【ブログ】ぶっかけそうめんの自給率(夏休みの自由研究)

ぼくは食べるのが大好きです。ところが学校の授業で、日本のカロリーベースの食料自給率は37%と、他の国と比べてもたいへん低いことを知りました。
 だから、夏休みの自由研究のテーマは食料自給率にしました。

 2026年8月25日(火)は、お昼ご飯を自分でつくってみました。
 使った材料は、自宅から約500mの体験農園で収穫したオクラ(大3本、30g)と、玄関先のプランタのスダチ(1個、10g)。
 それにスーパーで買ったそうめん(乾麺100g、国内製造)と卵。麺つゆと塩昆布とすりごまも使いました。

つくったのは、ぶっかけそうめん。真ん中に半熟の卵を置き、一面に輪切りにしたオクラを散らしました。15分くらいで簡単にできました。
 自分が作った料理だけに、見た目はともかく、とりわけ美味しかったです(この日の新聞にはこわい見出しが出ていました)。

野菜は体験農園と市民農園でつくっていて、知り合いにも分けて(もらって頂いて)いる位なので、自給率は100%を超えています。
 この日の野菜も全て自家産なので、このぶっかけそうめんの自給率はかなり高いのではないかと期待しながら、計算してみました。
 主な材料の使用量と、カロリーは次の表のとおりです。
 なお、カロリーは「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参考にしました。

そうめんは「国内製造」と記載されているので、恐らく原料の小麦は輸入品です。卵のエサもほとんどが輸入されています。つまり、そうめんも卵も国内でつくられたものですが、原料やエサは輸入にたよっているのです。

これらをもとに、カロリーベースの食料自給率を計算してみました。
 何と、わずか2.6%でしかありません。こんなに一所懸命、汗まみれになって野菜を育てているのに・・・。
 しかし考えてみれば、野菜や果実のカロリーは米や麦に比べると非常に少ないことから、このような結果になってしまうのは当然かも知れません。ちょっと意外で、残念な結果になりました。

せっかくなので、フード・マイレージと、輸送によるCO2排出量も計算してみました。フード・マイレージとは運んできた食べものの量に距離をかけたもので、これも学校の授業で学びました。
 そうめんは、製品と同じ量の小麦を最大の輸入相手国であるカナダから、卵は重量の3倍のとうもろこし(えさ)をアメリカから輸入しているものとしました。
 その結果は次の表のとおりです。このぶっかけそうめん1杯のフード・マイレージは10,166 kg・km、輸送によるCO2排出量は162gとなりました。

 なお、資源エネルギー庁「省エネポータルサイト・家庭でできる省エネ」によると、1世帯1日当たりで、冷暖房の温度設定(1℃上げ下げ)によって110g、テレビをみる時間を1時間短くすることで22gのCO2が削減されるとあります。
 つまり、暑い日に冷房の温度設定を1℃上げたり、見たいテレビを1時間がまんしたりしても、輸入食材を使った食事をとれば、知らず知らずのうちに、省エネで減らした以上のCO2の量を、地球環境に出していることが分かったのです。

何だ~、省エネなんかやっても無駄なんだ。ちょっとショックで、ぼおっとしていると、お母さんがヒントを出してくれました。
 「ためしに、ぶっかけそうめんじゃなくて、ご飯を使って、出汁茶漬けにしてみたらどう?」

そうめんをご飯にかえた位では、そんなに変わらないだろうと思ったけど、ぼくはいつもお母さんの言うことは素直に聞くので、計算してみることにしました。
 お米は、農業体験でお世話になっている新潟・上越市大賀のものにしました。
 計算した結果が、次の表です。

びっくりしました。そうめんをご飯にかえただけで、自給率は2.6%から83%へと大きく上がったのです。
 フード・マイレージとCO2排出量も計算してみました。CO2の量は112gと、素麺の場合と比べて50g減っています。これなら、安心して2時間くらいテレビをみることができます。

ちょっとだけ献立を工夫するだけで、こんなに自給率が上がり、CO2の量を減らせるとは驚きです。
 もっとも、同じそうめんでも、小麦粉の産地を気にして(国産を)選ぶことによって、同じような効果があることにも気が付きました。

そこでスーパーに行ってみると、棚には「国産小麦使用」と書かれたそうめんがたくさんありました。これを選べばいいんだと思い、半田そうめんを買ってもらいました。半田そうめんは、お父さんが生まれた徳島県の名産で、お父さんは子どものころからよく食べていたそうです。
 買って帰った半田そうめんを、改めて見てみました。小麦は北海道産、製造地は徳島県と書かれています。これを選んで食べれば、自給率が上がることは間違いありません。ばんざい!

ところが、あることに気がついてしまいました。
 北海道で生産された小麦を、徳島に運んでそうめんに加工し、さらに東京に運んでくることを思うと、フード・マイレージとCO2排出量は非常に大きなものになることが予想されるのです。

また、どうしたらいいのか分からなくなってしまいました。
 でも、食べものを選ぶときは、自給率やフード・マイレージだけで決めるわけではありません。新潟のお米を食べると、農業体験させてくれている農家の人たちの顔が思い浮かぶし、半田そうめんを食べるとお父さんに連れて行ってもらった徳島のことを思い出します。
 いろんなことを考えながら、これからも自分が何を食べるかを考えて、選んでいきたいと思います。

先生からのメッセージ
 自分で野菜を育て、それを料理して、色んな計算もして、よく頑張りましたね。

 食べものは、人が生きていく上で欠かせない、本当に大切なものです。戦争の時は、食べものがなくて死んでいった人がたくさんいたことを思うと、今は、美味しいものがたくさん食べられる、本当に幸せな時代です。
 でも日本の農業は、自給率が低いだけではなく、担い手がいなくなるなど大変な状況にあります。そんなことも想像しながら、これからも毎日、美味しく食べていって下さい。


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