【ブログ】舟で海から東京湾あるき

いつも拙い絵日記(ブログ)を読んで下さり、有難うございます。
 もちろん、個人的な備忘の意味も込めて楽しみで書いているものですが、時に思い出して、改めてワクワクしながら書く場合もあります。今回の「東京湾散歩」もその一つ。

2018年5月13日(日)は早朝5時半に起床。生憎と崩れるとの予報です。

りんかい線・天王洲アイル駅についたのは7時半過ぎ。余裕を持って歩き始めたのですが、集合場所のバス停に辿りつかず。グー○ルマップの表示は違っており、コンビニで聞いても分からず(親切に地図まで出してきて調べて下さったのですが)、結局、眞鍋さんに電話して迎えに来て頂きました。
 遅刻してスミマセン。
 

この日は「舟で海から新旧海岸線を眺めて潮干狩り」と題するイベントに参加。
 風の旅行社が主催する「東京湾岸あるき・陸から海から今むかし」シリーズの一つです。

講師、主催者を含む12名が、丸良一さん(船宿・丸長。漁師4代目とのことです)の遊漁船に乗り込みました。
 お2人の方がサポートとして同乗して下さり、京浜運河を出発しました。

空はどんよりして今にも雨が落ちてきそうですが、13時半頃までは大丈夫だろうというのが、漁師さんの見立てです。 

この日の講師は、フリーライターの眞鍋じゅんこさんと、眞鍋さんのご主人で写真家の鴇田康則さん。
 お2人で多くの本も出されています(『中古民家主義』、『「うまい江戸前漁師町』(ともに交通新聞社)、『ニッポンの村へゆこう』(筑摩書房)等)。

眞鍋さんとはNPO市民研の関係で知り合い、陸上の街歩き(目白台など)ご主人とのスライドトークに参加したことはありますが、海は初めてです。

高速道路や新幹線の橋脚に挟まれた京浜運河から、東京湾に出てきました。
 大井埠頭とお台場の間を南下。恐竜のようなガントリークレーンが並び、コンテナの積み下ろし作業が行われています。

手が届きそうなところを(届くはずない)飛行機が何機も通過。
 9時前、最初の目的地である羽田沖に到着しました。

ここで曳航してきた小舟に乗り移り(押さえてくれていますが、揺れてちょっと恐い)、膝下まで海に浸かって空港脇の砂浜に上陸。

ここで潮干狩り。丸さんからコツを伝授してもらった後は、熊手とバケツをお借りして、各自、思い思いに浜に散りました。
 何度も参加されているという常連の方は服装も万端、腰まで海に浸かって貝を探しています。

ここは人が来ない穴場だそうですが、生憎と南風が強くて潮が引かず、2時間近く粘りましたが皆さん漁獲は今ひとつ。私は小さなアサリばかり。

漁師さんは海の中で籠を引き、ハマグリやホンビノス貝(外来のシロハマグリ)をゲットしておられました。

船に戻り、お昼の時間。朝が早かったので私はコンビニおむすび。熱いシジミ汁を出して下さいました。
 少し雨が落ちてきたので、首都高速、湾岸道路の橋の下に一時避難。

間もなく雨は上がり、今度は船は舳先を北東に向け、東京湾奥を横断します。エンジン音と潮風に負けない声で眞鍋さんが解説してくれます。

右手奥にはゲートブリッジ。その手前の海の森公園は、東京2020五輪のボート競技場に決まっているそうです。
 左手は有明。ビッグサイトやコロシアムが裏から眺められます。  

右手に貯木場を過ぎ(近年は丸太での輸入は減少しているとのこと)、船は水門をくぐって東雲運河に入っていきます。
 左手は東雲のタワーマンション群。右手の辰巳地区は大正時代に埋め立てられたところだそうです。

豊洲運河に入って越中島(埋立ては江戸時代)と月島(同・明治時代)の間を抜けると、やがて墨田川の河口へ。
 遊歩道を歩く家族連れが手を振ってくれます。

左手に見える赤い鳥居は、佃島の住吉神社。江戸時代初期に摂津(大阪府)佃の漁民が移住してきた地だそうです。
 勝鬨橋の下を通過。ちなみに石川島の造船所が移転されてからは、開閉はされていないそうです。

そして船は、築地市場へ。海から見るのは初めてです。一見して、確かに施設は老朽化している印象。
 東京湾のアナゴ等を直接水揚げできる埠頭もあるそうです。

右手に浜離宮公園、竹芝・日の出桟橋を見つつ北東にターン。
 晴海ふ頭旅客船ターミナルには、イタリアの豪華なクルーズ船の姿も。

やがて船は豊洲沖へ。もともとは関東大震災の瓦礫処理で埋め立てられた場所だそうです。

10月に移転することが決まっている豊洲市場は、当然ですが外見は新しく衛生的に見えます。
 東京湾の魚介類の水揚げ方法など不透明な面も残っているとのこと。

新旧の市場も見学でき、船は帰途につきます。
 レインボーブリッジの下の台場は、海防のために幕末に設けられた砲台の後です。

13時半過ぎに、出発したところと同じ場所に帰還。
 お土産に冷凍シジミ(荒川加工産)を頂きました。昼の味噌汁に入っていたのと同じものだそうです。

バスで品川駅に着いたころから、雨が落ち始めました。どんどん強くなります。

頂いたシジミは、早速、この日の夕食として頂きました。
 美味!ご馳走様でした。

東京湾、色々と面白いものが(自然も歴史も)ありそうです。