【ほんのさわり260】松尾康範『居酒屋おやじがタイで平和を考える』

−松尾康範『居酒屋おやじがタイで平和を考える』(2018年7月、コモンズ)
http://www.commonsonline.co.jp/books2018/2018/07/28/%e5%b1%85%e9%85%92%e5%b1%8b%e3%81%8a%e3%82%84%e3%81%98%e3%81%8c%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%81%a7%e5%b9%b3%e5%92%8c%e3%82%92%e8%80%83%e3%81%88%e3%82%8b/

昨年12月18日(日)に東京で開催された「山下惣一さんを偲ぶ会」の呼びかけ人のお一人で、懇親会の進行を軽妙に務められていたのが松尾康範さんでした。私はこの時に初めてお目にかかり、会場で本書を求めさせて頂きました。

1969年生まれの著者は、学生時代から(特非)日本国際ボランティアセンター(JVC)の活動に関わり、94年にはJVCボランティアとして1年間東北タイに滞在。その後、JVCのタイ現地代表、故・山下さんが共同代表を務められていたアジア農民交流センター(AFEC)の事務局長等として国際協力に尽力し、現在は神奈川・横須賀市久里浜で居酒屋「百年の杜」を営んでおられます。

著者は2017年11月、AFECのメンバーとともに改めてタイを訪ねました。「ちょっと真面目に平和って何?」ということを考えながらの旅だったそうです。… 続きを読む

【豆知識260】コロナ禍が外食産業に与えた打撃

2021年1月15日、新型コロナウイルスの感染が国内で初めて確認されて以降、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が累次にわたって発令され、営業時間の短縮等が要請された飲食店は、大きな打撃を受けました。
 リンク先の折れ線グラフは、外食産業の売上金額の推移(2000年=100)を業態別に示したものです。
 https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2023/02/260_gaishoku.pdf

2000年代、なだらかに増加していた売上金額は、新型コロナウィルスが確認された2020年から21年にかけて激減しました。
 22年は、3月に営業制限が解除され、価格改定もあったことから前年比113%とやや持ち直しましたが、コロナ禍前の19年の水準には戻っていません(19年比94%)。… 続きを読む

【ブログ】ぶらり歴史散歩~滝山城址(東京・八王子)

2023年2月6日(月)は快晴。立春を過ぎ、東京地方は暖かい日が続いています。
 久しぶりの「ぶらり歴史散歩」の目的地は、東京・八王子市の滝山城址です。

滝山城は、大永元(1521)年、武蔵西部の有力国人・大石定重によって築かれた中世の城郭です。
 大石氏は木曽義仲の末裔と称し、関東管領・山内上杉氏の重臣として武蔵国守護代に任じられていました。
 ところが、天文十五(1546)年の河越城の戦い(河越の夜戦)で上杉氏は北条氏康に完敗、関東の覇権は小田原北条氏へと大きくシフトします。大石氏は氏康の三男・氏照を娘婿に迎え、家督を譲ることで、事実上、北条氏に服属することとなりました。… 続きを読む