【オーシャン・カレント347】現下の米価の動向と米のコスト指標

【ポイント】
 米の価格は大幅な値下がり傾向が鮮明となっており、持続的な生産のために要するコストを下回ることが懸念されています。

(公社)米穀安定供給確保支援機構HP「米のコスト指標(令和8年4月)」より。

 2026年産の早場米の集荷が始まっています。
 JAが集荷の際に農家に渡す前払い金(概算金)は、高知では前年に比べて4割安い1万4000円(いずれも玄米60kg当たり)、鹿児島県が2割安の2万600円程度、宮崎県が4割安の1万8000円となりました。民間在庫水準の高さとも相まって、今後、米価の大幅な値下がり傾向が鮮明になったと報道されています。

 これは、本年4月に食料システム法に基いて公表された米のコスト指標(20,535円)を下回っています。コスト指標とは持続的な供給に要する費用のことで、取引当事者間における誠実な協議を促進するために、今回、初めて作成されたものです。今後の米価は、生産者にとって持続可能ではない水準になることが懸念されているのです。

 なお、「令和の米騒動」対策として放出された政府備蓄量は、適正水準(100万トン)を大きく下回る30万トン程度となっていますが、現政権は、さらなる積み増し(買戻し)には物価対策の面から消極的とされています。「主食」である米の安定供給を確保していくためには、消費者は安い値段ばかり求めるのではなく、国産米を買い、食べ支えていく覚悟が必要と考えます。

[参考]
 農林水産省HP「米のコスト指標」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/komecost.html

出典:
 F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
 No.347、2026年8月13日(木)[和暦 文月朔日]
 https://food-mileage.jp/2026/08/24/letter-347/
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