【豆知識342】過去最高を更新し続ける名目GDP

【ポイント】
 名目GDPが5年連続で過去最高を更新するなか、第一次産業のシェアは小さく経済成長への貢献も小さいものとなっていますが、言うまでもなく産業の重要性は経済(お金)だけで測れるものではありません。

去る2026年5月19日(火)、内閣府は2025年度の名目国内総生産(GDP)を公表しました。リンク先のグラフは1994年以降の名目GDPの推移を経済活動(産業)別に示したものです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/05/342_GDP.pdf

これによると、横ばいないし低迷していた名目GDPは2011年度を底に増加基調に転じ、2020年度以降は5年連続で過去最高を更新しています。… 続きを読む

【豆知識341】なぜ農業問題は都市住民(消費者)の問題なのか(4)米価高騰?=これまで長期間、低迷していた 等

【ポイント】
 一昨年以来、米価格が高騰し「令和のコメ騒動」が発生しましたが、米の価格は長期間にわたって低迷が続いていました。

「令和の百姓一揆2026」に際して個人で作成したチラシ「なぜ農業問題は都市住民(消費者)の問題なのか」の内容を紹介する最終回です(全体は以下)。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/03/260329__ikki.pdf
 日本の食料自給率が低下したのは私たち消費者の食の選択の結果であり、最初に飢えるのは都市住民とも言われているなか、食料生産を担っている肝心の基盤(担い手、農地)は急速に脆弱化しています。… 続きを読む

【豆知識340】なぜ農業問題は都市住民(消費者)の問題なのか(3)衰退する日本の農業

【ポイント】
 食料安全保障の基本である肝心の国内の食料生産基盤は、急速かつ大きく脆弱化しています。

「令和の百姓一揆2026」に際して個人で作成したチラシ「なぜ農業問題は都市住民(消費者)の問題なのか」の内容を紹介する3回目です(全体は以下)。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/03/260329__ikki.pdf

 日本の食料自給率が低下したのは私たち消費者の食の選択の結果であり、最初に飢えるのは都市住民かも知れないと言われているなか、私たちの食料生産を担っている肝心の基盤は、どのような状況になっているでしょうか。… 続きを読む

【豆知識339】なぜ農業問題は都市住民(消費者)の問題なのか(2)最初に飢えるのは都市住民?

【ポイント】
 東京都を始めとする大都市部では、将来にわたって十分な食料が供給される保障はありません。戦争や災害が起こった時に最初に飢えるのは都市住民である可能性が高いのです。

「令和の百姓一揆2026」に合わせて個人で作成した「なぜ農業問題は都市住民(消費者)の問題なのか」の内容を紹介する2回目です(全体は以下)。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/03/260329__ikki.pdf
 このうち今回紹介するのは、2番目の「最初に飢えるのは都市住民?」と題するグラフです。… 続きを読む

【豆知識338】なぜ農業問題は都市住民(消費者)の問題なのか(1)食料自給率低下の原因は、食料消費(食の選択)の激変

【ポイント】
 米の消費を半減させ、畜産物や油脂の消費を何倍にも増加させた私たちの食の選択が、食料自給率の低下を招きました。

今号から4回連続で、「令和の百姓一揆2026」に合わせて個人で作成したチラシの内容を紹介する予定です。前年に作成したものからデータを更新しています(チラシ全体はこちら)。… 続きを読む

【豆知識337】農業の担い手の「若返り」?

【ポイント】
 農家の平均年齢は0.2歳若返りましたが、これは直接的には多数の高齢農業者が引退したことによるものです。一方、地域における就農支援策に着目する必要があります。

去る2026年2月21日付けの日本経済新聞2面に興味深い記事が掲載されていました。
 「農家の年齢、初の低下」との大きな見出しの下、農家の平均年齢が比較可能な1995年以降初めて低下した旨が紹介されています。都道府県別にみると全国の6割近い27都府県で「若返った」とのこと。
 早速、元データ(農林業センサス)に当たってみました。… 続きを読む

【豆知識336】避難地域12市町村の居住率の推移

【ポイント】
 東京電力・福島第一原発の事故に伴い発出された避難指示の解除が遅かった市町村の居住率は、15年目の現在も低い水準にとどまっています。

2011年3月11日、東京電力・福島第一原子力発電所の事故の発生を受けて政府は原子力緊急事態宣言を行い、原発周辺の市町村に避難指示を発出しました。これら市町村の住民は、住民票もそのままに避難を余儀なくされました。その後、避難指示の区域は次第に縮小され、避難先から帰還する住民も増加しています。
 リンク先の図336は、避難指示が出された福島・浜通り地方の12市町村(一部地域)の居住状況(居住率の推移)を示したものです。なお、居住率とは、住民基本台帳に登録されている人口に対する現に居住している者の数の割合です。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/03/336_fukushima.pdf続きを読む

【豆知識335】日本-アメリカ間の農林水産物貿易の推移

【ポイント】
 日本-アメリカ間の農林水産物貿易は日本の大幅な入超が続いていますが、いわゆる日本食ブームもあり、近年は日本からアメリカヘの輸出も増加しています。

日本にとってアメリカ合衆国は、外交、経済、安全保障など広い分野で最も重要・緊密な関係を有しています。
 日米関係は1854年の「日米和親条約」の締結に始まり、1941~45年には太平洋戦争を戦い、戦後は自動車等のアメリカへの輸出を通じて日本は復興と高度経済成長を遂げました。一方、農林水産物貿易については、一貫して日本の輸入超過の状況が続いています。
 リンク先の図335は、2000年以降の日本-アメリカ間の農林水産物貿易の推移を示したものです。… 続きを読む

【豆知識334】地方で加速する農地面積の減少

【ポイント】
 近年、担い手が急激に減少していることが明らかになっていますが、同時に農地面積も減少を続けており、特に地方で減少が加速化しています。

日本の農地面積は1965年の600万4千haから2025年には423万9千haへと、△29.4%と大きく減少しています。リンク先の図334は、日本の農地面積の10年ごとの減少率を地域別にみたものです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/02/334_nouchi.pdf

農地面積は1965年から75年の10年間にかけて△7.2%と大きく減少しました。地域別にみると三大都市圏で△21.6%と特に大きくなっており、三大都市圏では1975年から85年でも△12.0%と大きく減少しています。… 続きを読む

【豆知識333】電源構成別にみた発電量の推移と見通し

【ポイント】
 原発事故後は減少傾向で推移してきた日本の発電量は、今後、生成AIの普及等により大きく増加すると見込まれており、原発の最大限活用もうたわれています。

日本の電力消費量は、戦後、経済の高度成長、快適な生活へのニーズ等の高まりから、2010年頃まで一貫して伸びてきました。
 リンク先の図333は、日本の発電量の長期的推移と見通しを電源構成別にみたものです。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/01/333_dengen.pdf続きを読む

【豆知識332】「規模拡大が進展」の実態

【ポイント】
 大規模経営のシェアが過半となりましたが、これは全体の耕地面積が大きく減少していることを反映したものであり、必ずしも順調に規模拡大が進んでいるとは言えません。

昨年11月に農林水産省が公表した資料「2025年農林業センサス結果の概要(概数値)」には、「経営耕地面積20ha以上の農業経営体の面積シェアが初めて5割を超えるなど、規模拡大が進展」とあります。
 リンク先の図332は、この根拠となっている経営耕地面積規模別にみた経営耕地面積について、10年前、5年前と比較したものです。大規模経営の面積は縦軸の右側、それ以外の経営の面積は左側に図示してあります。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2026/01/332_census2.pdf続きを読む

【豆知識331】2025年の振り返り

3月に東京でも行われた「令和の百姓一揆」の背景として、食料自給率が長期的に低下してきた最大の要因は消費者の食生活(食の選択)の変化にあること[No.313]、都市部の食料自給率は極めて低い水準にあること(東京都はカロリーベースで0%)[No.312]、日本の農業生産を支える基盤(担い手、農地)は急速にぜい弱化していること[No.314]を紹介。11月に公表された新しいセンサスでは、担い手数は経済の高度成長期を上回る減少率を示していることも明らかになりました[No.330]。

米も大きなテーマでした。
 昨年(2024年)は、米の生産が増加すると同時に価格が上昇し[No.308]、消費量も増加に転じる[No.317]という転機になった年であったことを紹介。
 それでも小規模層では赤字で[No.319]、全体としても経営収支は厳しい状況にあること[No.325]。就業者一人当たり純生産をみても第一次産業は他産業に比べて4分の1程度の低い水準で推移していること[No.310]のデータを紹介。
 また、現在の日本の1人当たり米の収穫量は深刻な飢餓に直面していた1940年代に比べて約半減していることも指摘しました[No.322]。… 続きを読む

【豆知識330】減少のペースを早める農業の担い手数

【ポイント】
 農業の担い手(基幹的農業従事者)の数は、経済の高度成長期さえ上回る過去最大の減少率を示しています。

去る11月28日(金)、農林水産省が公表した2025年農林業センサス結果(概数値)により、いくつかの特徴的な動向が明らかとなりました。
 リンク先の図330は、農業の担い手(基幹的農業従事者)数の長期的な推移を概観したものです。なお、基幹的農業従事者とは「自営農業を主な仕事としている世帯員」のことで、農家における「農業の担い手」に相当します。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2025/12/330_census.pdf続きを読む

【豆知識329】農用地面積と食料供給量の国際比較

【ポイント】
 EU、アメリカ、オーストラリアでは、日本に比べて農用地に占める牧草・採草地の割合が高く、食生活は、それぞれの国の農用地の条件(気候、風土の条件)を反映して形成されていることが分かります。

前号でEU(European Union、欧州連合)の農用地面積等について紹介したのに対して、読者の方から、EUと日本では農用地の種類(構成)が異なるため単純な比較はできないのでは、との指摘を頂きました。
 これを踏まえて、農用地面積等の国際比較を行ったものがリンク先の図329です。… 続きを読む

【豆知識328】EUの農業(日本、アメリカとの比較)

【ポイント】
 EUはアメリカ、日本と比べて相対的に「農業大国」の性格が強く、独自の手厚い政策が講じられていますが、日本とは土地条件等はかなり異なります。

EU(European Union、欧州連合)とは欧州連合条約に基づく政治・経済統合体で、現在の加盟国は27か国(イギリスは2020年に離脱)であり、412万平方キロメートル(アメリカの約4割、日本の約11倍)の面積、4億5千万人(アメリカの約1.3倍、日本の約3.6倍)の人口を擁しています。
 また、EUは世界においてアメリカと並ぶ大農業地帯であり、北極圏域から地中海沿岸まで南北に長く多様な農業がおこなわれています。… 続きを読む