【ほんのさわり342】グリーンズ『リジェネラティブデザイン』

-グリーンズ『リジェネラティブデザイン』(2026.7、英治出版)-
https://eijipress.co.jp/products/2359

【ポイント】
 リジェラティブデザインとは、人と社会と環境を再生するための具体的な考え方。一人ひとりが「内なる自然」を取り戻すことの大切さも強調されています。

編著者のグリーンズは、ウェブマガジン「greenz.jp」で環境・社会問題解決に向けての情報発信等を行っているNPO法人。
 本書は、そのウェブマガジンに連載された「リジェネラティブデザイン」に関する30名近くの先駆者に対するインタビュー記事を中心に構成されたものです。ちなみに450ページを超える大部な本ですが、具体的な実践内容等についての記事は分かりやすく、解説も含めて読みやすいものとなっています。

本書によると「リジェネラティブデザイン」とは、人と社会と環境を再生して「すこやかさ」を取り戻すための具体的な考え方(概念)とのこと。環境に対してポジティブな働きかけを行うという意志が含まれているということで、サステナブルとは異なるそうです。

 本書では、リジェネラティブデザインのために必要な7つのデザインコードが提示されています。その内容は「見えないものに目を向ける」「多様な関係性をつくる」「すでにある資源をいかす」等の、具体的ですが、一見、些細なことにも思えます。しかし、小さな行動が多くの人によって積み重ねられていけば、やがて地球という大きなシステムにポジティブな影響を及ぼすことができるとのことです。

 そのコードに沿ってインタビュー記事が分類・掲載されています。
 例えば、不耕起栽培の実証研究を行っている金子信博さん(福島大・名誉教授)、「菌築家」小野司さん、混生密生農法を実践する小林泰紘さん(かすかべ農園)、自給自足の酒造りに取り組む仁井田穏彦・真樹さん(仁井田本家)等々。
 最後に登場する坂田昌子さん(環境NGO虔十の会)は「内なる自然」を取り戻すことの大切さを強調されています。それは人間も生態系の一部であることを自覚し、自然に対する倫理観を呼び戻すために必要とのことです。

出典:
 F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
 No.342、2026年5月31日(日)[和暦 卯月十五日]
 https://food-mileage.jp/2026/06/05/letter-342/
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