2023年の春の訪れは早く、様々な桜が各地で満開に(これから咲く品種もあります)。世界情勢が混沌の度を深める中、今年の花はいっそう心に沁み入ります。
3月25日(土)は、一転して冷たい雨になりました。
そのなか、東京・江東区にあるUR豊洲4丁目団地で開催されていたのは「とよよんマルシェ」。初めて伺いましたが、毎月第4月曜日に定期的に開催されているとのこと。
強い雨が落ちていますが、… 続きを読む
-より豊かな未来の食のために-
2023年の春の訪れは早く、様々な桜が各地で満開に(これから咲く品種もあります)。世界情勢が混沌の度を深める中、今年の花はいっそう心に沁み入ります。
3月25日(土)は、一転して冷たい雨になりました。
そのなか、東京・江東区にあるUR豊洲4丁目団地で開催されていたのは「とよよんマルシェ」。初めて伺いましたが、毎月第4月曜日に定期的に開催されているとのこと。
強い雨が落ちていますが、… 続きを読む
−ジェシカ・ファンゾ『食卓から地球を変える−あなたと未来をつなぐフードシステム』(2022年3月、日本評論社)−
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8763.html
著者はジョンズ・ホプキンス大学(アメリカ・ボルチモア)公衆衛生大学院の特別教授等を務めており、専攻は世界食料・農業政策及び倫理学とのことです。
大学院で分子栄養学の学位を取得した著者は、「無菌実験室」を離れ、ウガンダやケニア、東チモール、ミャンマーなどの「現場」で、エイズなど公衆衛生や栄養改善の課題解決に向けて取り組みました。さらにその後は、よりグローバルな視点からのフードシステム(農場から食卓まで、食べものに関わる全てのもの)の課題解決のため、FAO等の国際機関において調査研究に従事し、イート・ランセット委員会の報告書(「オーシャンカレント」欄参照)作成にも委員として参画しています。
著者によると、私たちが口にする食べものは単なる栄養源ではなく、個人や地域の栄養や健康、地球全体の天然資源や気候変動、公平性など社会正義の課題に直接大きな影響を与えているとのこと。つまり、食べものは私たちと世界を繋ぐものなのです。… 続きを読む
世界的に権威のあるイギリスの医学雑誌ランセット誌は、2019年、「持続可能なフード・システムによる健康的な食生活」と題する報告書を公表しました。… 続きを読む
日本の食料自給率はカロリーベースで38%(2019年、生産額ベースでは63%)と、主要国のなかでは最も低い水準となっており、私たちの食生活は大量の輸入食料に依存しています。つまり、私たちの食料の6割以上は、海外の農地で生産されているのです。
農林水産省は、日本の農産物輸入量を海外の農地面積に換算(試算)した数値を公表しています(リンク先のグラフ参照)。
https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2023/03/262_kaigai_ison.pdf
これによると、海外に依存している品目(小麦、とうもろこし、大豆、畜産物(飼料)等)の生産に用いられている農地面積は913haと試算され、これは、日本国内の農地面積(442万ha)の約2倍に相当しています。
この状況は、当然ながら武力侵攻により海外の農地を略奪していること等を示している訳ではなく、市場経済と自由貿易の下で実現しているものではありますが、世界的に気候危機が叫ばれるなか、私たちの食料供給がぜい弱な基盤の上に成り立っていることは間違いありません。また、砂漠化など資源不足が叫ばるなかで世界には8億人以上の飢餓人口がおり、一方で日本国内では約28万haの農地が耕作放棄等により荒廃していることを考えると、倫理的にも問題なしとは言えないのではないでしょうか。… 続きを読む
2023年3月14日(火)、東京でソメイヨシノが開花。史上1位タイの早さだそうです。
職場至近の日比谷公園では、ソメイヨシノのほか、サンシュユ、ベニバナトキワマンサク、等が目を楽しませてくれます。
先日、『高校生が伝えるふくしま食べる通信… 続きを読む
◇フード・マイレージ資料室 通信 No.262◇
2023年3月6日(月)[和暦 如月十五日]… 続きを読む
2023年3月7日(火)は、18時30分から東京都中央区立環境情報センターで開催された「今夜はご機嫌@銀座で農業」に参加。
主催者・高安和夫さんからの挨拶に続く蔦谷栄一先生(農的社会デザイン研究所… 続きを読む
春の訪れが、年々、早くなるようです。3月上旬なのに5月上旬の気温となる日も。
ミツマタ、菜の花、オオカンザクラ。
2023年3月11日(土)は東日本大震災から12年。亡くなられた方、ご遺族の方にとっては十三回忌を迎えました。
関連死を含めて約2万人が犠牲となり、今も2500人以上の行方不明者の捜索が続き、原発事故による避難者は3万人を数えます。… 続きを読む
−田口幹人『まちの本屋−知を編み、血を継ぎ、地を耕す』(2019年5月、ポプラ文庫)−
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8101380.html
著者は1973年岩手県生まれ。盛岡市の書店での5年半の勤務を経て実家の書店を継ぐも、倒産。別の盛岡市内の書店に再就職し、独自の店づくりと情報発信によって全国的に注目された方です。
著者によると、「本屋は農業」とのこと。
普段から客とのコミュニケーションを図り、常に棚にも手を加えて変えていくという(本屋を耕す)努力がなければ、いくらPOPやパネルを置いても、客との信頼感は生まれないとしています。… 続きを読む
先にみたように、近年、書店数が減少するなかで、公共図書館数はほぼ一貫して増加しており(文部科学省「社会教育基本調査」)、図書館の役割は相対的に大きくなっているとも考えられます。
横浜市図書館が市民のために提供している「学ぶ楽しみの場」が、ヨコハマライブラリースクールです。
「人と出会い、本と出合い、知識を深める「学び」を図書館から」をコンセプトに、専門家から最先端の知識を学ぶ講座や、生活上の課題解決に役立つ知識を学ぶ講座など幅広いテーマで開催されており、司書によるテーマに関連する図書の紹介もあります。
2022年度の第7回ヨコハマライブラリースクールでは、フード・マイレージについてお話させて頂きます。
パンデミックやウクライナ危機により世界的に食料危機が顕在化するなか、例えば地産地消など、私たちに何ができるかについて参加者の皆さんとともに考えてみたいと思います。ご関心のある方の参加をお待ちしています。… 続きを読む