【ポイント】
米の価格については、小売段階(スーパーの店頭等)と生産者段階との間に大きな格差があります。

米の小売価格を示すのに最も頻繁に引用されるのが、「豆知識」欄でも紹介したスーパーの店頭価格です。これは(株)KSP-SPが提供する全国約1,000店のPOSデータをもとに、産地品種銘柄が判別できるうるち精米について農林水産省が集計した平均価格(税込)で、1週間ごとに公表されています【直近の数値(以下、同じ):2025年6月9日~15日、3,920円】。
また、総務省の小売物価統計でも都市別の小売価格が公表されています。調査員が店頭での販売価格を聞き取っているもので、各品目の代表的な価格を調査するという観点から特売価格等は反映されていません【2025年5月、東京都区部、コシヒカリ4,970円、コシヒカリ以外4,769円】。
一方、生産者段階の価格を示す統計としては、農林水産省「農業物価物価統計」があります。これは農業物価指数を算出するためにJA等の農産物出荷団体等を対象として生産者段階の販売価格(「庭先価格」とも呼ばれます)を調査しているもので、全国平均価格(消費税を含む。)が公表されています【2025年4月、うるち玄米1,734円】。
これらの数値を見ても、米の価格については生産者段階と小売段階の価格の間大きな格差があることが分かります。
[参考]
農林水産省ホームページ「米の流通状況等について」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/r6_kome_ryutu.html
農林水産省「農業物価統計調査」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/noubukka/index.html
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.319、2025年6月25日(水)[和暦 水無月朔日]
https://food-mileage.jp/2025/02/10/letter-309/
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