【ブログ】 IBUKI-vol.3-“自分の好き”で突き抜ける

史上最も早く、6月中(29日)に梅雨が明けてからは連日の猛暑続き。

2018年7月1日(日)の午前中は、自宅近くの市民農園に足を運ぶものの30分で作業は断念。何とか収穫したキュウリ、トマト、インゲンを抱えて、午後から東京・北区赤羽へ。

少し時間があったので、駅の西側にある稲付城址へ。
 太田道灌の築城と伝えられ、石段を登ったところにある静勝寺の境内には道灌堂(道灌の木造座像を 安置)も。

ガードをくぐって赤羽会館へ(それにしても暑い!)。隣接する公園ではマルシェ開催中。
 4階大ホールで 14時からで開催されたのは「IBUKI(いぶき)vol.3-自分の好きで突き抜ける-」と題するイベント。

ホールには200名近い参加者。
 まずは司会の方の指示に従って、ホールの中を思い思いに歩くというワークからスタート。最初は相手を無視し、続いて目を合わせ、3度目は握手をして声を掛けることで、初対面の者同士の壁を無くそうとの趣旨のようです。

その後、それぞれ自分のパイプ椅子を持ち寄って着席し、代表の仁科英子さん(シェアビズBlossomオーナー)から開会挨拶(以降の文責は全て中田にあります)。

「本イベントは、内面に息吹き始めたそれぞれの想いを繋げて何かが生まれる場になることをねらいに2017年から不定期に開催。今回のテーマは『“自分の好き”で突き抜ける』。新しい生き方・暮らし方を探していきたい」とされ、ファシリテーターの山下悠一さんを紹介されました。

短パン・サンダル姿で登壇された山下さんは、ポスト資本主義社会を体験できるというプラットフォーム Numundo Japan をリリースされている方。
 スクリーンには、世界各地のコミュニティ(リトリート等)の写真が映し出されます。

「外資系コンサルタント会社を退職して鎌倉で農業(パーマカルチャー)を始めた。共同で畑で野菜等を作りて、みんなで食事する時は幸せを体感。パートナーと小さなヨガスタジオも運営。幸せには『大小』は無関係」

「日本は武士の時代、軍人の時代、企業人の時代と、80年毎に交代してきた。現在は、資本主義競争社会から共生社会に転換する史上最大の革命の時期。『十人一色』の時代から『一人十色』の時代になる」

さらに「幸せの四つの因子」(やってみよう、ありがとう、なんとかなる、あなたらしく)、精神の成長を表す「ヒーローズ・ジャーニー」等についても紹介されました。
 その後、「突き抜けた」4名のゲストが順次登壇し、山下さんとの対談形式で進められます。

最初はホームレス小谷さん。
 真っ赤な衣装が既に「突き抜けて」いますが、話の内容も およそ(私の)常識の及ぶ範囲ではありませんでした。

何しろネットショップで自分の1日を50 円で売るというホームレスなのに、毎日のように寿司を食べたり、頻繁に海外旅行にも行くという生活(翌日はパリとのこと)。

「家賃滞納で家を追い出され、公園の炊き出し等で食いつないでいたが、そのうち色んな人が食事をおごってくれるようになった。理由は分からない。結婚もした。笑っていたら何とかなるやん!」とのことです。

会場で販売されていたご著書を求めさせて頂きました。

続いて登壇された粕谷亜理咲さんは、大阪在住の2児のお母さん。

「高校時代に骨髄の病気になり、病気と共生しながら念願の看護師に。21歳で結婚。ところが父の会社が倒産、自らも詐欺に遭って多額の借金を背負った。看護師の収入だけでは返済できず、投資運用アドバイス等の事業を起こしたが、そのうちに病気が再発して入院、看護師や事業は強制終了させられた」

「現在は、人生を通して豊かになるための起業を目指している。チャレンジし続けてきて良かった。やり遂げてみると次のフェーズが見えてくる」

3人目は神戸出身の林志洋さん。28歳と登壇者の中で最年少です。

「世界の80億人全員をアントレプレナーにするのが抱負。新しい挑戦が生まれやすい社会にしていきたい」
 「東京大2年の時に直感的に教養学部を選択し、さらにシンガポールに留学したことが転機となった。資金を集めもし、国際的なコミュニティづくりの活動を始めた。のちにイノベーションの拠点である Bizjapan を設立」

「やりたいことを正直にするのがモットー。
 迷った時は、Why? ではなく Why not? と自らに問い、やらない理由が見つからないのであればやってみる。次第に自分の直観を信じられるようになる。隠れた正解を探し出すことが喜び」

最後のゲストは工藤シンクさん。
日本を代表するエコビレッジ「熊本サイハテ」の発起人です。

「マルチアクセスアーティストを自称。映像、デザイン、ロゴマーク、漫画など、自分のイメージを人に伝えることが大好き」

「自分の最大の作品は村づくり。熊本・三角の1万坪の地に30人が生活する村を作った。エコビレッジと称しているが、実は資本主義を乗り越える社会実験。このようなコミュニティを日本中に作っていけば『優しい革命』が実現する。世の中に問題解決ほど楽しいことはない」

続いて、山下さんと4人のゲスト全員によるディスカッション。ここでも「突き抜けた」話が満載です。

「詐欺に遭った時は2日間だけ落ち込んだが、それがネタ(発情材料?)になった」(粕屋さん)。

「世界を回っていると、日本が良い国であることを実感。死ぬまでに世界平和を味わってみたい」(工藤さん)

「みんながやりたいことをやっていれば、人は争わなくなるのでは。やることが分からないという人は、そこまで追い込まれていないのでは」(林さん)

「確かにウ○コもしたくならないと出ない。でも出ると気持ちがいい。相手の話に派手なリアクションをすることが大切。そうしていれば食事もおごってもらえる」(小谷さん)

その後は、参加者同士のグループ・ディスカッションの時間に。
 農業・環境、地方再生・空き家活用、アート・音楽、健康、教育、起業、社会貢献・ボランティアなど、興味のあるカテゴリー毎に4~6人のグループに分かれて話し合い。

私は農業・環境のグループに参加。

体調を崩されて食の大切さに改めて目覚めたという女性。
 千葉の農家に援農に通われていて、将来はオーガニックカフェを開業したいという女性。
 技術指導等を通じて世界の飢餓問題の解決に貢献することが大切と力説される男性など。

持参した野菜ももらって下さいました。

続いて「チャレンジ発信タイム」。参加者自らが自分のチャレンジを1分間でプレゼン。
 小学生の描いたイラストをデザインしたTシャツの販売、空き家活用など、熱い報告が続きました。
 最後は同じ会場で懇親会も。熱気に溢れたイベントでした。

後日、主催者の仁科さんは、FB に次のように投稿されていました(概要)。

「IBUKI に関わって下さる全ての人は本当に温かく、主体的・協力的で多様性を認め合える人ばかり。これからも一人ひとりの花を咲かせて息吹いていきましょう。とっても幸せな時間をありがとうございました(^人^)」