【ブログ】令和元年GWの浜通り(1/2)

平成から令和への改元が行われた2019年のゴールデンウィーク。
 10連休の最後の2日間は、福島・浜通りを訪ねてきました。

5月5日(日)朝7時上野発のひたち1号は、ほぼ満席。
 ダメ元で車中から鈴木亮さん(ふたば地域サポートセンター)にメッセージを送ったところ、何と偶然、9時頃にいわき駅におられるとのこと。
 鈴木さんには、昨年12月の有機ネットのツアーなど様々な場面でお世話になっています。

いわき駅で拾って頂き、いわき市小名浜地区へ。快晴です。
 富岡町でコットン栽培を始められた亮さん、研修を兼ねて、先輩格に当たるふくしまオーガニックコットンプロジェクトの種まきに参加されるとのことで、同行させてもらいました。

原発事故後、この地の近隣には大熊町や富岡町から避難されてきた方たちの仮設住宅の団地があったそうです。
 主催者の吉田恵美子さん(ザ・ピープル)達は、避難者の方達の楽しみとして、また、地元の方達との交流促進をねらいとして、コットンを栽培する取組みを始められたのです。
 現在は仮設住宅の多くは撤去されましたが、活動は続けられています。

この日は10名ほどが参加。
 地元の方のほか、東京や横浜から来られたという方も。
 広野町でのコットン栽培ツアーでご一緒だった方は、当時は長野で木工をされていましたが、今は広野町に移住されているそうです。

畑にはすでに畝が立てられ、黒マルチが敷かれています。
 この日の作業は、まず、棒を使って等間隔に印を付けて穴を空けることから。
 少し高いところから勢いを付けて打ち付けるようにしないと、きれいに空けられません。

そこにたっぷりと水をやります。大きめの柄杓だと2杯位。
 その後に、等間隔に三角形になるように、3粒ずつ種を播いていきます。土には埋めずに、軽く押さえる程度。
 さらにその上から薄く腐葉土を掛けていきます。種が隠れる位の、軽く1つかみ程度。最後に種の回りの土を軽くかぶせて、種まきは終了です。

県道脇の畑が終わると、少し上に登ったところにある畑に移動。
 ここでも作業内容は同じですが、下の畑とは違ってここは土が堅く、穴を開けた後にスコップで土をほぐすという作業が加わります。
 元々は水田だったそうで、水はけはあまり良くないとのこと。

午前中の作業は12時過ぎに終了。
 作業は午後も続きますが、亮さんとともに中座させて頂きました。帰り際、コットンプロジェクトの缶バッジ(2019年版!)を頂きました。

久しぶりの大勢でのコットン栽培作業は懐かしく、楽しいものでした。吉田さん、皆様、お世話になりました。

再び亮さんの車に乗せて頂き、四倉(よつくら)地区に移動。
 この日10時から、ワンダーファームに隣接する田んぼで開催されていたのは、福島田んぼアートプロジェクトの「田植え体験 in 四倉」。

家族連れなど多くの人たちの姿があります。

到着したのは、ちょうど昼休みの時間。
 亮さんは主催者の方達と挨拶を済ませると、奥様と産まれたばかりの子どもが待つ埼玉に向かわれました。遠回りさせて申し訳ありませんでした。

参加費を収めると、お昼のおむすび(昨年の田んぼアートで穫れた米とのこと)とお茶を頂きました。
 他にも、すいとん汁、柏餅(子どもの日です)、たくさんのトマト、お菓子など。食べ切れないほどです。

主催者の市川英樹さんから、午後の作業の段取り等の説明がありました。
 市川さんは愛知県の出身。
 仕事で来られた浜通りの人たちの温かさに触れ、この地の復興に貢献したいと移住された方です。

頭に苗を乗せる得意のポーズ(公式マスコット!?)で、多くの人から記念撮影をせがまれていました。

午後の作業が始まる前に、ワンダーファームを見学。

トマトのテーマパークで、多くの家族連れ等で賑わっています。収穫体験もでき、直売所やバーベキュー施設もあります。レストランには長蛇の列。フリーマーケットも開催されていました。
 

田んぼに戻ると、午後の作業が始まっていました。

何種類もの色の苗が準備されています。
 田んぼには図柄に合わせて何色かのテープが張られており、これに沿って決められた色の苗を植えていきます。なかなか準備も大変そうで、細かい作業になります。
 苗が育つに連れて、絵柄や文字が浮きあがってくるそうです。

田んぼの中の子ども達の笑顔が印象的です。田植え以前に、泥の感触が楽しそうです。

私も恐る恐る、足を踏み入れてみました。
 長靴が脱げないよう、転ばないようびくびくしながら、それでも何株か植えました。

近くでみると、小さなオタマジャクシがたくさん泳いでいます。まだ孵化していない卵の塊もあります。

予定より早く、14時過ぎには予定していた田植えは終了。午前中から100名近くが参加されたそうです。

最後まで残っていた全員で、田植えの終わった田んぼを背に記念撮影。
 参加者もスタッフの皆様も、いい笑顔です(写真は福島田んぼアートプロジェクトのFBから)。

福島田んぼアートプロジェクトは3年目、次第に田んぼの場所も増えているとのこと。
 18日(土)には楢葉町で、さらに広野町でも田植えが行われるそうです。

市川さん、スタッフの皆様、お世話になりました。
 田んぼアートは6月頃から見頃になるそうです。浜通りを訪ねる楽しみが、また1つ増えました。

楢葉町のご出身の映像作家をされているという方に、いわき駅前まで送って頂きました(助かりました。有難うございました)。
 お伺いすると楢葉町のご出身、ご自宅は津波で流されたとのこと。福島田んぼアートなど浜通りの様々な取組み等を、ドローン等も使って記録に遺す活動をされているそうです。

15時過ぎにいわき駅前に到着。
 駅前の大きな複合施設・ラトブへ。もーもーガーデン写真展に間に合いました。
続く