【オーシャン・カレント】農福連携とは

 写真:全国農福連携推進協議会ホームページ

農福連携とは、農業分野と福祉分野が連携して、障がい者や生活困窮者、高齢者等の農業分野への就農・就労を促進する取組みのことで、農業分野における働き手の確保や荒廃農地の解消、障がい者等の社会参画を促す等の効果が期待されます。

 農福連携という言葉自体は2010年頃から出てきた比較的新しいものですが、農作業や自然とかかわることが障がい者等の心身の健康回復に効果があることは以前から知られており、園芸療法に取り組む事業者は1950年代から存在していました。さらに農業分野の課題も同時に解決としようとする取組みが、農福連携です。

 農福連携の推進については国の各種ビジョン等にも位置付けられており、2017年には全国農福連携推進協議会が設立され、ノウフク・アワードやセミナーの実施、ノウフクJASの普及、オンラインショップの運営等もなされています。

 今後、連帯経済の構築や地域コミュニティ維持等の観点からも、農福連携の取組みの拡がりが期待されます。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】エシカル消費とは

出典:消費者庁リーフレット「エシカル消費ってなぁに?」(2018.3)より。

近年、持続可能な消費行動を表すキーワードとして、エシカル(Ethical)消費が注目されています。直訳すれば「倫理的消費」となります(堅いですね)。

 消費者庁では、2015年5月から2年間にわたって調査研究会を開催し、倫理的消費の普及に向けた調査や議論を行いました。
 そのとりまとめによると、持続可能性の観点から喫緊の社会的課題は多く、課題解決には消費者一人ひとりの行動が不可欠かつ有効で、「安さ」「便利さ」に隠れされている社会的費用を意識することが必要とされ、倫理的消費(エシカル消費)の重要性を指摘しています。

 また、その定義は、「消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと」とのこと。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】母なる地球を守ろう研究所(福島・喜多方市)

−母なる地球を守ろう研究所(福島・喜多方市)−

 長谷川 浩さんは1960年岐阜県生まれ。
 農学博士で、国の研究機関で有機農業の研究等に24年間従事された後、2011年の原発事故を機に退職。福島・喜多方市山都(やまと)の中山間地に移住し、自ら有機農業や豚の放牧の実践に取り組んでおられる方。
 NPO福島県有機農業ネットワーク、同・縮小社会研究会の理事等を務められており、『食べものとエネルギーの自産自消』等のご著書もあります。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】気候非常事態宣言

出典:気候非常事態を宣言した日本の自治体(未来共創フォーラム(イーズ)HP)より
 https://www.es-inc.jp/ced/

気候変動の影響が顕在化し「気候危機」とも呼ばれる状況のなか、オーストラリアのデアビン市を皮切り(2016年12月)に、「気候非常事態宣言」を出して市民に緊急行動を呼びかける自治体が増えています。
 世界では、約30か国の約1,500自治体が宣言を行っており、このうち日本においては15自治体となっています。
 また、環境省のほか、宣言を行っている学会や研究機関等もあります。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】個人からの社会変革(環境白書から)

出典:環境省『令和2年版 環境・循環型社会・生物多様性白書』 p.121

現在の世界は、気候変動、感染症の拡大などグローバルで複合的な危機の下にありますが、この危機の背景には、豊かな便利な生活を追い求めてきた私たち自身のライフスタイルがあります。
 2020年6月に公表された「令和2年版 … 続きを読む

【オーシャン・カレント】土用の丑の日

土用とは、四立(しりゅう;立春・立夏・立秋・立冬)の直前の約18日間のことで、この間に12日周期で割り当てられる十二支の「丑」と重なるのが「土用の丑の日」です。2020年は春、夏、秋、冬合計で7日あり、このうち夏は7月21日(火)と8月2日(日)の2日あります(一の丑、二の丑と呼ばれます)。

 土用はいずれも季節の変わり目に当たりますが、特に夏の土用は夏バテを解消するため、ビタミンAなど栄養豊富なウナギを食べる習慣があります。

 夏の土用の丑の日にウナギを食べる習慣は、平賀源内が流行らせたという通説の真偽はともかくとして、江戸中期に始まりました。もっともウナギが夏バテに効くことは『万葉集』の時代から知られており、ウナギは歴史的に日本の季節や風土と密接に結びついた食文化の一つなのです。

 また、ウナギを食べるのは日本だけではありません。
 古代ギリシアのアリストテレスは「ウナギは泥の中から自然発生する」と書き遺し、15世紀のレオナルド・ダ・ヴィンチは「最後の晩餐」の中央のテーブルにウナギ料理の皿を描いています。強靭な生命力と高い栄養、謎に満ちた生態等に、人類は魅せられてきたのです。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】国産農林水産物等販売促進緊急対策等

農林水産省では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い様々な活動が自粛されるなか、国産農林水産物の販売促進を支援する取組みを実施しています。
 これには次の4つの支援プログラムがあります。

1 インターネット販売推進事業
 インターネット販売サイトを通じて販売を行う際の配送費を支援。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】楢葉町食生活改善推進員会

6月の食育月間に、毎年、優れた活動に対する全国表彰が行われています。
 今年(第4回)、ボランティア部門で農林水産大臣賞を受賞されたのが楢葉町(ならはまち)食生活改善推進員会です。原発事故の被災地である福島・浜通りで30年以上にわたって食生活改善の推進に取り組んで来られました。

 2011年の東日本大震災・原発事故により楢葉町でも全町民が避難し、一時、本会も活動の停止を余儀なくされました。
 しかし2014年には早くも活動を再開。特に地元住民の方々にとって重要かつ緊急な課題であった放射線と食の安全についての問題にも正面から取り組んでいます。

 具体的には、サロンやミニデイサービスの機会を捉え、専門家からの講話とともに、町の食品放射線検査所で検査した自家栽培の野菜を使った食事を調理し提供し、また、研修会を開催するなどして、住民の不安の解消と正しい知識の習得を目指しています。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】コロナ禍と世界の穀物需給

(下記の農水省HPより)

日本は食料の多くを輸入に依存している(2018年度の食料自給率はカロリーベースで37%、生産額ベースで66%)ため、食料の安定供給面には様々なリスクがあります。
 例えば、短期的には干ばつ等の自然災害、輸出国の政情不安や港湾等でのストライキ等、長期的・構造的には地球温暖化等の気候変動、水需給のひっ迫、人口増加に伴う食料需要増加等があります。
 また、新たな感染症の発生や蔓延も大きなリスク要因であり、今般の新型コロナウイルス禍のなか、多くの人が日本の食料供給に不安を覚えるのも当然です。

 実は2008年頃、世界の穀物等の価格は大きく上昇し、国内でも小麦粉やマヨネーズ等が値上げされるなど大きな影響を及ぼしたことがありました。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】閏月と自然のリズム

画像:高月美樹さん『和暦日々是好日』より

現在、広く使われている太陽暦(グレゴリオ暦)は、1582年にローマ教皇・グレゴリウス13世が制定したものです。
 世界共通の時間軸として合理的で便利ですが、一方で日付と曜日だけが意識されるなど、自然界のサイクルを感じにくいものとなっています。

これに対して和暦は、太陽と月の周期を併用した太陰太陽暦で、太陽のリズムで二十四節季等の季節が、月のリズムで日にちが分かる仕組みになっています。
 例えば各月の1日(朔日)は必ず新月、15日はほぼ満月で、夜空を見上げれば大体の日にちが分かります(個人的には月が細ってくると、あるいは満ちてくるとメルマガ原稿を作成しなければと焦ります)。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】炭火焼居酒屋・裏馬場(東京・北品川)

東京・北品川は、江戸時代には東海道五十三次の最初の宿場町として栄え、現在も旧東海道沿いの商店街では街づくりが進められています。ゲストハウスもあり、毎年秋には「花魁道中」で有名な「しながわ宿場まつり」品川祭りも開催されています。
 その一画にあるのが「炭火焼居酒屋・裏馬場(うらばんば)」。炭火焼きに特化した焼き鳥やジビエ肉、焼き野菜等を頂くことができる居酒屋さんです。

鶏肉は鳥取県産の大山鶏、ジビエは和歌山・古座川町の鹿や猪を使用。
 現在、全国的に野生鳥獣害の被害が拡大しており、ジビエとしての有効利用が重要な課題になっていますが、このお店はその課題解決の一翼も担っています(臭みなどは全くなく、柔らかくて美味です)。
 ちなみに他の私のお気に入りは、自家製の鶏皮サラミとレバーロール、だし巻き卵など。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】新たな食料・農業・農村基本計画

本年3月31日(火)、新たな食料・農業・農村基本計画が閣議決定されました。これは食料・農業・農村基本法に基づき5年ごとに見直されているもので、今後10年間(2030年まで)の農政の指針となります。

 農業・農村は、食料の供給だけではなく、その営みを通じて国土保全等の役割を果たしていますが、現在、農業者の高齢化、農地の減少、人口減少による産業や集落の衰退など多くの課題に直面しています。
 このため、今回の基本計画の見直しにおいては、農業及び農村地域をいかに維持し、次代に継続していくかが大きな視点となりました。

 今回の計画では、食料自給率の目標(カロリーベース:2018年37%→2030年45%、生産額ベース:同69%→79%)に加えて、新たに輸出目標(同0.9兆円→5兆円)を掲げるなど、国内農業の生産基盤を強化する(農業政策)とともに、車の両輪として、活力ある農村地域の実現(農村政策)に取り組んでいくこととされています。
 食育や地産地消、関係人口の創出・拡大、半農半X、棚田地域の振興等にも触れられています。… 続きを読む

【オーシャン・カレント】生産者とつながるということ

食料の安定供給については様々な制度・事業等により確保されているとはいえ、生活者としては、生活の基盤である「食」に対する安心感をより強く得たいと思うのは当然のことです。
 私は、必要な食料の全てではなく一部でも、生産者と直接つながることによって調達することがで、大きな安心感を得ることにつながると考えます。
 産消提携や CSA(Community Supported … 続きを読む

【オーシャン・カレント】花いっぱい応援プロジェクト

例年3月は、卒業式や送別会等のイベントやお彼岸需要により、花きの需要が最も高まる時期のひとつです(「花き(卉)」とは、切花や鉢花など観賞用の植物のこと)。

 しかしながら本年は、新型コロナウイルスの影響で各種イベントが中止されること等により、花きの需要が落ち込んでいます。
 このため、農林水産省では家庭や職場での花飾りや花の購入促進のキャンペーンを実施しています。

 具体的には、ホワイトデーを含む花を贈ったり胸ポケットに生花のコサージュを挿す取組みの推進・推奨、イベント等の開催自粛で余剰になった花を産地の生産者と連携しての販売、庁舎内や公共スペースでの花飾りのほか、公式SNSを通じた情報発信等を行っています。
(九州農政局作成のYoutubeはこちら)。… 続きを読む