映画「パワー・トゥ・ザ・ピープル」といわき市の取組

 2013年6月23日時点の猫の額のような市民農園。
 ようやく梅雨らしく恵みの雨がいたことから、一斉に生長を早めています。
 ジャガイモ(インカのめざめ)やピーマンは少しずつ収穫できるようになり、一緒に焼いて食べると甘くて美味でした。
 春菊も煮物やお浸しで頂きました。
 枝豆(ビアフレンド)は、鞘が膨らんできて、間もなく収穫できそうです。
 上野原市西原(さいはら)から頂いて来た地大豆「せんごく」は、播くのが遅かったのですが、順調に伸びてきました。
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 加賀太キュウリ(野口種苗から種を求めたものです。)は草丈が伸び、花をつけ始めました。
 相模半白キュウリ(野口)はなかなか発芽せず、何度かまき直したのですが、ようやく出揃ってきました。
 ステラミニトマト(野口)も黄色い小さな花を付け始めました。
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 島オクラ(野)も、福島ひまわり里親プロジェクトのひまわりも、ぐんぐんと伸びています。
 福島のコットンは、残念ながら発芽していません。
130623_3_convert_20130627071834.png 長岡巾着ナス(野口)も順調に育っています。
 昨年、ベランダのプランターで仙台長ナスを育てていたのですが、最後の方は種が多く立ち枯れになっていたのが、春になって芽が出てきました。長岡巾着ナスの近くに植え替え、ナスの奥羽越列藩同盟の成立。
 だだ茶豆(野口)も、草丈が大きくなり、可憐な花を着け始めました。
 後から写真を見ると、茎にはびっしりと細い毛が生えています。そこに蟻が一匹。
 大した手間もかけていない素人の農作業でも、自然はちゃんと恵みを与えてくれます。有難いことです。
 さて、6月26日(水)の 18時30分から、映画『パワー・トゥ・ザ・ピープル ~グローバルからローカルへ~』の試写会が行われました。
 生憎のしっかりとした雨。会場は、JR浜松町駅から徒歩5分程度の港区立エコプラザです。
 玄関脇には「福沢・近藤両翁学塾跡」の碑。福沢諭吉の慶応義塾と、近藤真琴の攻玉社があった地とのこと。
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 建物の内装には、港区が森林整備を実施しているあきる野市の間伐材が使われています。
 木のぬくもりが感じられる快適なセミナー室に、約30名が集まり試写会が開始されました。
 冒頭、主催者のお一人、井手敏和さん(NPO法人 湘南スタイル事務局長、一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス(LBA)共同代表、ジーコンシャス(株)代表取締役)から、今回の試写会の趣旨、開発されたこの映画のアプリ、これから予定しているセミナー等について紹介がありました。
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 映画が始まりました。
 オランダで再生可能エネルギーの普及に取り組む活動家や、10年かけて100%クリーンエネルギー化を実現したデンマーク・サムソ島の取組が紹介されます。そして、取組の基盤は、ローカルなコミュニティにおける人間同士の信頼にあることが描かれています。自分たちで独自に金融システムまで作りあげているのです。
 1時間弱の映画ですが、ぎっしりと内容が詰まっており、何より、エネルギー自給とコミュニティづくりに取り組む人たちの幸福感にあふれる表情が印象的でした。
 最近、このような優れたドキュメンタリ映画が多く作られているのですが、そのほとんどは海の向こうの話であることから、今ひとつ臨場感に欠ける面があることは否めません。
 ところが今回は、映画の後で、日本での具体的な取組事例の紹介があったのです。
 講師のお一人は大和田順子さん
 サステナブルコミュニティ・プロデューサーで、一般社団法人ロハス・ビジネス・アライアンス(LBA)の共同代表であり、認定NNPO法人女子教育奨励会(JKSK)の理事も務めておられます。
 つい先週の土曜日、そのJKSK主催の「ふくしまオーガニックコットン・ボランティアバスツアー」に参加させて頂いたのですが、今回の試写会も大和田さんから紹介頂いたものです。
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 そしてこの日は、いわき市から「いわき・おてんとSUN プロジェクト」企業組合の代表、吉田恵美子さんも見えられていたのです。
 2回にわたり現地で説明して頂きましたが、今の日は改めて、東京でお話を伺うことができました。
 「オーガニックコットンの栽培は手間がかかる。双葉町から避難されている農家の方の指導を受けつつ、首都圏からのボランティアを含め、ともに畑で汗を流している。
 ソーラー発電施設も手作り。山の斜面もボランティアの方たちが木を伐って造成してくれた。全て人力で生み出したエネルギーは、意識の変革をもたらしてくれる。
 長いマラソンの最初の1kmを走り始めたばかり。原発事故で大変な問題を抱えてしまった地域の中で、人のつながりを取り戻していく動きがあることを知って頂きたい。」
130626_4_convert_20130629103306.png 最近、大和田さんは「縁需(えんじゅ)」に注目されているとのこと。
 縁のある人が、縁のある地域のものを購入するということだそうです。映画の中でも、人と人の間の「信頼」こそが、最大のソーシャル・キャピタルであることが描かれていました。
 また、この日は、会場に(株)アバンティの渡邊智惠子代表も見えられていました。
 ふくしまオーガニックコットンプロジェクトは、Tシャツが完成し販売も開始されていますが、渡邊さんの協力が無ければ実現しなかったものです。
 厚かましくも懇親会にまで参加させて頂きました。
 映画で紹介されていた独自の金融システムは、日本では昔からあった「無尽」「頼母子講」と同じものだ等と、盛り上がりました。海外の先進的な取組は、決して私たちに馴染みのないものではないのです。
 雨は止みません。
 帰り際、新潟からの出張帰りという渡邊さんから栃尾の油揚げを頂きました。美味しかったです。ご馳走様でした。
【ご参考】
 ◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
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