【ポイント】
福島・浪江町出身の作者が、「復興」が進むふるさとに寄せる思いを情感豊かに歌い上げています。

著者は高校一年生から作歌を始め、様々なコンクールでの受賞歴もあります。代表作は第一歌集『ふるさとは赤』及び第二歌集『土地に呼ばれる』。日本歌人クラブ参与、現代歌人協会会員、日本ペンクラブ会員。
著者のふるさとである浪江町は、2011年3月の東京電力・福島第一原子力発電所の事故により、一時、全町が避難を強いられました。甚大な津波被害を受けていた沿岸部等の被災者の捜索は中断され、動物たちも置き去りにされました。
発災当時、東京にいた著者は友人のiPadをみて、「iPad片手に震度を探る人の肩越しに見るふるさとは 赤」と詠みました。これが第一歌集のタイトルになっています。
中心商店街にあったご実家の店舗(自転車屋兼おもちゃ屋)は解体され、現在は更地となっています。一方、すぐ近くでは大規模再開発の工事が行われており、先端技術を活用した企業や研究開発施設の誘致も進められています。
そのような空気に違和感を覚える人の気持ちを、著者は、「復興と言われてしまえば本当の心を言葉にできない空気」と詠み上げています。著者によると「復興は演出である」とのこと。
なお、三原さんをゲストにお迎えして開催した第12回 食と農の未来フォーラムについては、概要を追って拙ブログで紹介させて頂きます。
私は「復興」の現状を評価する言葉は持ちません。ただ、地方で作られた電気の一方的な受益者であり、現在も豊かで便利な生活を営んでいる大都会の住民・消費者には、原発事故被災地の現状に関心を持ち、心を寄せ続ける義務があるということは確実に言えます。
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.346、7月28日(火)[和暦 水無月十五日]
https://food-mileage.jp/2026/08/12/letter-346/
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