「食」の会(仮称)準備会が開かれました。

 2013年2月19日(水)、久しぶりに職場至近の日比谷公園に足を運んでみると、あちらこちらの園路が通行止めになっています。
 みると、多くの木の枝や葉が折れて地面に落ちたままに。かなり太い枝もあります。
 都心でもこれだけの降雪があったということですから、山間部の被害を思うとぞっとする思いです。
 翌々日は埼玉の知人から電話があり、永く農業体験の受け入れでお世話になっている埼玉・秩父の農家の方のイチゴのハウスも潰れてしまったとのこと。本当であればこれから収穫、イチゴ狩りの季節だったのですが。
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 2月21日(金)は世田谷区・自由が丘へ。繁華街の真ん中にある緑道には、まだ多くの雪が山になって残っています。
 この日の目的地はシェア奥沢
 クールシェア、ウォームシェアの提唱者でもある堀内正弘先生(多摩美術大学教授)が自宅を改装し、地域に開放されているコワーキングシェアスペースで、随時、様々なシェアトークや映画の上映会等が開催されている「芸術とデザインを通じたコミュニケーションの場」です。
 みんなで食事を作って食べて語り合う「共奏キッチン♪」も定期的に開催されています。
 また、これまで多くの受賞歴がある堀内先生ですが、eco japan cup 2013においては「エココミュニケーションデザイン特別賞」を受賞されています。
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 この日、開催されたのは「食」の会(仮称)準備ミーティング。
 19時過ぎに到着すると、正に乾杯というグッドタイミング(今回も食事の準備を手伝えずすみません)。参加者は8名ほどです。
 オーナーの堀内先生の発声で、ロゼのスパークリングワインで乾杯。
 メインは「春待ち鍋」。カブやエビのピンク色、芽キャベツやセリの緑色が目に鮮やかです。イワシ、お餅、南部せんべいも入れて頂きました。全体にとろみがあって、ほっこりと暖かい鍋です。
 ちなみに準備して下さったのはシェア奥沢スタッフのTさん、準備だけしてご本人は所用で帰られたとのこと。いつもすみません。ご馳走さまでした。
 食事と飲みものを頂きながら、堀内先生から「会」の趣旨の説明。
 みんなで食べるだけではなく、「食」や「農」について、ちょっと考えたり実践したりするような会ができれば、というアイディアとのことです。
 春になったら、シェア奥沢の庭を自然菜園にしようという構想もあるそうです。
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 続いて参加者一人一人から自己紹介と「食」に対する思いについて。
 Keさんは、大手企業を退職された後、地元・板橋区や山形県で様々な交流活動に取り組んでおられるほか、昨年からは、埼玉・高坂に耕作放棄地を借り受け、みずから自然農を実践されている方です。
 多くの方がゆるく参加する「共奏キッチン♪」が1階部分としたら、もう少し学びや語り合いを深める「2階部分」を創ってはどうか、との思いが、「食」の会(仮称)のアイディアに繋がっています。
 「共奏キッチン♪」の主宰者であるTさんは、「繋がり」をキーワードにしたコミュニケーションの場づくりの活動を続けていきたいと。
 都市計画も市民参加型に変えていくべき、と言われるのは世田谷区内で街づくり等に取り組んでおられるHさん。月1回、マルシェも開催されているそうです。
 4人家族で暮らす主婦のYさん。ご主人は帰宅が遅く、晩ごはんは子どもたちと3人で食べているそうですが、「共奏キッチン♪」に参加してみんなで食べることの楽しさを再認識されたとのこと。
 シェア奥沢の「お隣りさん」のHさんは、生化学の研究者だったそうですから「リケジョ」のはずですが、土を触ったことはなく、虫が怖いそうです。菜園の話には、自分もできそうかなと仰っていました。
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 港区で子どもの遊び場づくりに取り組んでおられる現代美術家のSさん(お誕生日おめでとうございます)。有機や無農薬にこだわることができるのは、生活に余裕のある人だけではないか。自分は牛丼も大好き。色々な考え方があっていいし、逃げ場所も必要ではないか、と。
 曹洞宗の僧侶であるKoさんは、シェア奥沢で定期的に「ZENの会」を開催されています。丁寧に作る、丁寧に食べる、丁寧に排泄することは禅の精神にもつながるとのことです。
 その後も、自由に様々な意見やアイディアが出されました。
 キューバの経験に学ぶことが多いのではないか。個人ベースの市民農園ではなく、作業も収穫物もシェアするコミュニティガーデンのような構想がいいのではないか。若い人に「背負子(しょいこ)」を貸し出して振り売りを復活させてはどうか。
 私からは、生産者の方等を迎えて江戸東京野菜の食事会をしてはどうか、と提案させて頂きました。
 埼玉・高坂にあるKeさんの畑には、ぜひ、みんなで行ってみたいということに。Keさんとしては、単発のイベントではなく、1年を通じて常時参加してもらえる5~10名程度のメンバーをコアにして、一緒に話し合いながら進めていきたいとのことでした。
140221_5_convert_20140222112211.png 堀内先生は会話に参加しつつ、手元のパソコンのキーボードを打ち込む手は休みません。
 どうやら「食」の会(仮称)の構想が、具体的なかたちになりつつあるようです。
 耐震工事の終了後、3月下旬頃から「会」はスタートする運びとなりそうです。私もフード・マイレージや伝統野菜等について話題提供する機会を頂けそうです。
 食や農について関心のある方、様々な実践をされている方など多くの方と、話し合う機会ができると思うと、わくわくする思いです。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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