2015東京ゴマ01最終ステージ

 2015年10月24日(土)は、この上ない秋晴れの一日となりました。
 久しぶりに東京・檜原村へ。島しょ部を除いて東京都唯一の村です。
 この地を舞台に、現状ほとんどゼロの日本のゴマの自給率を1%に上げることを目指してグリーンスマイルが取り組んでいるのが東京ゴマ01(ゼロワン)プロジェクト
 その3年目に当たる「2015東京ゴマ01」も、最終ステージを迎えました。
 10時半にJR武蔵五日市駅前に集合した第1陣は、竹本亮太郎さん(竹さん)の車に乗せて頂きました。
 竹さんは、生まれて2カ月の男の子を前だっこ。車の揺れが心地よいらしく、すやすやと眠っています。
 30分ほどで、山あいにある人里(へんぼり)集落へ。
 斜面の畑に植えられていたゴマは、前回参加された方達によって刈り取り済みです。
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 へんぼり堂は古民家を改修したゲストハウスであり、ゴマ01プロジェクトの活動拠点にもなっています。
 ちなみに「人里」と書いて「へんぼり」と読むのは、モンゴル語の人(フン)、新羅語の人里(ボリ)が語源との説があるとのこと。
 この日のイベントの参加者は、東京からの3名と地元の3名。少数精鋭(?)です。
 それに2歳の男の子も、お母さんとお父さん、それに地元のオジサン(いつもグリスマの活動を応援してくれる酒屋さん)に抱っこされながら、作業を眺めていました。
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 刈り取ったゴマは、乾燥させるために、竹さんの手によって軒下に吊り下げられていました。
 落ちるゴマを受けるためにブルーシートを張っていたのですが、若干の雨水が入ってしまいました。
 いったん雨水を除いて乾かした後に、改めて吊るしていたゴマを下ろすことに。
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 シートを乾かしている間に各自持参した昼食をとった後、12時半頃からゴマの収穫・調製作業に取り掛かりました。
 数本毎に縛ったゴマの茎を逆さにして振ると、バラバラとブルーシートに落ちていきます。
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 からからに乾いたサヤのほとんどは自然に弾けていて、たくさんのゴマが下に落ちています。
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 振って落とした後は、茎を1本ずつチェック。
 自然に開いていないサヤは一つずつ手で開いて取り出すのですが、手間のかかる地道な作業です。
 もっとも、自然に開いていないサヤは、無理に手で開いても未熟で小さなゴマしか出てこないことが多いようです。
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 ゴマには、たくさんの細かなゴミ(サヤや葉っぱの切れはし等)が混ざっています。
 これを選り分けるのが、これまた地道な手間のかかる作業。日本のゴマの自給率が低いのは、この辺りに原因があるようです。
 竹製のザルや金属製のふるいにかけて、ゴマとゴミをより分けていきます。
 扇風機を使って、細かなゴミを飛ばします。
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 それにしても天気がよくて、日向は暑いほど。健康管理のためには適度な水分の補給が必要です。
 途中、休憩して徒歩数分のところに小さな商店へ。ここで黄色くて泡の出る飲み物を調達。
 自宅(市民農園)で育てている内藤唐辛子をひと枝、持参していたのですが、茶人でもある竹さんが一輪挿しに活けてくれました。
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 14時頃に作業再開。時間をかけて地道な作業を続けるうち、次第にきれいなゴマになってきました。
 秋の陽射しの下、ゴマは金色に輝いています。手を差し込んでみると、さらさらと、何とも気持ちのいい感触です。
 15時過ぎには作業終了。
 この日の収穫は2kg弱でした。今年はそれほど広い面積ではなかったのですが、それなりの量が獲れました。
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 ふと回りを見ると、柿の実が色づいています。
 通りがかった近所の方が熟した柿を下さいました。ゼリー状に柔らかくなった柿を冷凍しておくと、夏、美味しい天然のシャーベットとして頂けるそうです。
 ゴマの隣に植えていた大豆も収穫しました。鑾野(すずの)大豆という檜原村の在来種だそうです。
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 大豆は茹でて、すり鉢で潰して「ずんだ」にしました。ゴマを煎ると、みごとな芳香を放ちます。
 参加者の1人が持参してくれたもち米を団子にして、ずんだとゴマを絡ませて頂きました。何ともぜいたくな美味しさです。
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 収穫したゴマの一部は、グリスマが毎月、品川・青物横丁で開催しているマルシェ「全快野菜ちゃん」で販売できるかもしれません。
 今年も、都会と田舎を結ぶゴマが収穫できました。
 現代社会が抱えている閉そく感を、「開け、ゴマ」!
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
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