世界的に権威のあるイギリスの医学雑誌ランセット誌は、2019年、「持続可能なフード・システムによる健康的な食生活」と題する報告書を公表しました。
この報告書は、持続可能な(地球の平均気温の上昇を1.5℃に抑えると同時に、世界の全人口の栄養必要量を満たす)世界のフードシステムを実現するためには、個々人がどのような食生活を実践すればいいかを提言するという画期的なものでした。
これがプラネタリー・ヘルス・ダイエット(地球の健康のための食事法)で、具体的には、果物、野菜、豆類等の消費量を倍増すると同時に、赤身肉や砂糖などの消費量を半分以下に減らすことが必要としています。そして、このような「食の大転換」が実現しなければ、個々人の健康のみならず、地球全体の環境やフードシステム(地球の健康)にも深刻で悲惨な結果を及ぼすと警告しているのです。
一方で特定の食品群を推奨している等の批判はあるものの、プラネタリー・ヘルス・ダイエットの考え方は、地球全体の持続可能性の観点から、個々人が自らの食生活を見直すきっかけとなるものとして大いに注目されます。
「ワンヘルス」という言葉もあるように、個々人の健康と地球全体の健康は一つなのです。
詳細(英文)
https://eatforum.org/eat-lancet-commission/the-planetary-health-diet-and-you/
出典:
F.M.Letter-フード・マイレージ資料室 通信-pray for peace.
No.262、2023年3月6日(月)[和暦 如月十五日]
https://www.mag2.com/m/0001579997.html
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