【ブログ】2019年1月の共奏キッチン♪

厚生労働省「毎月勤労統計」の不適切調査が明らかになったことを契機に、政府統計に対する不信が広がっています。政府の統計部門に所属する公務員の一人として、何とも忸怩たる思いを禁じ得ません。

時あたかも総務省・統計資料館(東京・新宿区若松町)では、記念展示「明治150年 統計の黎明とその歴史」が開催中です。

明治期に近代国家を目指して統計制度・組織の整備を計った事績等が展示されています(決して順風満帆という訳では無かったようです)。
 1920年(大正9)の第1回 国勢調査に向けての啓発ポスターには、「この調査に漏れるのは国民の恥です。申告漏れにならぬ様注意して下さい」との文字。

日本の統計は、先人達の努力や国民の協力の基に築き上げられてきたことを改めて知り、背筋が伸びる思いでした。

さて、2019年1月21日(月)の終業後は、久しぶりに東京・自由が丘のシェア奥沢へ。

この民家を改装した快適なコミュニティスペースで、毎月第3月曜に開催されているのが「共奏キッチン♪@自由が丘シェア奥沢」。
 みんなでごはんを作って食べて、対話するというオープンなイベントです(「共奏キッチン」は他の場所でも開催されていますが、ここが「元祖」です)。

19時過ぎに小田急・自由が丘駅に到着、徒歩6分ほどでシェア奥沢に着きました。
 大きな月が出ています。旧暦 師走十六日の満月です。

ドアを開けると、料理の真っ最中。
 この日の野菜は、POCO A POCO FARM(茨城・那珂市)から届けられた里芋、白菜、人参(紫、黒、白、黄、赤)、赤ネギ、ホースラディッシュなど。

地元・世田谷の農家、せいさん(常連のお一人)も、ご自宅で獲れた野菜を持参して下さいました。

参加者のお一人が近所のスーパーで調達してきてくれた食材を含めて、さほど広くないキッチンで、それぞれに手分けをしながら調理を進めていきます。
 私もネギを切ったり、ホースラディッシュをおろしたり。

20時を回る頃に料理は完成、広間のテーブルに並べられました。なかなか豪華なラインナップです。

今回の献立も野菜たっぷり。大根の甘酢漬け、大根の皮と人参のキンピラ、ルッコラのチーズ炒め。
 サラダには、ピンク色も美しいカブが入っています。せいさんが持参して下さった「もものすけ」という品種で、果物のような爽やかな甘さでした。

サトイモには手作りの柚子味噌が添えられています。
 オムレツ、ポークソテー赤ネギ添え。白菜と豚肉のスープは熱々。もちろん、ご飯も。

お好みの飲みものを手に乾杯!
 何度も通われているという福島・二本松市の地ビールを持参して下さった方も。
 私も飲んだことのある個性的なビールです(ご馳走様でした!)。

この日の参加者は10名ほどと比較的少人数だったこともあり(小さなお子さんを連れた方も)、ゆっくりと椅子に座って、たっぷり食事することができました。

食器が一段落した後は食器を片付け、後半の対話タイム。
 シェア奥沢のオーナー・堀内正弘先生(多摩美術大・環境デザイン学科教授)も顔を出して下さいました。

まずは自己紹介。常連の方だけではなく、この日も初参加の方がいらっしゃいました。

元大手新聞社に勤めておられた経験を活かして文章教室を主宰されている方。デトックス関係の会社にお勤めでシェアハウスに住んでおられる方。結婚相談所のカウンセラーをされているという若い女性(参加者から質問多数)。
 プロセスワーカーをされている男性は、小さな子どもさんと、お腹の大きな奥様と一緒の参加です。

ロシア語教師をされている方はもぐシェア(手料理おすそ分け地域コミュニティ)という取組みを紹介して下さいました。
 いつも1人で食事をしているので、みんなで作った食事は美味しいと感想を述べられた方も。

私(中田)からは(最近の定番ですが)コンパクトな資料をお配りし、ブログやメルマガを通じて、主として消費者に対する食や農に関する情報発信に努めていきたい、等と自己紹介させて頂きました。

堀内先生からは、主に初参加の方に対して、シェア奥沢での様々な活動についての紹介がありました。例えば地域の食事会、子ども食堂、映画の上映会、音楽会、絵画鑑賞会、読書会等々。

キッチンがあるため、食事付きのイベントが多い(ほとんど)とのこと。一緒に食事をすることで、より親密なコミュニケーションが実現できているようです。

また、シェア奥沢は国内外から注目されているようで、この日も海外メディアのテレビ取材が入っていました。

シェア奥沢におけるイベントの多くは主催者の自主性によるものですが、堀内先生ご自身も、ご多忙なお立場ながら、色々と構想をお持ちのようです。
 2019年も、シェア奥沢からは目が離せません。