【ブログ】食のハーモニー 三題

2018年2月19日(月)は東京・自由が丘のシェア奥沢へ。

この日開催されたのは「共奏キッチン♪ @自由が丘シェア奥沢81」。
 みんなで料理を作って食べ語り合うという公開イベントが、おおむね月1回のペースで開催されています。

19時前に到着した時には、参加者の皆さんによる料理がたけなわでした。

この日の野菜は茨城・那珂市のPOCO A POCO ファームさんから。
 3種類(黒、白、黄)の人参、赤ネギ、ルタバガ、ホースラディッシュ、クレソン、ロリエなどが届いています。

お米は、新潟・上越市大賀の棚田で永田農法により栽培されたもの。

やがて目にも鮮やかなお皿がテーブルに並べられました。この日の参加者は十数名と比較的少人数です。
 好みの飲みものを手に、しばし食事と歓談。一緒に料理を作っただけで、初対面同士でも話が弾みます。

お皿は全て綺麗になりました。食器とテーブルを片付け、丸く座布団を敷いて座り、後半の対話タイムに。
 主催者のたかったー氏のユルい進行の下、まずは一人ずつ簡単な自己紹介など。

シェアハウスを開かれている方、山登りが好きな会社員の方、ライターさんやスポーツトレーナーの方。
 子育て支援に取り組んでいる女性は林業にも関心があるとのこと。江戸東京野菜のゲーム作りをしたいという男性(狩猟免許をお持ちだそうです)。自然農法で畑をされている男性も。

たかったーからはイベントの告知とともに、協奏キッチン♪をさらに「進化」させたいのだけど、と問いかけがありました。
 本人にも明確な青写真はないようですが、一緒に取り組んでいく仲間を探しておられるようです。

翌20日(火)は東京・銀座のイタリー亭へ。
 この日、老舗のイタリアンレストランを貸し切って開催されたのは、琴平メイさんのハープライブ。

琴平さんは福岡のご出身。青年海外協力隊として南米・パラグアイ共和国で女性の自立支援のプログラムに携わらるなか、現地でアルパ(インディアンハープ)を学び、帰国後は様々な場所で演奏活動をされている方。

食や農に対するご関心も高く、私は大塚洋一郎さん(農商工連携サポートセンター)のイベントで知り合いました。

店内は30名ほどで満席です。
 食事と飲みものを頂きながら、アットホームな雰囲気のなか、琴平さんの演奏が始まりました。

ラテンやフラメンコの名曲に加えて『さくらさくら』、『酒よ』(吉幾三)、『ごめんね』(高橋真梨子)なども。

この日のコースメニューは前菜盛り合わせ(レバーパテ、生ハムメロン等5品)、ズッパ・ミルクファンティ(ローマ風卵スープ)、コルドンブルー(豚フィレ肉とグリュイエールチーズのカツレツ)。
 ビールやワインはフリーです。

休憩時間には、希望者にはアルプを触られてくれました。思いのほか柔らかい弦です。

後半の演奏はジャズのほか、『虹の彼方に』、『涙そうそう』。それに千鳥が淵の戦没者慰霊祭でも弾いた『埴生の宿』(最も印象に残っている演奏だったそうです)。

帰り際、素敵なコースター(女性にはプレゼント!)とCDを求めさせて頂きました。
 イタリー亭でのコンサートは、来月(2018年3月)も何回か予定されているそうです。

21日(水)は東京・麻布十番へ。「更科堀井四季の会~更科蕎麦と江戸東京野菜を味わう」と題するイベントが開催されました。主催は江戸ソバリエ協会江戸東京野菜コンシェルジュ協会
 すぐに満席になる人気のイベントで、私はようやく初参加できました。

会場の更科堀井は寛政元年(1789)に創業、蕎麦の芯粉だけを用いた白い更級蕎麦を今日まで伝えている老舗です。

会の冒頭には料理研究家の林幸子先生、江戸東京・伝統野菜研究会の大竹道茂さんのお話もあったそうですが、残念ながら、到着した19時前頃には料理も2品目に入っていました。

亀戸大根のコンフィ辛汁掛は1本丸ごと! 東京独活(ウド)の黒焼。

渡辺早生牛蒡餡掛/太打蕎麦は、ゴボウの香り高い一品。
 ちなみに千住葱(貴重!)はお代わり自由の食べ放題。焼酎の蕎麦湯割りはすっきりと優しい味です。
 千住葱、馬込三寸人参と蛤の掻揚。何とも贅沢です。

東京独活と鴨の治部煮風炊合わせ蕎麦麩付。
 亀戸大根葉切。亀戸大根の葉を打ち込んだお蕎麦は鮮やかな緑色です。
 そしてデサートには、早稲田茗荷竹の錦玉羹“春”。これも見た目が美しい一品。

この会は10回ほど開催されていますが、林先生は1度として同じ献立は出されていないそうです。

ちなみにこの日はNHKワールド(海外向け)の取材が入っていました。江戸東京野菜は国際的にも注目され始めているようです。
 最後に、更科堀井の料理人さんから挨拶を頂きました。うまく色を出すこと等に工夫されているようです。

顔見知りの農家の方が生産された食材(江戸東京野菜)を素に、林先生が独創的なレシピを考案され、それに沿って老舗蕎麦店の料理人さんが調理されたという、贅沢で一流の料理を堪能させて頂きました。

3日連続のご馳走様、でした。