「共奏キッチン♪」への期待

6月19日(火)の夜、6月に上陸した異例の台風4号がものすごいスピードで通過。強い風と雨。
翌朝は台風一過、でも秋空ではなく梅雨空です。5号も続いて接近中とのこと。
自宅近くの河川敷の草は増水になぎ倒され、灌木も傾いています。遊歩道には吹き落された枝葉が散乱。畑では、授粉期の玉蜀黍が強風で倒されていました。
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自宅ベランダのミニ菜園は幸い被害を免れ、実をつけ始めてくれています。有難いことです。
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さて、その台風が過ぎた6月20日(水)の夕方、「共奏キッチン♪」という集まりが開かれました。
誰でも参加できる月1回ほどのイベントで、毎回3割位は初参加の方だそうです。
会場はJR山手線・田町駅近くの「三田の家」。居酒屋等で賑わう繁華街の中に残された古民家で、地元の慶應義塾大の有志と三田商店街振興組合が協力して運営しているスペースとのこと。
この「共奏キッチン♪」の趣旨は、主催者の「たかったー」さんによると、
「ごはんをつくってたべることで関係の基礎をつくり、社会課題を率直に話し合えたらというこの企画。ふだんとはまたひと味違う交流の場でもあります。みんなで夕ごはんをつくってたべて、こころがふくらむひとときを過ごしましょう♪」とのことです。
私は、ほぼ1年前に参加して以来の2回目の参加です。
19時過ぎに着くと、すでに30名ほどの参加者が座敷に広車座になっての食事が始まっていました。若い男女が中心ですが、ご主人が慶応大OBのご夫妻など年配の方もおられます。
テーブルの料理が無くなったところで、遅れてきた者を中心に2度目の料理タイム。
この日のメインは生春巻き。具材も全部準備してくれているので、包んで形を整えるだけなら難しくありません。というか、ほとんど料理したことにはならなかったかと。
食事が一段落したところでテーブルを片付けての交流(お話)タイム。
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当然、全員の方とお話しできたわけではありませんが、私の周りの方もユニークな方たちばかりでした。
例えば東京都檜原村の地域おこしに取り組んでおられる方たち、200年残す価値あるビルを建てている建築家の方、マクロビ講座等を主宰しプロセス指向心理学の勉強もされている方、低侵襲治療や減量外科に取り組む病院の広報担当の方、気功にも造詣の深いCAD(図面作成)オペレーターの方、週末の援農ツアーやアイガモ米のトラスト活動に取り組んでおられる方、山梨県さいはらで一緒だった若い男性、人のつながりを大事にする仕事につきたいと話す慶応大1年生など。
いずれも食べものや農業、いのちと健康、地域づくり等に関心のある方たちで、それぞれの立場で活動されています。
三田という大都会・東京の繁華街のど真ん中で、「食」を仲立ちにした新しいタイプのコミュニティづくりの取組が、着実に根を下ろしつつあることが実感できました。
人類学者の山極寿一先生によると、人類が猿から分かれて進化できたのは「共食」の習慣があったからとのことです。つまり、ニホンザルは食べものを目の前にすると奪い合うのに対し、より人間に近いゴリラやチンパンジーは、仲間で分かち合うのだそうです。
食には、人と人との間を結びつける、コミュニティを形成する上での根源的な力があるのでしょう。
この日最後のたかったーさんの挨拶。
「『共奏キッチン』を始めた約1年前は、個人的な知り合いや仲間内のささやかな集まりだったけれど、口コミ等で次第に参加者も増えてきました。3年後には色々なところに『共奏キッチン』のような場ができていると嬉しいです。」
帰途、雑踏の田町駅から山手線に乗ると1駅先の品川でストップ。最近、人身事故が頻発しています。さっきまでいた「三田の家」と現実とのギャップ感。
「共奏キッチン」の取組の拡がりは、この社会を格段に住みよくなるものに変えていくものと思います。
たかったーさん、早くから準備して下さったスタッフの皆様、有難うございました。
これからもよろしくお願いします。


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“「共奏キッチン♪」への期待” への1件の返信

  1. まとめtyaiました【「共奏キッチン♪」への期待】

     6月19日(火)の夜、6月に上陸した異例の台風4号がものすごいスピードで通過。強い風と雨。 翌朝は台風一過、でも秋空ではなく梅雨空です。5号も続いて接近中とのこと。 自宅近く…

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