【ポイント】
人口が特に少ない、あるいは高齢化が著しい集落については消滅可能性が高くなっているものの、全国的に多くの集落が消滅するといった状況はみられません。
中山間地域など過疎地域では人口の減少、高齢化が進行し、近い将来に消滅する恐れのある「限界集落」が全国的に増加していると言われています。
リンク先の図303は、過疎地域において消滅(無人化)の可能性がある集落の割合を類型別に示したものです(市町村を通じたアンケート結果)。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2024/10/303_kaso2.pdf
これによると、人口9人以下の集落では「10年以内に消滅の可能性あり」が14%、「いずれ消滅の可能性あり」が38%となっており、65歳以上人口の割合が75%以上の集落についてはそれぞれ10%、29%となっています(「無回答」を除いて集計)。
このように、人口が特に少ない、あるいは高齢化が著しい集落については消滅可能性が高くなっていますが、これら特に条件が不利とされる集落においても50~60%は存続すると予想されているのです。
さらに、過疎地域全体に占める人口9人以下の集落の構成比は4.4%に過ぎず、65歳以上人口の割合が75%以上の集落については5.5%に過ぎません。
つまり、特に厳しい条件下にある集落は全体からみれば少数であり、少なくとも全国的に集落がどんどん消滅するといった状況はみられません。
(本稿の分析は、「ほんのさわり」で紹介させて頂く小田切徳美先生のご著書を参考にさせて頂きました。)
[データの出典]
資料:総務省「過疎地域等における集落の状況に関する現況把握調査(最終報告)」(2020年3月) から作成。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei10_02000066.html
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.303、2024年11月1日(金)[和暦 神無月朔日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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