【ブログ】「農家さんに会いに行こう!」(埼玉・小川町)

好天に恵まれた3連休の最終日、2024年10月14日(月・祝)は久しぶりに埼玉・小川町へ。昨年10月30日の有機稲作セミナー以来です。

9時50分に東武東上線・小川町駅に到着。
 まちの観光ステーション「おいでなせえ」で借りたレンタサイクルは、お洒落なミニベロタイプ。乗るのは初めてです。
 まずは槻川沿いの気持ちのいい道を霜里農場へ。白い雲が川面に浮かんでいます。

ご挨拶だけもと母屋を訪ねると、ちょうど金子友子さんが在宅しておられ、誘われるままに上がってお茶とお菓子まで頂きました。
 故・美登さんとのご共著を拝読したことをご報告しつつ、色々とお話を(耳の痛い内容も)伺うことができました。まずは、お元気そうで一安心。

思いがけず長居してしまいました。
 急いで稲刈り体験が行われている上横田大沼地区に向かいます。汗ばむほどの好天です。
 昨年の有機稲作セミナーで何度か訪れた場所で、日本農業遺産「比企丘陵ため池農法」にも登録されています。

この日、開催されていたのは「農家さんに会いに行こう! 親子で有機お米作り 稲刈りと枝豆収穫そして枝豆食べ放題」と題するイベント。

ところが11時過ぎに到着した時には、予定していた田んぼの稲刈りは終わっており、全く働いていないにもかかわらず記念写真にだけ写り込むという姑息さ。

その後、子ども達が植えた田んぼを見学させて頂きました。今年は猛暑だったせいで作柄は今ひとつとのこと。近くには穂が真っ黒い古代米も植えられています。

 稲の実り具合よりも、虫を追いかける方に夢中の子ども達も。
 (公財)自然保護協会の藤田卓さんが、色々な生き物について解説して下さいます。
 (なお、藤田さんからは帰り際に「モニタリングサイト1000 里地調査」の詳しい報告書を頂きました。しっかりと拝読します。)

泥に汚れた足を洗った後、それぞれ車に分乗し(高橋さんはバイク、私は自転車)食事会の会場・エディベリに向かいます。
 エディベリとは、里山、畑、キッチンを結ぶ体験と学びの場を提供する「おがわ里山食農スクール」で、高橋さんが代表を務めておられます。バイパス沿いにある一軒家の農家の回りには畑が広がっています。

三々五々、集まってこられる参加者の皆さんに、高橋さんはおおまかな指示を出すだけです。かまどの火起こし、枝豆ちぎり、テントの設営など、参加者の皆さんが自然に自発的に分担して準備するのが、この会のコンセプトのようです。
 子ども達も進んで(?)お手伝い。

今年は枝豆は不作だそうで、枝豆収穫と「食べ放題」は取りやめると事前に連絡があったのですが、十分な量を確保して下さっていました。

 釜に入れると鮮やかな緑色に。青山在来という地元特産の大豆は、甘くて味が濃厚です。
 豚汁に、空心菜の油いためも。

ご飯も炊きあがりました。秋の日差しを受けて輝いています。枝豆の一部をご飯に混ぜ込んで、枝豆ご飯に。
 各自、持参した食器に盛り付けます(忘れた私はお借りしました)。

参加者の親子も農家の方も、全員でテントの下に集まり「いただきます」。
 家族ごとに自己紹介。農業や食べものに関心のある方ばかりのようです。

ピンクと水色の炊飯器を使って、お米の食べ比べも行われました。
 ひとつは、この日も参加された農家の方が生産された提携米。もうひとつは高橋さんがスーパーで買ってきたものだそうです。

口に入れると、最初は区別がつきませんでしたが、噛んでいくとピンクの方が甘味、うまみが濃く感じられるような気がしてピンクに1票。得票数はピンクの方が多いようです。

高橋さんから結果の発表。多くの人が支持した通り(私はまぐれ)、ピンクの方が提携米でした。
 ちなみに価格は年初の一括契約のため、一般のお米が高騰している現状ではかえってスーパーで買うより安いそうです。

高橋さんは「里山を整備し、その資源を活用した農業を体験して、収穫したものを自分たちで調理して食べることで、自然の循環を体感することができる。どのようなところでどんな人が食べ物を作っているか、知ってほしい。知ったうえで食べてほしい。消費者と生産者がつながっていくことが大切」等と語られます。
 「食と農の間を縮める取組み」が、ここでは着実に続けられいます。高橋さんのバイタリティにはいつも感服させられ、勇気を頂きます。

(右の写真:許可を得て飲んでいます。)

15時前に終了、後片付けもそれぞれが自然に分担。私は早めに失礼させて頂きました。
 小川町駅に向かいます。長くてキツい坂道はミニベロタイプの自転車ではちょっと大変でしたが、好天の下、いい運動はなりました(ケチらずに電動自転車にすれば楽でしたが)。

 16時前に「おいでなせえ」に自転車を返却し、「小川の自然酒」をゲット。
 駅前の観光案内所で地元のクラフトビール(雑穀ヴァイツェン)を求め、許可を得て中で飲ませて頂きました。
 美味この上ありませんでした。

(ご参考)
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」
 https://food-mileage.jp/
メルマガ「F.M.Letter-フード・マイレージ資料室通信」(月2回、無料)
 https://www.mag2.com/m/0001579997