加賀の「娘々野菜」かきもち、福島の特産品。

 石川県加賀市の高塚地区営農組合の山本清剛さんから、素敵なプレゼントが届きました。
 「娘々(にゃあにゃあ)野菜」五色かきもちです。「にゃあにゃあ」とは、加賀言葉で女性全般に「お姉さん」と敬意を込めて呼びかけるときの言葉とのこと。「娘々野菜」は商標登録もされているそうです(写真の右2枚は北陸農政局HPから)。
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 山本さんと出会ったのは、数年前の北陸農政局(金沢市)在勤中のことです。
 高塚地区は緑豊かな農村地域ですが、他の多くの地域と同様、農家が減少するに伴って農業を知らない世代が増え、昔ながらの共同作業や家族での仕事が次第に少なくなり、地域のコミュニティは次第に失われつつありました。
 そこで、営農組合、老人会、婦人会などが連携して、地域の農地や水路等の環境を守るとともに、失われつつあった農作業の技術や地域の伝統文化、食生活を次世代に継承していくための活動が始められたのです。
 農地の一画に設けられた「子ども農園」では、昔ながらの手作業中心の米作りを体験でき、できたお米は恒例となった収穫祭で餅をついたり、かきもちに加工したりしています。
 また、「孫の代に夢を」を合い言葉に500本以上の銀杏の木が植えられており、雄大な白山連峰を背景にして素晴らしい眺めです(木の生長とともに、さらに見事な景観になることでしょう)。
 これらの取組は高く評価されており、2008年度「豊かな村づくり表彰事業」の北陸農政局長賞など、多くの受賞歴があります。
 私が収穫祭に参加させて頂いた2008年の頃は、銀杏は植えてからまだ数年しかたっておらず、初めて数十粒が収穫できたと喜んでおられたのを、昨日のことのように思い出しました。
 ところで、この高塚地区の取組は東京家政大学との交流の中で発展を続けているとのことです。
 先日、SOLAの報告会では家政大学「白藤プロジェクト」の方ともお話した際には失念していましたが、高塚地区をご縁に繋がっているのかも知れません。
 山本さんのリーダーシップの下、様々な方達の連携により、高塚地区における地域づくりの取組はますます発展している様子が、また新しくなったネーミングと包装から伺えました。
 さて、22日(木)は、久しぶりに神田「なみへい」に行ってきました。
 知り合いの団体職員、Sさんの個人的なネットワークを基にしたチーム“ハーモニー”の交流会には、多彩な職種、年齢の方が20名ほどが集まりました。
 東京都小平市で農業体験活動をされている大工さん、桧原村で耕作放棄地再生に取り組んでおられる方、「聞き書き甲子園」に参加しそれを基にした映画「森聞き」にも出演した学生さん、出版関係、金融関係、旅行会社の方など。
 それに、日本の農政学の泰斗、T先生も参加されました。
 「東京から地域おこし」がコンセプトのこのお店、今月の特産品は福島中心です。
 前菜は、イカと人参のサラダ仕立て、小松菜の麹和え、蛍イカとあさつきのわさび和え、茎たちと大豆の炊き合わせ、にしんの山椒漬け。
 続いて、凍み豆腐とほっけのおおなめこあんかけ、福島地鶏しょうゆの実焼き、棒だらの煮つけ。締めは、伊豆料理長の故郷の味である伊豆の貝汁。
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 この日は特別に、多才なT先生達による尺八と三味線により、福島の民謡が演奏さられました。
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 いつもの美味しい料理とお酒、特に音楽まであり、賑やかで心地よい時間はあっという間に過ぎて行きました。