2025年3月13日(水)。
来る3月30日(日)の「令和の百姓一揆」のトラクター行進の際に、個人的に配布する予定のフライヤーが印刷会社から出来上がってきました。なかなかの出来です(自画自賛)。
なぜ農業問題が都市住民(消費者)の問題なのかを、多くの方に理解して頂ければいいのですが。

翌14日(木)は休暇を頂き、天気も良かったのでご近所の街なかプチ散歩に出かけることに。
ところが自宅を出てすぐに後悔、かなりの量の花粉が飛散しているようで眼と鼻が直撃され、のどはイガイガ、頬はカサカサ。
引っ返そうかと逡巡するうちに駅に到着、蛮勇を振るって(?)電車に乗りました。

西武新宿線・中井駅(東京・新宿区)で下車したのは14時40分頃。ぶらり散歩のスタートです。
線路の近くを流れる妙正寺川の脇には、桜が綻んでました。水面を覗き込むと、緑色の水草が清流に漂っています。

5分ほど歩いたところにあるのが染の里おちあいへ。
江戸小紋や江戸更紗の工房兼展示館で、窓の外から工房の様子を見学することができます(染色体験もできるそうです)。たくさんの刷毛などの道具も。

隣接するギャラリー&ショップには説明パネルも。明治に入って神田紺屋町の染職人が、清流を求めて神田川と妙正寺川が「落ち合う」この地に集団移転してきたそうで、現在も50人ほどの職人がいるそうです。
ここで製作された作品も展示され、販売もされています。工房の裏に回ると、妙正寺川に面していました。

妙正寺川に沿って歩き、下落合駅入り口を左折、新目白通りを渡って住宅地の中の坂道を北に向かいます。小さな公園では子どもたちの歓声。
少々道に迷ったものの、狭い路地の奥に佐伯祐三アトリエ記念館がありました。コラボ企画の人気アニメ「ブルーピリオド」の大きなパネルも。
大阪出身の佐伯は、東京美術学校在学中の大正十(1921)年にこの地にアトリエ兼住宅を新築。ただ、間もなく渡仏したこと等からこの地で創作活動を行ったのは4年間だけだったそうです。

佐伯自らが生前に製作したという「ライフマスク」の複製のほか、連作「下落合風景」と描画したと考えられる地図のパネル等が展示されています。
佐伯が30歳で没後、1972年までここに住んでいた米子夫人の写真なども。

中村 彝(つね)アトリエ記念館に向かいます。
その途中、住宅街のなかに(株)アダチ版画研究所、(公財)アダチ伝統木版画技術保存財団という看板がかかった建物がありました。
地下のギャラリーに降りてみると、伝統木版技術に関する材料や道具、制作工程等に関するパネルや映像資料、財団が制作監修した木版画作品等が展示されていました。絵師・彫師・摺師の熟練の職人技による複雑・精緻な製作過程等が、パネルと映像資料でよく理解できます。今も多くの職人たちがにより伝統木版技術が継承されているそうです。
現在、放映されている大河ドラマファンの方にはおススメの場所です。

中村 彝アトリエ記念館はすぐに見つかりました。すでに16時前です。受付の女性がパンフレットを手渡して下さいました。ちなみに佐伯記念館もここも入場無料です。
中村は水戸市出身。新宿・中村屋裏のアトリエで活動していたものの、主人夫妻の長女・相馬俊子との恋愛に破れ、失意のうちに大正四(1915)年、この地にアトリエ兼住宅を新築しました。
その俊子の肖像画のほか、晩年の「頭蓋骨を持てる自画像」や「老母の像」が展示されています。いずれも複製ですが、精密な技術で印刷されています。

アトリエには、中村が使ったイーゼルや家具・調度品等が展示されていました。病弱だった中村は、晩年はほとんどの作品をこのアトリエで製作し、これらの家具等も多くの作品の中に描かれています。居間だった部屋には映像展示も。大きな窓からは明るい庭が望めます。
中村は肺結核で37歳で没。身の回りの世話をした岡崎きいの三畳間の部屋も、復元されていました。

展示館を出ると、先ほどの受付の女性が門を半分閉めかけていました。閉館時間の16時30分が近くなっています。陽も陰ってきました。
落合崖線にある斜面緑地・おとめ山公園は、江戸時代は将軍家の狩猟場(御留山)だったそうです。水の湧く池の近くにサンシュユの花が咲いていました。

高田馬場駅に到着したのは17時前。総行程4km程度のプチ散歩は終了です。
ところが二重のトラブルがあったようで電車は遅れ、ホームはすごい混雑です。少し時間をずらそうと久しぶりに崎陽軒のシウマイを購入。帰宅して開けてみると、70周年記念ひょうちゃん(醤油入れ)が入っていました。変わらず安定した美味しさです。
それにしても、しばらく続く花粉症のピークを何とかしのがないと。
ちなみに3月15日(土)には地元の自治会(連絡員会議)に参加。
いつも妻に任せきりで初めて出席したのですが、私道の街路灯の管理や電気代は自治会が負担していること(市の補助あり)など、初めて知ることばかりでした。
自治会は加入率も低下しており、既になくなっている地区もあるそうですが、防犯・防災の観点からも、自治会の意義・必要性について考えてみる必要がありそうです。
(ご参考)
ウェブサイト「フード・マイレージ資料室」
https://food-mileage.jp/
メルマガ「F.M.Letter-フード・マイレージ資料室通信」
https://www.mag2.com/m/0001579997