夏の会津・福島紀行(その2)

 (前回から続く。)
 2013年7月19日(金)、小雨の降る母成峠から磐梯高原に着いたころには、青空が出ていました。
 五色沼へ。
 一番大きい毘沙門沼は、エメラルドグリーンの湖面が夢の世界のようです。5つの色の違う沼を散策路で巡ることができるそうですが、今回は駐車場からほど近い毘沙門沼だけに。
 この日は高原にあるリゾートホテルで泊。
 夕食時には猪苗代地ビールを頂きました。軽やかな、それでもしっかりとした風味があり、なかなか美味です。
 このホテル、岩風呂の温泉も快適でした。 
 なお、ホテルの玄関には「クマに注意」の張り紙が。ここでも獣害は深刻なようです。
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 翌日は晴天に恵まれました。今回の旅行、天気は尻上がりに良くなりました。
 ホテルからすぐの桧原湖へ。家族4人でボートを貸し切ってクルージングです。
 多くの島があり、磐梯山は残念ながら山頂付近の雲は消えません。
 この湖は、1888年7月の大噴火でできた堰止め湖で、多くの集落が水没し、500人以上が犠牲となったことなど、パイロットの若い男性が説明してくれました。親切で気持ちのいい方でした。
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 桧原湖西岸を北へ。
 湖の最北端辺りにある「会津米沢街道桧原歴史館」は、レストランを兼ねた小さな資料館です。
 この地は古くから交通の要衝だったようで、戦国期には米沢から会津に侵攻した伊達政宗軍、幕末から明治にかけては吉田松陰や土方歳三も通過したとのこと。もっとも当時の宿場町は湖底に沈んでいるそうです。
 メジャーな観光地ではないところにもそれぞれの歴史があり、心惹かれるものがあります。
 桧原湖の東岸を戻り、磐梯吾妻レークラインを東へ。途中の「三湖パラダイス」等の展望台からは、多くの湖や山が望めます。なかなかの絶景です。
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 その後、土湯峠から二本松に下り、少年隊の供養塔がある大隣寺二本松城址を見学。
 ここも戊辰戦争の激戦地で、多くの犠牲者を出した地です。
 さらに三春の滝桜(夏の陽光の中で葉を茂らせていました。)に立ち寄って、17時半郡山発の新幹線で帰京。
 これで今年の夏休みの旅行は無事に終了。普段運転しない車には少々疲れましたが、歴史も自然も温泉も食事も、満喫しました。
 旅行をされるなら、ぜひ、福島へ足をお運びください。
 ところで、今回の旅行は原発の被災地からは遠い地域ばかりでした(実際、会津等の放射線量は首都圏と変わらないレベルです)。
130720_3_convert_20130721082241.png  それでも、会津若松市内では仮設住宅を見かけ、テレビのローカルニュースでは、毎日、福島県下と、特に20km圏内の放射線量が報道(とんでもなく高い値もあります。)されていることに、被災が今も進行中であることを思い知らされました。
 避難してきている方と地元の方が共同して運営している直売所の話題など、地元ローカル枠では今も震災関連のニュースが多く、首都圏との格差には、正直、驚くほどでした。
 
 人気アイドルグループ(ちなみに彼らの「ダッシュ村」は30km圏内です。)を起用した福島県産農産物の「風評被害」を払しょくしようとするポスターも、ホテルのロビー等に貼り出されていました。
 さて、帰京した翌21日(日)の夜。大河ドラマ『八重の桜』では、遂に鶴ヶ城が降伏。
 そして参議院選挙は、事前の大方の予想通り与党大勝という結果に。
 定数1減で現職同士が争った福島でも与党の候補が圧勝。
 ここ3年間の政治の枠組みが決まりました。
 投票に行かなかった人も含め(これも予想通り低投票率でしたが)、私たち全員の選択の結果ではあります。
【ご参考】
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