2026年8月1日(土)の午前中は、東京・上池袋へ。
JR池袋駅から徒歩15分ほど(暑い~)、 “HIRAKU 01 IKEBUKURO/SOCIAL DESIGN LIBRARY” は、持続可能なwell-beingを共創するソーシャルインキュベーションの根拠地をめざしているとのこと。多くの図書やパンフレットが展示されています。
先日、髙坂勝さんの新著出版記念イベントで訪ねたニシイケバレイもそうでしたが、池袋には面白そうな「場」が複数あるようです。
この日10時から開催されたのは、食品ジャーナリストの井出留美さん((株)office3.11代表)を講師にお迎えしての『食の安全保障と食品ロスを考える』 と題するセミナー。
6月末に予定していたのが、台風7・8号の接近に伴い延期となっていたものです。

会場は30名以上の参加者で満席状態。
まず、主催者である(一社)ロングライフ・ラボの清水雅彦代表からラボの紹介。住まい、環境、健康の視点から気付きを提供し、行動を変えてもらうのが目的とのこと。これらに無関心な人はいない、多くの人は認知していないだけ、とも。

続いて井出留美さんがマイクを取られました。井出さんのお話を伺うのは、1月末に東京・府中市で開催された講演会以来です。
詳細なスライドを映写しながら説明して下さいました。優しく分かりやすい語り口です。なお、スライドの資料は当日、会場で配布されており、後日、参加者にファイルも共有して下さいました(以下、文責中田)。
「食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことで、フードロス(生産、加工等の過程で発生)と食品廃棄物(小売り、外食、家庭から発生)からなる。
日本の食品ロスは世界の食料援助量の1.8倍。食品ロスの経済的損失は3.8兆円にもなり、教育や社会保障の充実に充てられるべき。
ごみ処理費用は2.4兆円。生ごみの重量の80%は水分で、日本は生ごみを燃やして気候変動に加担している。日本のごみの焼却割合は80%近くと、OECD加盟国の中でもダントツに高い」

食品ロスが地球に与える影響の関連で、フード・マイレージのグラフも紹介して下さいました(有難うございます)。
「世界の食料の1/3は食品ロスになっている。その削減は食料安全保障の強化につながり、食料生産による環境への負荷も低減(生産に必要な水や石油を節約)できる。
専門家による『DRAWDOWN』という本によると、地球温暖化を逆転させる方法の3位に食品ロスの削減があげられている」
「食品ロス削減の優先順位の一位は “Reduce”(発生抑制)。食品ロスは量るだけでも減らせる。期限表示を工夫することも有効。それでも食べ切れなかった時は環境省の『mottECO』の取組みも参考になる」

「リユースの観点からは、子どもの9人に1人が貧困状態にあるなか、フードバンク・フードドライブの取組みが注目される」とし、パン・アキモトの「救缶鳥」プロジェクト等を紹介して下さいました。
また、リサイクルの観点からは、世界の国・自治体のごみ政策等を紹介して下さいました。
この日の講演も、具体的なデータや事例が多用されており、具体的で説得力のある内容でした。

その後、まず周りの数名で気づきや感想等のシェア。続いて全体での質疑応答です。
各地の都議会議員・市議会議員や栄養士の方等から、食品ロス削減に向けての実践的・具体的な質問も出されました。
12時過ぎにイベントは終了。その後も井出さんは会場に残り、参加者の方と質疑応答・意見交換をされています。
私も列に並び、かねて疑問に思っていることについて率直に質問させて頂きました。それは、食品ロス削減の取組みは、リデュースにしろ節約にしろ、経済成長を目指す資本主義体制下では大きな流れとはならないのではないか、というものです。
井出さんからは「『食品ロスを減らすと経済が縮む』と言われることがあるが、コンビニ等でも食品ロスを減らしながら売り上げをキープした事例、あるいは増やした事例もある。具体的な数字を示して納得頂けるよう心掛けている」等の回答を頂きました。
ご著書『私たちは何を捨てているのか』(2025年3月、ちくま新書)等でも、様々な具体的な事例を紹介して下さっています。

まだ会話は続いていましたが、12時30分頃に失礼させて頂きました。
せっかく池袋まで出てきたので、久しぶりに池袋演芸場へ(?)。ほとんど満席、通路に置かれた補助椅子にようやく座ることができました。
紙切りの芸など、ひょっとしたらこれはAIでは置き換えられないのでは、等と思った次第(できるのかな)。
さらに備忘的に。
翌8月2日(日)午前中は、地元近くの図書喫茶カンタカで開催された「本と音楽」と題するイベントに参加。
本に囲まれた空間での、ヴァイオリン、チェロ、フルートの生演奏(見事な編曲!)とトーク。本と音楽の素敵な関係が次々と紹介されます。例えばモーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』と村上春樹『騎士団長殺し』、シューマン、ベートーヴェンと宮沢賢治『セロ弾きのゴーシュ』、バッハと平野啓一郎『マチネの終わりに』など。
楽しい時間を有難うございました。
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(参考)
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