【ブログ】坂田昌子さん ゆるゆるガイドウォーク@高尾

2026年5月19日(火)は快晴。
 坂田昌子さんの「ゆるゆるガイドウォーク」に参加するため東京・高尾へ。先日の茨城・笠間での坂田さんのワークショップが楽しかったので、再び参加することにしたのです。

 朝9時過ぎ、高尾駅前バス乗り場はすごい行列。2台出してくれて無事に乗車することができました。

裏高尾バス停から徒歩10分ほど、9時30分に集合場所へ。
 すでに坂田さん始め10名ほどの参加者が集まっていました。主催者の「ひょうたん たけし」さんは、高尾山の麓を拠点に民族楽器の製造やライブ活動をされている方です。
 一人ずつ自己紹介。虫が大好きという若い女性や、小さな子どもを連れたお母さんなど。リピーター(というか、常連)の方ばかりで、初参加は私だけのようです。

坂田さんからは「今年は10年ぶりにスーパーエルニーニョが発生し猛暑と大雨のリスクがあると予想されている。10年前は鬼怒川が決壊し大水害が起きた。激しい気候変動が自然や大地にどのような影響を及ぼしつつあるかを、観察していきたい」等の挨拶。
 30倍のルーペを貸して下さいました。それぞれ首から下げ、坂田さんに続いて林道を歩き始めました。キャンプ場があるせいか、狭い道を時折り自動車が通ります。

坂田さんは少し歩くと立ち止まり、そのたびに植物や昆虫のことについて説明して下さいます。坂田さんには、伝えたいことが溢れるほどにある様子です(一所懸命メモを取ろうとしてのですが、以下、生き物の名前は正確ではないかも知れません)。

 促されてルーペで覗いてみると、そこには別の世界が。虫の眼で見ているかのようです。
 サンコウチョウなど様々な鳥の声が聞こえます。

参加者の一人の女性が、林道脇にうずくまっている(?)巨大なヤマカガシを見つけました。毒々しいオレンジ色ですが悲鳴などを上げる人は無く(私は気持ち悪かったのですが)、みんな目を輝かせて集まってきます。
 大勢の注目を浴びた蛇は、面倒くさそうにゆっくりと坂を下っていきました。

清楚なハンショウヅルの花。真っ赤なアオキの実。他に野生のアジサイ、マルバスミレ、ウツギなども。
 ネズミノオゴケをルーペで覗いてみると、何とも複雑で不思議な造形です。これはAIでは生成できないのでは(できるのかな)。

坂田さんによると、こんなに高尾山が自然豊かなのは、太古の隆起によって断層が縦になっているという地形的な特徴によるとのこと。
 そのためにタテ方向の水の動きが早く、同時にスポンジのように岩の間に水が溜められ、ゆったりと流れて、15年ほどかけて地下水となって湧き出してくるそうです。川の中にも湧水があるとのこと。

 坂田さんは「高尾山を歩くことは、あたかも水の上を歩いているよう」と表現されました。
 ところが圏央道のトンネル掘削のために水の流れが全く変わってしまっているそうです。地下の水の動きは複雑で、水文学という学問がある位ですが解明することは難しく、「いったん痛めてしまうと、何が起こるか予想できない」とのこと。現に、湧水が乏しくなり水量が減ってしまった川もあるそうです。

見慣れたシャガの花もルーペを使って見ると、何とも複雑で繊細な構造になっていることが分かります。他にミズヒキ、アカネ、タツナミソウ、サイカチの木なども。今年は多くの笹の花が咲いているそうです。
 美しい紫色のミヤマヨメナは、ミヤコワスレの原種とのこと。見事なサイハイランの姿もありました。

歩きながら、時には立ち止まりつつ、坂田さんは様々な話題を披露して下さいます。
 大陸から飛来してくる黄砂には多くの微生物が付着しており、生態系の多様化に貢献するとともに、葉の表面に付着すると感染症を防ぐ役割もあること。
 夕立の時の「雨の匂い」は、微生物が出していること等も紹介して下さいました。

 この日の前日に開催された福岡・糸島での石牟礼道子さんについての「お話会」のことも紹介して下さいました。
 「石牟礼さんは、この世界は全ての生きものと一緒に生きている共同体とおっしゃっていた」そうです。穏やかな口調ながら、「ところが人間は、自然のことを何も分かっていないのに、ハエやカメムシ、毛虫を害虫として殺してしまっている」と坂田さんは憤ります。 

ヒメシロモンドクガ(?)の幼虫。アワフキムシの巣は排泄物を泡立てたものとのこと。ルーペで覗くと、なんともクリーミーできめ細かな泡です。
 沢沿いにはハグロトンボ。メタリックな鮮やかな色のトンボも。葉の上にはカタツムリの赤ちゃん、他に何種類かのガの幼虫、カメムシ、アサギマダラ等の姿も見ることができました。
 見事なオオミズアオも発見。羽化したばかりなのか、みずみずしいばかりの美しい翅です。

日陰沢キャンプ場に到着した時には正午を回っていました。
 後で調べてみると歩いたのは500mほど、ほんとうに「ゆるゆるウォーク」です。

 大砲のような望遠レンズのカメラを抱えた男性が、サンコウチョウの写真を見せて下さいました。青みがかった美しい鳥です。鳴き声は聞こえても、なかなか見ることはできないそうです。

帰り道も坂田さんの話を伺いながら(本当に話題の豊富な方です)、13時頃に出発した地点まで戻ってきました。ここで解散。
 あつかましくも坂田さんの車に乗せて頂き、高尾駅まで送って頂きました。最後までお世話になり有難うございました。

 ひょうたん たけしさん主催の「ゆるゆるウォーク」は、月1回のペースで開催されているそうです。季節ごとに変わる山の景色と生きものの姿を、また見に来たいと思います。

追記
 2026年4月24日(日)、東京・小平中央公園で開催された「たかの台 はたけのごちそう・第4にちよう市」で、ひょたん たけしさんのライヴがありました。
 お仲間やご家族との楽しい演奏。初めて聴いたひょうたん笛の、不思議な、優しい、懐かしいような音色を楽しませて頂きました。有難うございました。

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 詳細は以下から。多くの方の申し込みをお待ちしています。
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