年の瀬の熊本2日目、2013年12月23日(月)は天皇誕生日の祝日。
前日と違って曇り空、日射しもなく気温も上がりません。
かつての3年間の熊本在勤中、ほぼ毎日利用した市電に久しぶりに乗車。運転席に近い最前部に座ると、鉄ちゃん気分。
復元・整備が進む熊本城を左手に望みつつ、電車は進みます。
9時半頃に「市立体育館前」電停で下車。
少し遠回りして、水前寺成趣園(水前寺公園)から江津湖につながる加勢川沿いを、しばし散策。
冬場なので水量はそれほど多くありません。
初めてこの辺りを訪れた際、ごうごうと音を立てるように流れる水の豊かさに驚いたことを、思い出しました。
澄んだ水面を、多くの鴨が滑っていきます。
熊本は「火(肥)の国」というイメージがありますが、同時に豊かな「水の国」でもあります。
数度にわたって大噴火と火砕流を繰り返した阿蘇山は、熊本地域に火山灰や溶岩を厚く降り積もらせ、水が地下に浸透しやすい特殊な土壌が形成されました。
人口100万を擁する熊本市及び周辺地域の上水道は、現在もほぼ100%が地下水でまかなわれているそうです。
後に見学させて頂くひご野菜も、この豊かな水(地下水や湧水)に支えられていることが分かりました。
川沿いの道から、短い階段を熊本近代文学館へと上がりました。
「徳富蘇峰生誕150年」の幟が立てられています。
そういえば、今年のNHK大河ドラマには若き蘇峰(猪一郎)が登場し、主人公の八重との交流が描かれていました。
熊本という地、徳富蘇峰・蘆花兄弟のほか、夏目漱石、ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)、中村汀女、石牟礼道子など、ゆかりのある文学者がたくさんいます。
この近代文学館は展示も充実しており、熊本在住中には、隣接する県立図書館ともども何度も訪れた場所です。
一時「近代文学館友の会」に入会し、機関誌に小説を投稿したことも(全くウケず文才の無さを思い知らされたことも)、懐かしい思い出です。
隣の市立体育館・青年会館に向かいます。
この日は中学生の卓球大会が開催されているようで、体育館は多くの歓声で賑わっています。
待ち合わせ場所の裏の駐車場に出ると、ひご野菜ブランド協議会事務局の北亜続子さんが出迎えて下さいました。
昨日の「天草」のお礼。
午前中は、協議会の役員等による農家見学会です(午後からは、一般参加の方も含めた見学会と講座)。
ひご野菜の栽培や普及に熱心に取り組んでいる熊本農業高校からも、先生と4名の生徒さんが来られています。
なお、熊本農業高校は、2009年「地域に根ざした食育コンクール」において最優秀賞・農林水産大臣賞を受賞されています。
総勢10名ほどで、3台の車に乗って出発。
まずは、北東へ15kmほどの菊陽町に向かいます。
最初に見学するのは「芋の芽(いものめ)」というユニークな野菜。私も実際に栽培されているところを見るのは初めてです。
(次回に続きます。)
【ご参考】
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