【オーシャン・カレント343】避難指示が解除された市町村における人口の急増

【ポイント】
 東電・福島第一原発の事故により発出された避難指示が解除された市町村においては、移住者(転入者)を含めて人口が急増しています。

(出典)総務省「令和7年国勢調査 結果の概要」

今般の2025年国勢調査の速報で公表された市町村別人口のデータについて、興味深い事実が明らかになりました。
 2020~25年の人口増加率が10%を超えているのは6市町村ありますが、最も高いのは福島・大熊町の81.1%で、次いで同・富岡町35.8%、同・浪江町33.8%、同・楢葉町22.5%となっています。(なお、2020年に人口が0人であった双葉町は統計に含まれていません。)
 2011年の東京電力・福島第一原子力発電所の事故により避難指示が出され、その後、徐々に解除された町が上位4位までを占めているのです。これらの地域では、避難していた住民の帰還に加えて他地域からの移住者(転入者)も増加することにより、人口減少が進む日本において、まれな人口急増地帯となっているのです。

復興事業の関係もあって移住者が多いのも特徴で、なかには移住者の方が多い町もあり、移住者によるユニークな起業の事例も多数あります。また、旧住民と移住者の融和が課題とされる一方、例えば両者が協働して伝統的な祭りを復活させる等の取組みを行っている地域もあるなど注目されます。

ちなみに同期間の人口減少率が最も高いのは石川・珠洲市の34.0%で、3位が同・輪島市の26.6%となっており、2024年に発生した地震と豪雨災害が人口にも大きな影響を与えていることが見て取れます。

(参考)総務省「令和7年国勢調査 結果の概要」表3-5
https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2025/kekka/pdf/outline.pdf

出典:
 F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
 No.343、2026年6月15日(月)[和暦 皐月朔日]
 https://food-mileage.jp/2026/06/21/letter-343/
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