2014年も押し詰まってきました。東京地方は冬晴れ、乾燥した日が続いています。
コロナ禍で自粛の影響が続いてきた望(忘)年会も、かなり以前のペースに戻ってきたようです。埼玉・小川町の野菜なども頂きました。
12月20日(金)の午後は、埼玉・川越市へ。
観光エリアから離れた閑静な住宅街の中、川越工業高校の塀に沿った路地(歩行者専用道)を進むと、左側に木造の民家が現れます。ここがCha cotton(ちゃ こっとん)です。
ふくしまオーガニックコットンのボラバスで何度もご一緒しているOさんが、築70年のご実家を改装されてオープンされたカフェです。
木の扉を開けると、かつて駄菓子屋さんを営んでおられたというスペースが、こじんまりとした気持ちのいいカフェに改装されています。木組みの天井、白い壁(しっくい)、木のテーブルと椅子、カラフルな座布団。何とも懐かしいような、心が落ち着く場です。
隣家は三代続く綿店で、家庭科の先生をされていたOさんも寝具作りに関わっておられるとのこと。
メニューは、こだわりの飲み物やお茶菓子。この日は有機狭山紅茶を頂きました。
コットンベイブ(コットンの実を使った人形作り)などの手芸や読書会などのワークショップも開催されているとのこと。
常連の女性がお茶とお菓子を楽しんでいます。ご近所の男性(定年退職後、福島にもボランティアで通っておられるそうです)が顔を出され、庭の柿の木を剪定するよと声を掛けて下さいました。
昭和のコミュニティが、ここには確実に息づいているようです。
せっかくなので、ついでに川越プチ観光。川越には何度も来ていますが、訪ねたことのないスポットもたくさん残っています。平日ですが、街は外国人観光客等で賑わっています。
川越熊野神社には巨大な「ジャンボ八咫烏」の像(キョエちゃん?)。
旧山崎家住宅のステンドグラス。古民家を改装したゲストハウス・ちゃぶだい。旧川越織物市場と、織物工場の従業員向けの「栄養食配給所」は、シェアオフィスとコミュニティスペースとして再整備されています。
最後は、産業観光館で埼玉県下の地酒をたらふく試飲。
12月22日(日)は、埼玉・東松山市高坂にある共奏ファームへ。
個人のウェブサイトの管理もお願いしているまさひこさんが、ここの農地をお借りして自然農を始めてから10年以上。久しぶりに訪ねさせて頂きました。
この日は、安納芋の収穫体験です。
支柱を立てたサツマイモの垂直栽培は、初めてみました。
土の表面は固く(自然栽培でかん水も一切行っていません)、なかなかスコップが入りません。ようやく掘り進むと、土のなかから丸く肥った安納芋が姿を見せます。赤と白の二種類。気を付けないと傷をつけてしまいます。
ミミズ、アオオサムシ、コガネムシの幼虫なども。豊かな生物多様性です。
強い風が冷たく、時おり雪もちらほら。2時間ほどでこの日の作業は終了。まだまだ3分の2ほどは残っています。まさひこさん一人で今週中には収穫を終える予定とのことです。
終了後は、古民家を改築した近隣のお蕎麦屋さんへ。美味でした。
ところで、職場至近の東京・日比谷公園もすっかり冬景色(写真は12月19日(木))。イチョウもどんどん葉を落としています。
しがみつかず、音もなく、最後まで目を楽しませてくれながら落ちるイチョウの葉の潔さ。私は来年3月一杯で完全リタイアの予定、この公園に来る機会もなくなるかと思うと、やや感傷的になる気持ちを押さえられません。
さて、12月23日(月)19時からは、Farmer’s Village NOTO の「村民会議」にオンライン参加。
香土(カグツチ)の洲崎邦郎さんの「能登に農業の一大拠点を作る」構想については、8月の東京でのイベントでも直接伺い、大いに感銘しました。構想は今年元旦の地震で頓挫したものの、来年に向けて新たな活動を本格化されるそうです。
東京でも1月中旬にはキックオフミーティングを予定しているとのこと。今後の活動に大いに期待したいと思います。
いつも前向きな洲崎さんですが、今朝は地震速報が鳴る夢を見たそうです。「来年こそは平穏な一年であってほしい」としみじみと語られた言葉が印象的でした。
間もなく能登半島地震から1年。現地は厳しい冬を迎えていると思うと、感傷的になっている場合ではありません。
(ご参考)
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」
https://food-mileage.jp/
メルマガ「F.M.Letter-フード・マイレージ資料室通信」(月2回、無料)
https://www.mag2.com/m/0001579997