【ほんのさわり】テツオ・ナジタ「相互扶助の経済」

テツオ・ナジタ『相互扶助の経済-無尽講・報徳の民衆思想史』(五十嵐暁郎監訳、福井昌子訳)

著者は1936年ハワイ生まれの日系アメリカ人で、シカゴ大学教授を長く務められた方(専攻は近代日本政治史・政治思想史)。

大阪の町人学問所・懐徳堂における教えや、山片蟠桃、三浦梅園、石田梅岩、弘世助三郎、和田耕斎など、必ずしも有名ではない在野の実践者を含む様々な人の思想や事績を丹念に辿り、近世から江戸時代の日本社会には、相互扶助的な経済や思想の伝統が存在していたことを明らかにしています。なお、巻末には11ページに及ぶ膨大な参考文献リストが収録されています

相互扶助的な経済や思想の背景には、「経済は道徳と無関係であってはならない」「自然はあらゆる知の第一原理であらねばならない」等の確固とした認識があったとし、その具体例として「講」と「報徳運動」が取り上げられています。

鎌倉時代や平安時代には宗教的活動を目的としていた講(伊勢講、念仏講等)は、江戸時代には飢饉等に対する経済的な相互扶助を目的とする頼母子講、無尽講等に深化しました。信頼・契約に基づくセーフティ・ネットの仕組みが実践されていたのです。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】ばばらあやかさん

ばばらあやか(羽原朱香)さんは、青森・八戸出身のシンガーソングライター。
 盛岡、仙台を経て2年ほど前に東京へ。発達障がいを持つ子ども達とともに遊び学ぶ仕事をしながら、フリーのシンガーソングライターとして活躍されていました。

そして2017年2月11日(土)、東京・新宿御苑近くのパーティースペースで開催されたのは「ばばらいぶ・Uターン前都内ラストワンマン」。八戸に帰郷されるばばらさんの東京での最後のライブに駆けつけた50名ほどで、インド料理店の会場は満席です。

この日はギターを演奏しながら10数曲を熱唱。
 東京での日常の帰り道と帰省時の自分の心情を比べて八戸の風を感じた(「帰り道」)、最大の恐怖は都会の電車(競争の瓶詰め)だった(「mirror … 続きを読む

【豆知識】相対的貧困率と可処分所得の推移

 前々回は、日本の経済成長率が低迷する中で格差が拡大している状況を紹介しました。
 今回は、この同じ統計(厚生労働省「国民生活基礎調査」)にある別のデータをみます。リンク先の図68をご覧ください。
 http://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2017/02/68_hinkonritu2.pdf

折れ線グラフは前々回に示したもの(図66)と同じもので、相対的貧困率と子どもの貧困率(17歳以下の子どもがいる世帯から計算)の推移を示しています。
 http://food-mileage.jp/wp-content/uploads/66_hinkonritu.pdf続きを読む

【ブログ】高遠菜穂子さん「モスル緊急報告会」

2017年2月20日(月)。
 先週は春一番も吹いて気温が上昇した日もあったのですが、この日はその反動のように冷たい雨になりました。

東京・神田神保町へ。
 19時から専修大学・神田キャンパスで開催されたのは「エイドワーカー高遠菜穂子・イラクモスル緊急支援報告会-エイドワーカーがモスル解放地区で見た『対IS戦争』」続きを読む

【豆知識】心の豊かさか、物の豊かさか

-本当に「物の豊かさ」より「心の豊かさ」か-

前回は、日本の経済成長が低迷する中で格差が拡大している状況を紹介しましたが、関連して、今回は内閣府「国民生活に関する世論調査」を紹介します。
本世論調査では、毎回、「今後の生活において、これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか」についての問いがあります。

最新の2016年調査においては、「物質的にある程度豊かになったので、これからは心の豊かさやゆとりのある生活をすることに重きをおきたい」(『心の豊かさ』)と答えた者の割合が60.2%、「まだまだ物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきたい」(『物の豊かさ』)と答えた者の割合が31.3%となっています。

これを時系列でみると、1972年の時点では『物の豊かさ』が40.0%と『心の豊かさ』(37.3%)を上回っていましたが、その後、両者は逆転し、1982年以降は一貫して『心の豊かさ』が『物の豊かさ』を上回って推移しており、2016年には両者のポイント差(『心の豊かさ』-『物の豊かさ』)は28.9ポイントと、相当大きなものとなっています(リンク先の図67)。… 続きを読む

【ブログ】再開発が進む渋谷での食事会にて

2017年1月30日(月)の終業後は東京・渋谷へ。

渋谷駅はずっと大規模再開発が進められており、いよいよ立体パズル(迷宮)化の様相。エスカレータ等も未整備でやたら階段が多く、(私など)年配者等にはキツく、シビア(渋谷)な駅です。

この日は、2年ほど前に和歌山の山間地に移住されたご夫妻を迎えての食事会。

ご主人は地元の樽職人の方に弟子入りして修行中、奥様は小さなおむすび屋さんをされています。
移住前の奥様が献身的に取り組んでいた

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ウェブサイトの移転について

和暦元旦に当たる1月29日、「フード・マイレージ資料室」はここに移転しました。これまで旧サイトを訪問して下さった皆様、有難うございました。

本サイトは情報発信だけではなく、皆さまとの意見交換の場としても活用していければと考えていますので、どうぞよろしくお願いします。(主宰者・中田哲也)

「みんなの食と農のひろば」のオープンについて

このページは、本ウェブサイトに寄せられた食と農に関する皆さんの意見や感想等を掲載させて頂き、より豊かな食と農の実現に向けての意見交換や議論を深めていく場です。ふだんの食生活、日本の農業、地球環境問題等についてご意見や感想等をお寄せ下さい。ご意見等は お問合せ からお願いします。なお、コメント等の反映には時間がかかることがありますので、あらかじめご了承下さい。

【ブログ】八王子しょうがジェラート、押上よしかつ

注文していた江戸東京野菜ジェラードがミルクが届きました。
磯沼ミルクファーム(八王子)の牛乳を使ったジェラードに、細かく刻んだ八王子しょうが入っています。食べてみるまでちょっと想像がつきかねたのですが、何とも爽やかな風味です。
お問合せ等は多摩・八王子江戸東京野菜研究会まで。

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