本田(ほんでん)ウリを出して下さいました。メロンのような香りと甘さがあります。

ところで、おいねのつる芋とは、「おいね」さんという人が檜原村に嫁入りした時、山梨・都留(つる)地方の種芋を持参して作り始めたといういわれがあるそうです。
 ちなみに山梨県で栽培が盛んなのジャガイモは、江戸後期の代官・中井清太夫が栽培を奨励したもので、今もジャガイモのことを「せいだ」と呼ぶ地域もあります。

そういえば、みさを大豆(熊本・阿蘇)、源助大根(石川・金沢)、庄右衛門いんげん(福島・会津)など、人名が付けられた伝統作物が各地にあります。
 種を守り育ててきた人の名前が付けられていると思うと、いっそう身近に感じられ、愛おしくも思われます。

会合は20時頃に終了。急いでエレベータを降りて都民広場に向かったのは、理由があります。
 2020年東京オリンピック・パラリンピック開幕まで3年を記念するイベントの一環として、プロジェクションマッピングが行われているのです。
 都議会議事堂の壁面全面に、発展する東京の活き活きとした映像が映し出されました。なかなかの迫力です。最後に「3 Years to Go」の文字が浮かび上がり、観衆からは大きな拍手。

ただ個人的には、江戸東京野菜や東京農業が登場しなかったのが、ちょっと物足らなく感じられた次第。