高座からの江戸東京野菜物語

 残暑が続きます。
 軒先の凌霄花(ノウゼンカズラ)をみると、まだまだ夏は続くかのような感覚を覚えます。通勤途中にある神社には、お盆のお供え(?)が置かれていました。
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 さて、阿波踊りでも有名な高円寺は、演劇やダンス等を通じた地域おこしに熱心に取り組んでいる地域です。
 その高円寺駅北口、賑わう庚申通り商店街にある居酒屋「魚浩(うおこう)」の2階では、8月20日(月)19時から落語会が開催されました。
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 最初に高座に上がられたのは立川笑二さん。軽妙なマクラに続けて古典の「南瓜屋」を若々しく演じられました。
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 続いて、春に二つツ目にスピード昇進された立川吉笑さん
 演目は「狸の恩返し過ぎ」と「大根屋騒動」、いずれも吉笑さんの創作です。
 どちらも2回目だったのですが、ますます洗練されていました。特に、亀戸大根、練馬大根、伝統大蔵大根をめぐって長屋のおかみさん達が右往左往する「大根屋騒動」は、まだまだ一般的には知名度が高いとは言えない江戸東京野菜の普及にも貢献していくことが期待されます。
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 この日、観客が多くなかったこともあって、息づかいが聞こえるほど間近で聞く落語は迫力がありました。音楽でもスポーツでも、ライブは臨場感があって素晴らしいですが、特に落語は、噺家さんと観客が一つの場、世界を共有して作り出される芸術であることが体感されました。
 終了後、1階のお店に下りて懇親会。
 吉笑さん、笑二さん、今回の落語会を企画された魚浩の女将さんも一緒です。
 このお店、さすが魚屋さんが経営しているだけあって、刺身など魚介類の美味しさは格別です。この日は、江戸東京野菜の一つである寺島茄子のお料理も出して頂きました。地酒や焼酎も、珍しい銘柄を含めて豊富にあります。
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 吉笑さんは京都出身の28歳(珍しい本名(苗字)をお持ちで、これでひと盛り上がり)。笑二さんは21歳、沖縄出身では唯一の噺家さんだそうです。立川談笑師匠の一番弟子と二番弟子で、高円寺では定期的に勉強会も開催されているそうです。
 ネタ作りの難しさ、落語の魅力、江戸東京野菜等の料理の話(観客として、江戸東京野菜料理の第一人者の方も見えられていました。)や日本各地の地酒の話等で盛り上がりました。
 石川県の珍味、ふぐの卵巣の粕漬けも出して頂きました。金沢在勤中に何度か頂いた懐かしい味です。これで締めに頂いたお茶漬けの美味しかったこと。
 気がつけば23時過ぎ、さらに気がつくと、週は始まったばかりの月曜日でした。
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