【豆知識】GDPとFIFAランキング(経済とサッカー)

開会前はあまり盛り上がらないかと思っていたら、いざ始まってみるとついつい寝不足という人も多いのでは。
W杯の楽しみは、もちろん日本代表の応援もありますが、アフリカや中南米の「小国」が互角に戦うという面白さにもにもあります。

現代の産業社会の原動力は経済(おカネ)。したがって、国の大小(規模や実力)を決めるのは(軍事力を別にすれば)経済力です。それでは、経済大国ほどサッカーも強いのでしょうか。

リンク先の図100(祝・グラフ100号!)は、横軸にGDP(国内総生産の額)、縦軸にFIFA(国際サッカー連盟)のランキングをとり、W杯ロシア大会参加32カ国をプロットしたものです。

http://food-mileage.jp/wp-content/uploads/2018/06/100_WC.pdf

今大会の出場国のうち、GDPが最も大きいのは日本です(アメリカも中国も参加していません)。一方、最も小さいのはセネガル。一次リーグH組で何とか引き分けたセネガルのGDPは、日本の約300分の1しかありません。

グラフ全体をみると、GDPとFIFAランキングの間には相関関係は認められません。つまり、経済力とサッカーの実力は無関係なのです。
もっとも、FIFAランキング30位以内の国(青)についてみると、GDPが大きいほどランキングも上位にある傾向があります。一方、30位以下の国については、逆にGDPが大きいほどランキングは下位となっているように見えます。

なお、GDPとスポーツの実力が無関係というのは当然とも思えますが、五輪の獲得メダル数を考えると、やはりサッカーには「面白み」があります。

[データ出典]
UN, National Accounts Main Aggregates Database,
https://unstats.un.org/unsd/snaama/Introduction.asp

FIFA
https://www.fifa.com/fifa-world-ranking/ranking-table/men/