【豆知識】平成の食料・農業

◆ F.M.豆知識
 食や農に関連して、特に私たち消費者にちょっと役に立つ、あるいは考えるヒントになるデータをコツコツと紹介しています。
 (これまでのコンテンツはこちらにも掲載)
  http://food-mileage.jp/category/mame/

-平成の食料・農業-

5月1日で改元が予定されている本年のスタートに当たり、平成の時代の食料や農業の推移を振り返ってみます。
 リンク先のグラフ112は、平成時代約30年間の食料や農業に関する主な指標の推移を表したものです。
 http://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2019/01/112_heisei.pdf

 平成元年(1989)から平成29年(2017)にかけて、耕地面積約16%減少しました。
 また、販売農家は約4割の水準にまで減少、農林漁業就業者は半減しています。また、農業労働力の高齢化率(基幹的農業従事者に占める65歳以上の者の割合)は、平成2年(1990)の27%から平成27年(2015)には65%へと大きく上昇しました。

また、食料自給率は、カロリー(供給熱量)ベースでは平成元年(1989)の49%から29年(2017)の38%へ、生産額ベースでは同期間に77%から65%へと、いずれも10ポイントほど低下しています。

このように平成の期間は、農業生産力を支える土地や労働力の脆弱化、食料自給率の低下という昭和時代からの傾向が継続した時代と捉えることができますが、その一方で、49歳以下の新規就農者が平成25年(2013)を底に増加し、また、減少傾向で推移してきた農業所得が最近は増加に転じる等の新しい動きも見られます。

ポスト平成の新しい時代の食料や農業がどのように推移していくことになるのか、それは私たち消費者を含めた一人ひとりの選択次第です。

[出典]
 農林水産省ホームページ「統計情報のページ」
  http://www.maff.go.jp/j/tokei/index.html
 総務省「労働力調査」
  https://www.stat.go.jp/data/roudou/

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出典:F. M. Letter -フード・マイレージ資料室 通信-
 https://archives.mag2.com/0001579997/
   No.159