【ほんのさわり】蔦谷栄一『未来を耕す農的社会』

蔦谷栄一『未来を耕す農的社会』(2018/9、創森社)

著者は1948年宮城県生まれ。(株)農林中金総合研究所で永く調査・研究に携わられた後、現在は自ら設立した農的社会デザイン研究所の代表を務めておられます。
 本書は著者にとっての13冊目の単著で、前著『農的社会をひらく』から2年半の間の実践や思索の成果を踏まえ、農的社会(生命原理を最優先する社会)をいかにして創造していくかを、理論と実践(ノウハウ等)両面から広範に論じられています。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】霞ヶ関ばたけ


 隔週水曜日の出勤前の時間、東京・千代田区霞ヶ関で食や農林水産業をテーマに開催されている勉強会です。
 参加者は若い方が中心ですが、ビジネスパーソン、大学生、公務員など、食や農、あるいは地域づくり等に関心がある人なら誰でも参加できます。
 毎回1人、様々な分野のゲストの方をお招きして話を聞き、参加者とともに議論を深めることで、ゲストと参加者あるいは参加者同士の交流をつくる場にもなっています。

代表をされているのが松尾真奈さん。
 農林水産省の若手女性職員で、1歳の子どものお母さんでもあります。… 続きを読む

【豆知識】トーフ・マイレージ

地産地消は、食料の輸送距離を縮めることによって、その輸送に伴う環境負荷(CO2排出量)を削減することができる取組みですが、その削減効果は、フード・マイレージ指標(食料の輸送量×輸送距離)を用いることで簡単に定量的に計測することができます。
 リンク先の図表は、埼玉・小川町における豆腐についてのケーススタディ(トーフ・マイレージ)の結果です。

 フェスの会場(埼玉元気プラザ)で1丁の豆腐を作るものとします。
 1丁の豆腐には112gの原料大豆が必要ですが、地元(小川町下里)産の大豆を使用した場合(ケース1)の輸送距離は … 続きを読む

【ブログ】カンボジアのいろいろ

2018年10月21日(日)は味の素スタジアム(東京・調布)へ。
 J2リーグ第38節は、わが故郷のチーム・徳島ヴォルティスが東京ヴェルディのホームに乗り込んでの一戦。サッカー観戦は熊本在住中のロッソ熊本(JFL、当時)戦以来てす。

開始早々に失点、後半に追いつくも終了間際に決勝点を奪われて悔しい敗戦。

接戦を制したヴェルディのサポーターは、選手と一緒にダンスするなど大盛り上り。
 野球とはだいぶ雰囲気が違います。… 続きを読む

【ブログ】蔦谷栄一先生「お祝いパーティー&コンサート」(東京・青山)

2018年10月17日(水)の終業後は、東京・明治神宮外苑のロイヤルガーデンカフェ青山(東京・北青山)へ。

イチョウ並木沿いにあるお洒落なカフェの2階を借り切って、この日18時30分から、「蔦谷栄一先生・70歳のお祝い会&出版記念パーティー&コンサート」が開催されました。

蔦谷先生は、長く… 続きを読む

【ブログ】第27回 西原ふるさと祭り(山梨・上野原市)

2018年10月13日(土)は千葉・幕張へ。
 この日、日本のプロ野球はクライマックスシリーズが開幕。それとは関係ない5位と6位による最終戦は、一塁側のみならずレフトスタンドにも大応援団。

終了後、1年間のお礼の挨拶をする監督、選手達にスタンドからは大きく暖かな拍手。声援は飛んでもヤジはなし。
 イーグルスの(特に仙台の)ファンは優しすぎると思います。私は拍手しませんでした。

翌14日(日)は小雨が落ちる中、久しぶりに山梨・上野原市西原(さいはら)へ。… 続きを読む

【ほんのさわり】国木田独歩『武蔵野』

-国木田独歩『武蔵野』(1949/5、新潮文庫)-
 https://www.shinchosha.co.jp/book/103501/

国木田独歩(1871~1908)は千葉・銚子に生れ、山口、広島で少年時代を過ごした後に上京。新聞記者を経て詩人・小説家になりましたが、自然主義文学の先駆者と位置づけられています。

独歩の代表作である『武蔵野』は明治31(1898)年に刊行されました。

当時、渋谷に住んでいた独歩は、画や歌に描かれるほどの武蔵野の現状を自分の目で確かめるため、ある年の秋の初め、汽車を境で降り、そこから歩いて桜橋に向かいました(現在、文学碑のある場所です)。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】清水農園・清水茂さん(東京・武蔵野市)

桜橋というバス停の近く、玉川上水の流れのほとりに国木田独歩『武蔵野』の文学碑があります。もっとも独歩が描いた風景の面影はなく、現在はほとんどが市街地になっています。
 徒歩で10分ほど進むと、住宅やこども園に囲まれた20アールほどの畑が見えてきます。市街地の中では防災等の観点からも貴重なオープンスペースでもあります。
 ここが清水茂さんの農場・清水農園です。

去る9月16日(日)に訪ねた時には、子どもを含む10数人の方たちの姿がありました。こだわりのたくわん作りをされているグループの方たちで、この日は清水さんの指導の下、たくわん用の大根の種まきをされていたのです。
 中心になっておられる方は、以前、近隣の幼稚園に通い、在園時は清水農園で農業体験もしていたという子どものお母さんで、活動は今年で9年目になるそうです。… 続きを読む