気が付くとカレンダーは2024年10月も終盤です。
自宅玄関前のプランターのスダチは黄色くなってきました。食べ頃を逃さないように気を付けないと。8月に新潟・上越市大賀で頂いてきた食用ホオズキは、1cmにも満たないような可憐な花をつけ、小さな実もでき始めています。
10月21日(火)には、自宅近くに借りている市民農園で落花生を収穫。
まだ葉が緑のままで早いと思いつつ、雨模様が続くとの予報を確認して思い切って収穫することに。今年は花の着きも悪かったため収穫ゼロかもとの懸念は杞憂に終わりましたが、やはり未成熟のものが多く、虫食いも多数。
もったいないので小さなものだけ塩茹でして食べてみましたが、ちょっと微妙でした。
ちなみにその後には、タマネギを播種してみました。気候変動が続く中、どうなることやら。
10月24日(木)は、久しぶりに京橋での勉強会「今夜もご機嫌@銀座で農業」に参加。
蔦谷栄一先生(農的社会デザイン研究所)による講義のこの日のテーマは「生物多様性とアグロエコロジー」です(文責・中田)。
まず、地球環境が限界(プラネタリー・バウンダリー)に達しつつある中で注目されている生物多様性の定義や基本的原則(生物多様性基本法)を確認。
続いてイギリスにおける農業と環境政策の動向について、和泉真理さん(JCA客員研究員)のレポート(環境政策の拡充により農家の立場が厳しくなっている状況)を含めて紹介。
さらに、日本において生物多様性を考える時には、欧米とは異なる恵まれた自然環境、里山や水田を中心とした循環や自給圏等の概念が重要であることを強調されました。
後半は、アグロエコロジー、環境再生型農業(リジェネラティブ・アグリカルチャー)の動向について。欧米初の新しい概念ですが、日本でも「協生農法」という名称での取組みが始まっているそうです。
また、関連して農業の生産性を考える場合には、労働生産性だけではなく、土地生産性、エネルギー生産性、社会的生産性(国土保全等の多面的機能)も考慮する必要があことも強調されました。
後半は、10名ほどの参加者との間で質疑応答、意見交換。
水田だけではなく畑も地域で重要な役割を担っているとの意見。地元・世田谷での協生農法の具体的な取組み事例を紹介して下さった方、今年のイタリアでのスローフード協会の大会でもアグロエコロジーがテーマだったことを紹介して下さった方も。
終了後は、いつもの餃子屋さんでの懇親会で盛り上がりました。
さて、10月27日(日)は東京・新宿へ。時折り細かい雨がぱらつきます。
前日に引き続き新宿区福島県人会主催の「ふくしまSDGsマルシェ」が開催されていました。第5回目になるそうです。
医大通りでは地元商店会と連携しての音楽フェスティバル。飲食物等の出店もあり多くの親子連れ等で賑わっています。
メイン会場のホテルリステル新宿へ。情報発信コーナー、写真展等のほか、福島の農水産物やお酒も展示・販売されています。
その一画(しかもエントランスを入ってすぐの好立地)に、ふくわた(ふくしまオーガニックコットン・プロジェクト)も出展。現地(福島・いわき市)からスタッフの方もいらっしゃっていました。糸繰りの実演と体験も。
新しいデザインの手ぬぐいなどを求めさせて頂きました。
このマルシェは、新宿区福島県人会長で新宿区議もされていた故・根本二郎さんの発案で始められたものだそうです。
いわき市出身の根本さんは、東日本大震災と東電福島第一原発の事故後、福島の復興支援のための様々な活動に、本当に熱心に取り組んでおられました。ご自身で開業された居酒屋(イベント開催等を通じた情報発信の拠点でもありました)には私も何度も足を運び、多くの学びを頂きました。
根本さんの思いが、現在もこのようなかたちで新宿の地に引き継がれていることを目の当たりにして、目頭が熱くなるのを覚えました。
(ご参考)
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」
https://food-mileage.jp/
メルマガ「F.M.Letter-フード・マイレージ資料室通信」(月2回、無料)
https://www.mag2.com/m/0001579997