まち暮らしカンファレンス2014-「本」と「ごはん」と「不動産」

 2014年5月11日(日)は、立夏(5日)を過ぎているとおり、正に初夏の陽気です。
 JR中央線・武蔵境駅の南口に出たところにあるのが「武蔵野プレイス」。2011年に開館した生涯学習、市民活動、青少年活動を支援する武蔵野市立の複合機能施設です。
 公園に隣接した楕円形の窓の建物、入ってすぐのロビーの真ん中にはカフェがあるなど、公立とは思えないような施設です。
140511_1_1_convert_20140513225203.png
 この日10:30から開催されたイベントのタイトルは、「まち暮らしカンファレンス2014~本とごはんと不動産:手前味噌ですみません。の会~」。
 主催は株式会社エヌキューテンゴ(N9.5 INC.)
 この会社が現在取り組んでいる事業プロジェクトを紹介しつつ、まちづくり/コミュニティデザイン/まち暮らしについて、参加者とともに考えようという内容です。
140511_1_3_convert_20140513225258.png
 明るい最上階(4階)のフォーラム室には、約50名ほどの参加者が集まっています。
 第1部「まち暮らしプロジェクトの事例報告=前編=」からプログラムはスタート。
 まず、影山知明さんから「N9.5という会社のつくり方」について。
140511_1_2_convert_20140513225231.png
 N9.5とは「白色」を表しているとのこと。
 個性のある多くの色が重なり合うと白に近い色になるそうで、その意味で、白は最もカラフルな色とのことです。互いの色を認め、お互いを活かし、お互いの間に生まれる新しい色を楽しみながら、それぞれに輝いていくような(相互支援的な)会社でありたいという思いが込められているそうです。
 それぞれ地域で活動されている4名で会社を設立された経緯。個人で独立、起業するのは大変な面もあり、プラットフォーム的な会社づくりは一つの選択肢にはなるのでは、との提案も。面白い会社です。
 続いて篠原靖弘さんから「まち暮らし不動産」について。
 住む人の側に立って、まちと人をつなぐための取組を実施中。一緒にまちをあるきながら物件の内見もするというディスカバリーツアーは、すでに24回実施されているそうです。ツアー参加がきっかけになってそのまちが好きになり、引っ越してこられた方もおられるそうです。
140511_1_4_convert_20140513225318.png
 さらに齊藤志野歩さんからは、おたがいさま食堂、まち食サミット等の取組について紹介がありました。
 壁には、4月20日に開催された「まち食サミット」の時の紙が貼られています。篠原さんが書きとめられたものです。
 なお、次回の「おたがいさま食堂#010 おたがいさまギョーザ」は、5月25日(日)に阿佐谷で開催予定とのこと。
 
140511_1_6_convert_20140513225428.png
 第2部は「まち暮らしを考えるグループワーク=前半=」。
 事前にFBで提案、参加者を募集していた6つのテーマ(シェアハウス・住み開き、食・シェアキッチン、不動産屋、またの銀行、銀行、遊び)に分かれます。
 私はやはり、食のグループに参加。コーディネータは齊藤さんではなく篠原さん。わざとシャッフルしたそうです。
 11名のグループですが、福岡、新潟、秋田からこられたという方も。食に関心があるだけではなく、自ら様々な取組をされている、あるいはこれから始めようとしている方が多く、話し合いの内容も、がぜん、具体的なものになりました。
 私が何度か「共奏キッチン♪」に参加していると自己紹介すると、場所、献立の決め方、会費など詳細なことまで聞かれました。FBで参加募集している旨も説明しておいたので、次回(5月26日夜に決まりました。)何人か来てくれると嬉しいです。
140511_1_5_convert_20140513225344.png
 昼食休憩を挟んで、第3部「まち暮らしプロジェクトの事例報告=後編=」。
 影山さんからは「まち暮らしとカフェと場づくり」。
 西国分寺のクルミドコーヒーには、2008年のオープンから延べ16万人が訪れているそうです。カフェは目的がなくても人が集まる場所で、カフェが時代をつくるという話もあるとのこと。コンサートや読書会も開かれているそうです。
 齊藤さんからは、千葉・松戸に今秋オープン予定の「まちと暮らすシェアハウス・みかんハウス」の紹介。
 5月16日(金)19時30分からは、御徒町で第1回目の説明会を予定しているそうです。
 篠原さんからは「西国図書室」について。
 もともとシェアハウスに住んでおられた篠原さんご夫妻、自宅を無理のない程度にまちに開く(住み開き)ために、自宅の一部を私設の図書室にしているそうです。お気に入りの本を持ち寄ってもらい、交換で貸し出すというシステムだそうです。
140511_1_7_convert_20140513225405.png
 さらに、N9.5のメンバー4名全員が壇上に揃って「他にもやっております」。
 事例報告のあった6件のプロジェクトのほかにも、様々な取組が行われているようです。
 自分たちから会いにもいくし、向こうからも会いに来る。そのような交流の中から、会社の周りで色々なことが起こり始めているとのこと。
140511_1_8_convert_20140513225450.png
 1枚の図「エヌキューテンゴは『まち暮らし』をする会社」が映し出されました。
140511_1_9_convert_20140513225510.png 中央の大きな円の中心に会社名の周りを4つの円(商店街、本、不動産、ごはん)が囲んでいます。ごはんの円の内外には、あさがやおたがいさま食堂や、高田芙美子さんの「たかだ食堂」もあります。
 これら取組をされている会場の参加者からも紹介がありました。
 例えば、ご近所の人たちの飲み会は、毎回、住宅地図を拡げて地元の話題で盛り上がるとのこと。自宅を改修して「まちのキッチン」を始め、発酵食品等も作っていきたいという構想を話される方も。
 さて、プログラムはグループワーク=後半=、全体発表等と予定されていたのですが、生憎と別用があって15時前に中座しました(残念)。 
 理念だけではなく、4名の方たちを中心にして幅広くユニークな取組が進められていることが分かりました。カフェや図書室、各種イベントなど、基本的には誰にでもオープンのようです。色々と足を運んでみようと思います。
【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
(↓ランキングに参加しています。よろしかったらクリックして下さい。)

人気ブログランキングへ