結イレブン vol.28-震災支援の軌跡を振り返る交流会

 2016年4月11日(月)。
 東日本大震災から6年目に入った最初の月命日です。
 職場近くの日比谷公園(東京・千代田区)のソメイヨシノは、ほとんど散ってしまいました。
 鶴の噴水がある心字池の水面は、桜の花弁や軸でピンク色に染まっています。
 終業後は秋葉原に向かったのですが、途中、新しい福島応援ショップがオープンしたと聞いたので、都営地下鉄岩本町駅に立ち寄りました。
 ところが、何と改札の中。
 せっかく来たので入場券を求めようと駅員さんに聞いたところ、タダで入らせてくれました(ラッキー)。
 ショップの名は「ごらんしょ!」
 加工食品や会津木綿の工芸品等が並べられています。東京では、ここでしか買えないというクッキー等を求めさせて頂きました。親切な「女将さん」が名刺とともにパンフレットなどを下さいました。
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 秋葉原近くのビル8Fにある「ラーニングカフェ」へ。
 この日、18時30分から開催されていたのは「結イレブン-福島復興! 震災支援の軌跡を振り返る交流会」(主催 A SEED JAPAN、すずめの未来市、元気になろう福島)です。
 東日本大震災が発災した11日に、被災地のことを忘れないようにと2014年1月から毎月開催されてきた「結イレブン」は、28回目になるそうです。
 鈴木亮さん(すずめの未来市、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)福島担当)から、「福島の復興支援の軌跡を振り返る」と題して報告が行われていました。
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 これまでの5年間をキーワードで振り返っています。
 私が到着した時は4年目の話。キーワードは「支援から連帯、友情へ」。風化は仕方がない。関心のある人が連帯していきたい、とのこと。
 そして5年目(以降)のキーワードは「やんわり、ゆっくり、よりあって」。
 あせらず、お茶っこしながら(お茶を飲んだりしながら)取り組んでいきたいとのこと。
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 鈴木さんの話を受け、今度は参加者が自らの軌跡の振り返り。
 配られたペーパーを6つ折りにして、上から震災1年目から5年目、自分が何をしていたかをキーワード的に書き出していくというワークショップです。
 そして最後の欄は今年(6年目)以降について。1年ずつを文字にするのは、なかなか難しいです。
 
 この間、軽食が配られました。
 イチゴや水菜は、きぼうのたねカンパニー(福島・二本松市東和)のもの。会場では野菜等の販売も行われています。
 ジュースや日本酒(福島・郡山の仁井田本家・金寶自然酒)も配って下さいました。
 これらを頂きながら、テーブル毎に3~4人ずつで話し合い。
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 偶然、福島・いわき出身の根本二郎さん(NPO元気になろう福島理事長、前新宿区議、「結」オーナー)と同じテーブルになりました。
 根本さんが1年目の欄に書かれたのは「被災地へ被災地へ被災地へ」。発災直後は支援物資を積んで、その後は次第に慰問が中心になったそうです。
 2年目以降は川内村の帰村の支援など被災地での活動と併せて、東京では「結イレブン」の活動を継続されてきたとのこと。
 そしてこれからは、取り組んでおられる東京・檜原村の活性化にも被災地支援の経験を生かしていきたいと仰っておられました。
 国際環境青年NGO・A SEED JAPANの若い女性。この日の会合の主催者で、スタッフのお一人です。
 震災時はまだ中学生で、テレビをみて唖然、おどろき、不安。姉は積極的にボランティア活動をしていたが、自分は何もできてこなかった。この春、A SEED JAPANに加わり、エネルギー問題等に関わっていきたい、とのこと。
 いわき市出身で東京在住の保健士さん(女性)。
 震災時は子どもが昼寝から起きる時間で、子どもを守ることに必死だったこと、家族が心配でも仕事が忙しくなかなか実家に帰れなかったこと。現在は、手作りのおもちゃを被災地や児童養護施設の子ども達に届ける活動をされているそうです。
 4月16日(土)には、墨田区で開催される第10回すみだ川ものコト市で、ふくしまオーガニックプロジェクトの雑貨等も出展されるとのこと。
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 他のテーブルからも、何人かの方から報告(シェア)がありました。
 福島大学を卒業して社会福祉関係の全国団体に就職された男性、正しい情報を伝える活動に取り組んでいきたいという女子高校生、個人で被災地でのボランティアを続けておられる男性など。
 最後に、根本さんからは、現地で頑張っている方達をこれからも東京から応援していきたい、との決意。
 さらに、A SEED JAPAN 事務局長の西島香織さんからは、
 「自分たち若い世代がしっかりと取り組んでいきたい。結イレブンは今年度も毎月開催、関連するイベントも予定しているので、ぜひ多くの方に参加してもらいたい」との挨拶がありました。
 紹介されたイベント等は以下の通り。
 4月23日(土)~24日(日)10:00~17:00
 「アースデイ東京2016」出展(於 代々木公園)
 5月11日(水)18:30~20:30
 結イレブンvol.29 「なじょすっぺふくしま 再エネ編」 於 秋葉原クリエイティブOne・ラーニングカフェ
 6月11日(土)14:00~17:00
 結イレブンvol.30 「浪江町復興と広域避難支援」(仮題)、場所未定(首都圏)
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 首都圏に住み、日々を過ごしていると、東日本大震災の「風化」がどんどん進んでいる一方、「風評」は根強く残っていることを実感し、何ともいえない脱力感のようなものをおぼえることもあります。
 しかし、この日のような会合に参加すると、自分ができる(いわば手作りの)活動を、着実に続けている方がたくさんおられることを知ることができ、心強く、明るい気持ちになります。
 関心を持たれた方は、ぜひ、これらイベントにご参加ください。
追伸
 4月14日(木)21時26分頃、熊本で震度7(益城町)の大きな地震。このブログを執筆している今(16日)も揺れは収まらず、被害が拡大しています。
 熊本はかつて3年間、在勤・在住した地。お世話になった知人・友人も多数おられます。木曜夜の時点で親しい何人かの方とは連絡が取れ無事は確認できたのですが、ニュース映像等をみると不安が高まるばかりです。
 【ご参考】
◆ ウェブサイト:フード・マイレージ資料室
 (プロバイダ側の都合で1月12日以降更新できなくなったことから、現在、移行作業中です。)
◆ メルマガ :【F. M. Letter】フード・マイレージ資料室 通信
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