【ブログ】とよよんマルシェと東雲会(千葉大・園芸学部)

2023年の春の訪れは早く、様々な桜が各地で満開に(これから咲く品種もあります)。世界情勢が混沌の度を深める中、今年の花はいっそう心に沁み入ります。

写真は国立昭和記念公園(東京・立川市、2023.3/21)

3月25日(土)は、一転して冷たい雨になりました。
 そのなか、東京・江東区にあるUR豊洲4丁目団地で開催されていたのは「とよよんマルシェ」。初めて伺いましたが、毎月第4月曜日に定期的に開催されているとのこと。

強い雨が落ちていますが、… 続きを読む

【ブログ】持続可能な地域づくり(ECOM30周年ワークショップ)

2023年3月19日(土)は、個人的な話で恐縮ながら64回目の誕生日。亡き両親始め多くの方々のご恩に改めて感謝。

東京地方では、早くもソメイヨシノはほぼ満開。
 午後から東京・池袋へ。駅南口から徒歩10分ほどにある自由学園明日館は、1921(大正10)年、フランク・ロイド・ライトの設計により建築されたもので、重要文化財に指定されています。外観も内部も趣があります。… 続きを読む

【ほんのさわり262】ジェシカ・ファンゾ『食卓から地球を変える』

−ジェシカ・ファンゾ『食卓から地球を変える−あなたと未来をつなぐフードシステム』(2022年3月、日本評論社)−
 https://www.nippyo.co.jp/shop/book/8763.html

著者はジョンズ・ホプキンス大学(アメリカ・ボルチモア)公衆衛生大学院の特別教授等を務めており、専攻は世界食料・農業政策及び倫理学とのことです。
 大学院で分子栄養学の学位を取得した著者は、「無菌実験室」を離れ、ウガンダやケニア、東チモール、ミャンマーなどの「現場」で、エイズなど公衆衛生や栄養改善の課題解決に向けて取り組みました。さらにその後は、よりグローバルな視点からのフードシステム(農場から食卓まで、食べものに関わる全てのもの)の課題解決のため、FAO等の国際機関において調査研究に従事し、イート・ランセット委員会の報告書(「オーシャンカレント」欄参照)作成にも委員として参画しています。

著者によると、私たちが口にする食べものは単なる栄養源ではなく、個人や地域の栄養や健康、地球全体の天然資源や気候変動、公平性など社会正義の課題に直接大きな影響を与えているとのこと。つまり、食べものは私たちと世界を繋ぐものなのです。… 続きを読む

【豆知識262】日本が依存している海外の農地面積

日本の食料自給率はカロリーベースで38%(2019年、生産額ベースでは63%)と、主要国のなかでは最も低い水準となっており、私たちの食生活は大量の輸入食料に依存しています。つまり、私たちの食料の6割以上は、海外の農地で生産されているのです。
 農林水産省は、日本の農産物輸入量を海外の農地面積に換算(試算)した数値を公表しています(リンク先のグラフ参照)。
 https://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2023/03/262_kaigai_ison.pdf

これによると、海外に依存している品目(小麦、とうもろこし、大豆、畜産物(飼料)等)の生産に用いられている農地面積は913haと試算され、これは、日本国内の農地面積(442万ha)の約2倍に相当しています。
 この状況は、当然ながら武力侵攻により海外の農地を略奪していること等を示している訳ではなく、市場経済と自由貿易の下で実現しているものではありますが、世界的に気候危機が叫ばれるなか、私たちの食料供給がぜい弱な基盤の上に成り立っていることは間違いありません。また、砂漠化など資源不足が叫ばるなかで世界には8億人以上の飢餓人口がおり、一方で日本国内では約28万haの農地が耕作放棄等により荒廃していることを考えると、倫理的にも問題なしとは言えないのではないでしょうか。… 続きを読む

【ブログ】「箕と環」代表・川野元基さんの思い(食と農の市民談話会 3-1)

2023年3月14日(火)、東京でソメイヨシノが開花。史上1位タイの早さだそうです。
 職場至近の日比谷公園では、ソメイヨシノのほか、サンシュユ、ベニバナトキワマンサク、等が目を楽しませてくれます。

写真は3月17日(金)。

先日、『高校生が伝えるふくしま食べる通信続きを読む

【ブログ】ママとマハとミカ(パレスチナに生きる女性たち)

春の訪れが、年々、早くなるようです。3月上旬なのに5月上旬の気温となる日も。
 ミツマタ、菜の花、オオカンザクラ。

左は東京・東村山市、右2枚は日比谷公園。

2023年3月11日(土)は東日本大震災から12年。亡くなられた方、ご遺族の方にとっては十三回忌を迎えました。
 関連死を含めて約2万人が犠牲となり、今も2500人以上の行方不明者の捜索が続き、原発事故による避難者は3万人を数えます。… 続きを読む

【ブログ】ヨコハマライブラリースクールと久里浜の美味

2023年3月4日(土)は、盛りだくさんの一日になりました。

午前10時にメトロ人形町駅に8名が集合し、人形町グルメツアーのスタート。地元にお住いのMさんのガイドによる街歩きイベントです。
 幹線道路沿いには全国チェーンのファストフードやドラッグストアも並んでいますが、老舗のお肉屋さん、お豆腐屋さん、人形焼きなどお菓子屋さんも営業を続けています。「甘酒横丁」など脇道に入ると、和食、洋食、立ち食い蕎麦のお店なども。… 続きを読む

【ブログ】今夜はご機嫌@銀座で農業-所沢/東村山まち歩き編

ほぼ毎月1回、東京・京橋の会議室で「今夜はご機嫌@銀座で農業」と称する勉強会が開催されています(主催は銀座でみつばちを飼う活動等をされているスローフード銀座です)。

2023年2月22日(水)は、その特別スピンオフ企画として、埼玉・所沢と東京・東村山を舞台にまち歩きイベントが開催されました。
 案内人は、勉強会常連のメンバーのお一人で、所沢市在住の肥沼位昌さん(… 続きを読む

【ほんのさわり261】田口幹人『まちの本屋』

−田口幹人『まちの本屋−知を編み、血を継ぎ、地を耕す』(2019年5月、ポプラ文庫)−
 https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8101380.html

著者は1973年岩手県生まれ。盛岡市の書店での5年半の勤務を経て実家の書店を継ぐも、倒産。別の盛岡市内の書店に再就職し、独自の店づくりと情報発信によって全国的に注目された方です。

著者によると、「本屋は農業」とのこと。
 普段から客とのコミュニケーションを図り、常に棚にも手を加えて変えていくという(本屋を耕す)努力がなければ、いくらPOPやパネルを置いても、客との信頼感は生まれないとしています。… 続きを読む

【オーシャン・カレント261】ヨコハマライブラリー スクール(横浜市立図書館)

先にみたように、近年、書店数が減少するなかで、公共図書館数はほぼ一貫して増加しており(文部科学省「社会教育基本調査」)、図書館の役割は相対的に大きくなっているとも考えられます。

横浜市図書館が市民のために提供している「学ぶ楽しみの場」が、ヨコハマライブラリースクールです。
 「人と出会い、本と出合い、知識を深める「学び」を図書館から」をコンセプトに、専門家から最先端の知識を学ぶ講座や、生活上の課題解決に役立つ知識を学ぶ講座など幅広いテーマで開催されており、司書によるテーマに関連する図書の紹介もあります。

2022年度の第7回ヨコハマライブラリースクールでは、フード・マイレージについてお話させて頂きます。
 パンデミックやウクライナ危機により世界的に食料危機が顕在化するなか、例えば地産地消など、私たちに何ができるかについて参加者の皆さんとともに考えてみたいと思います。ご関心のある方の参加をお待ちしています。… 続きを読む