小金井「まちエネ++プロジェクト」

 23日(月)は旧暦の元旦。
 その夜、福島県浜通りで震度5弱の地震。一方、東京地方はまとまった雪になりました。
 直径2~3cmはあろうかという大きい牡丹雪が、駅から帰る途中に傘の上に積もり重かったこと。明日朝の電車が心配です。
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 乾燥した気候が続いていたこの冬のバランスを取り戻そうとするかのように、ここ数日、不順な天候が続いています。
 21日(土)も冷たい雨でしたが、先週に続いて小金井市へ。昨年10月から開催されている「++(たすたす)セッション」というプログラムに参加してきました。
 「まちエネ++プロジェクト」のひとつ「++セッション」とは、参加者がエネルギーと知恵と勇気を++(足す足す)して、地域の文化と風土を豊かにする未来の仕事、「地営業」を作り出していくための講座とのこと。
 ウェブサイトには以下のような説明があります。
 「昔、人は地産地消の食べ物やエネルギーで暮していました。いま、私たちが消費している多くのものは、遠くで大量に生産されたもので、その背後で地域の文化や風土が廃れようとしています。地域の資源を見直し、『地営業』の基盤を築いていきましょう。」
 会場は、昨年9月にオープンした「雨デモ風デモハウス」。
 雨や風、太陽の力を活かして快適な室温を保ち、厨房の排水はハウスの外側の水路に流し微生物で浄化する仕組みも備えた環境配慮型住宅です。ゴミゼロを目指したカフェも営業中とのこと。
 この日、第4回セッションのゲストは岩渕成紀さん。
 宮城県大崎市の「NPO法人田んぼ」理事長として、冬の水田に水を張る「ふゆみずたんぼ」を舞台に、田んぼの生きもの調査など多様な環境教育等を実践中の方です。
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 岩渕さんからは、45分ほどの短い時間ながら多くの示唆に富む興味深いお話がありました。
 キーワードの一つは「ローテク・ハイセンス・イノベーション」。冬の田んぼに水を張っておくと、微生物の働きでふわふわの生命のスープになるとのこと。物語を紡ぎ小さなシステムをたくさん作っていくことが必要、といのこと。
 その後は20数名の参加者が4グループに分かれてのワールドカフェ。
 短時間で印象に残った言葉を書いた付箋を紙に貼ってビジネスの火種を集め、さらに「地営業」の提案計画にまとめて火を起こしていきます。
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 「Earth Soup プロジェクト」「虫食い米下剋上プロジェクト」「くらしの中のMyたんぼ」、「1万円会費で泥とミミズが送りつけられてくるミステリー」など、岩淵さんの話にインスパイアされたユニークなアイディアが出されました。
 「++セッション」を運営しているのは、NPO、編集者、グラフィックデザイナー、一級建築士などの方達。この日の参加者も若い人たちが中心で、地域で、あるいは世界を舞台に様々な活動をされている様々な方達です。
 終了後も冷たい雨は止みませんでしたが、武蔵小金井駅近くの中華料理店での交流会は遅くまで盛り上がりました。
 軽やかでスマートで、熱い取組が、小金井を舞台に繰り広げられています。