【ポイント】
これまで世界の経済成長とともに平均気温は上昇を続けており、両者の間の因果関係は「疑う余地がない」とされています。

18世紀半ばに始まった産業革命以降、資本主義は世界の繁栄を支えてきました。自由な市場経済の下で経済は成長し、格差拡大や公害等の問題をはらみつつも、人々の生活は総じて豊かになってきたと言えます。
リンク先の棒グラフは、1960年以降の世界のGDP(国内総生産)及び貿易額の推移を示しています(いずれもUSドル・名目値)。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/06/344_seicho.pdf
1960年には1.37兆USドルであった世界のGDPは、2024年には111兆円と実に81倍へと大きく増加しています。すさまじい経済成長であり、特に2020年以降はそのペースが高まっているように見えます。
また、市場経済の象徴ともいえる世界の貿易額は、同期間に0.1兆円から25兆円へと200倍近くに拡大しています。例えば日本の食料についても、生産コストが(物的・絶対的なコストではなく、あくまで為替レートが介在する貨幣的コスト)が比較的に低い海外からの輸入が急増した結果、自給率は大きく低下する一方、消費者は安い食料価格という恩恵を享受してきたのです。
ところが、これまでの資本主義の下での右肩上がりの経済成長は、現在、様々な限界に直面しているとされており、その代表の一つが温暖化(気候危機)です。
リンク先の折れ線グラフは、世界の平均気温の基準値(1991~2020年の30年平均値)からの偏差を示しています。一見して、GDP等が増加するのに伴って平均気温が上昇していることが明らかです。
世界の科学者によって構成される国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の第6次評価報告書(2023年3月)は、「人間活動が主に温室効果ガスの排出を通して地球温暖化を引き起こしてきたことには疑う余地がない」と断じています。
このように地球温暖化問題だけを見ても、これまでの世界の経済成長(繁栄)を支えてきた右肩上がりの資本主義は限界に直面していることは明らかと言えます。
[データの出典]
World Bank(世界銀行)Open Data、WTO(世界貿易機関)STATS、気象庁「世界の年平均気温偏差」から作成
https://data.worldbank.org/indicator/NY.GDP.MKTP.CD
https://stats.wto.org/
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/list/an_wld.html
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.344、2026年6月29日(月)[和暦 皐月十五日]
https://food-mileage.jp/2026/07/11/letter-344/
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