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現在、全国には64の中央卸売市場(例えば東京都では築地、大田など)、1,081の地方卸売市場(練馬、国立など)があります。
これら卸売市場は、多種・大量の物品の効率的な集分荷、透明性の高い価格形成などの機能を有しており、生産者に対して安定的な販路を提供すると同時に、消費者に対しては日々の食料品を供給するという役割を果たしています。
このため、野菜、果物、魚、肉など生鮮食料品の多くが卸売市場を経由して流通しています。
図78は、卸売市場を経由して流通している生鮮食料品の割合(卸売市場経由率)を示したものです。
これによると、2014年で野菜については69.52%、果実は43.4%(うち国産青果については84.4%)、水産物は 77.8%、畜産物でも9.5%が卸売市場を経由していますが、その割合は、加工品など卸売市場を経由することが少ない品目の増加等もあって、総じて低下傾向で推移しています。
このように、生鮮食料品の卸売市場経由率は依然として高いものの、卸売市場を経由しない多様な流通形態(産直、契約栽培、直売所、ネット通販等)が進展しているのが、日本の食品流通の現状です。
[参考]
農林水産省食料産業局「卸売市場をめぐる情勢について」(2017.6)
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/sijyo/info/attach/pdf/index-17.pdf
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室-F.M.豆知識」
http://food-mileage.jp/category/mame/
【F.M.Letter No.123, 2017.7/23配信】掲載